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ドラゴンプラネット  作者: 葉月 優奈
八話:自分と同じ強さへの憧れ
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秋葉原、それは東京のほぼ中央にある電脳都市。

独特な文明の発達、または外国人の観光地としても有名。

かつては電気街で有名だったらしいが。


今は綺麗な高層ビルが立ち並んだ町。

古くの電気街も少しあるけど、朝早くても人がごみごみしていた。

なにより、彼女の晴海が大好きな町で僕を初めてデートで連れて行った場所なわけだが。


朝七時でもサラリーマン風の男が駅改札から出てくる。

真っ直ぐに僕は妹の買い物先へ向かった。

『ソルティック』というゲーム販売店で見つけた行列。

周りがほとんど女子で、僕の存在は明らかに浮いていた。

開店時間十時だよな、それでも行列は二十人ぐらいいた。


三時間並んで、ようやく妹の買い物が終えた僕は近くのカフェに来ていた。

(終わったか……)

そこは秋葉原のメインストリートが見えるカフェの二階。偶然にも開いていた窓側に一人で座っていた。

戦利品のBLPCゲームを、持ってきた大きなカバンに入れていた。


さすがに誰か知り合いに見られたらまずい戦利品。

棗と彼氏も一緒にこの駅に降りたので、秋葉原のどこかにいるはずだ。

カフェ・オレを頼んで三十分間、僕はまだ午前中のカフェで粘っていた。


(午後まで暇だな……どうするか)

僕にとっては暇つぶしが問題だ。秋葉原から帰るのも、午後になるまで

スマホの『ドラゴンプラネット』もレベル上げができない。

行動力が全然回復していないし。


そんな僕は運悪く棗をメインストリートで見つけた。

隣にいた彼は、相変わらず重そうなリュックを背負っていた。

手提げ袋を彼と棗が重そうに持って歩いていた。


(どうする?追いかける?)

再び太の言葉を思い出した。

『棗を助けてほしい……棗は騙されているだけなんだ』

メールにはそう書かれていた、そして添付された写真は紛れもなく彼だった。

頬がこけて、痩せていて、大きなリュックをいつも持っていたオタク系男子。

顔を見ても間違いなく同じだとよくわかった。


リュックの彼は太が言うダメンズ、棗は騙されているらしい。

棗に相談したけれど、そのメールを太が見て僕に返信してくれた。

だけど、棗とは今の僕には昔ほどの関わりがない。学校だって違う。

そんな僕は悩んでいると、いきなり通りから棗が消えた。


(あれ……どこに行った?)

だけどすぐにわかった。それは僕の背後から聞こえた声。


「誉さんも来ていましたか……」

棗が僕を見つけたから、ものの一分もかからなかった。


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