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今住んでいるマンションは、住んで二年も満たない新しい居場所。
かつて住んでいた場所が、お金を出してくれた新しい住処。高層マンションの八階に住んでいた。
だけど僕は今のマンションの環境にいまだに慣れないでいた。
母親も父親も仕事で出かけていていない。妹は部屋でゲームをしていた。
夕暮れになって僕は自分の部屋で、晴海のスマホを見ていた。
結衣から聞いた『ドラゴンプラネット・トルース版』、僕はそのゲームを見ていた。
(晴ねえはこのゲームをやっていたって。なんだよ、命をかけるゲームって)
僕はいまだに信じられないでいた。だからもっと知りたかった。
そんな僕は、『ドラゴンプラネット』内のヘルプを見ていた。
いろいろ疑問があって整理には難しい。なにより現実的ではない。
まずはゲームモード。
このゲームには三つのモードがあります。
『ドラゴンモード』、『ストーリーモード』、最後に『バトルモード』。
『ドラゴンモード』は、ドラゴンが出没した時に出てくるモード。
現実に出てくるドラゴンが、スマホ内でデータとして出てくる。
スマホ内のドラゴンを、倒すのがドラゴンモード。
ドラゴン戦でドラゴンを倒すと、ドラゴンが消滅。逆にプレーヤーが負けると脳死。
ドラゴンの消滅と共に出てくるのが新しい『ステージ』。
『ストーリーモード』は『ステージ』をキャラクターで進めていくもの。
ステージの登場条件は、ドラゴンを倒すと出てくる。
基本的にはただ、進めるだけ。『進む』ボタンをただタッチするだけでいい。
だけど、進めるには行動力があって行動力がないとすすめなくなってしまう。
行動力はリアル時間をおいて回復することになっていた。
『ストーリーモード』は、クリアするとGPS地図と時間が出てくる。
また、ストーリーモードではキャラのレベル上げもできる。
現在ストーリーモード『ステージ:5・5ドラゴン』を僕はやっていた。
スマホの画面では、丁度ハルヒメが笑顔で歩いていた。
歩いていた場所はくしくも台場の背景が見えた。ビルと海のコントラストがきれいだ。
(このストーリーモードで一体何があるんだ?)
達成率がすでに80%を超えていたところで、行動値が無くなっていた。
(なんだ、もう少しか……あっ)
そんな時、アイテムボックスを覗くと『行動値回復薬』が見えた。
読んで字のごとく行動値が回復するのか。『行動値回復薬』は二つ残っていた。
(これを使えれば、回復するのか)
迷うことなく回復薬を使った。するとハルヒメの行動値が回復した。
行動値48か、あまり回復しないんだな。
もう一個使ってみるか、あれ回復しない。
ハルヒメの行動値を見てみると、最大値も48つまり全快していた。
(なんか、無駄に薬を使ったな)
ちょっとだけショックだけど、ストーリーモードを再開させた。
(それにしても、なんで結衣はこれをクリアさせようとしたんだ)
僕はスマホ画面を見ながら考えていた。
それでも、宿題と言われてしまうと僕は律儀にやってしまう。
(なんか宿題に弱いなぁ)
などと思いながら、『進める』を押すだけでストーリーモードが進む。
行動値がどんどん減って行き、達成値が上がっていく。
まもなくして、ストーリーモードが100%を達成した。
それによって、ハルヒメのキャラクターが飛び上がって喜んでいた。
すると、ボス敵が出てきた。
(ボス?ああこれか……)
いきなり戦闘に入った、出てきたのは頭にコインを乗せたドラゴン。
そのドラゴンの姿を見て、僕は絶句した。
(コイツ……あの時のドラゴンだ)
はっきり覚えていた、僕の目があっという間に険しくなった。
それは僕の目の前で晴海の命を奪ったドラゴンと同じ。
分厚い鱗に、頭にコインを乗せたドラゴンはハルヒメよりずっと大きい。
するとドラゴンとハルヒメがいきなり戦闘を開始し始めた。
勝手に進んだ戦闘を、僕はスマホ画面を心配そうな顔で覗き込んでいた。
(ハルヒメ……大丈夫だろうか)
だけど戦闘に苦労することなく終始優勢だった。
間もなくして『WIN』の文字が躍る。
それと同時に、ハルヒメが勝利ポーズを見せていた。
ほっとした顔の僕は、目尻が下がった。
戦利品画面が出た後に、あるメッセージが画面に出てきた。
『ドラゴン視アターを見ますか?』
メッセージの文字に吸い込まれるように、僕はハイをタッチしていた。
するとスマホの画面が暗転を始めた。




