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週明けの月曜日、学校では緊急会議が行われていた。
それは生徒会長で理事長の息子、『金森 神井』の死。
緊急全体朝礼が朝にあって、そこで発表された。
僕達生徒会も当然のごとく召集されていた。
珍しくその日は僕のクラスの女子も来ていた。
生徒会室の空気はやっぱり重い。
生徒会長が急にいなくなったんだ、明るく振る舞う方が難しいだろう。
「まさかドラゴンに……」
口を開いたのは銅林副会長。
金森会長はドラゴンになったと告げられたわけじゃない、ドラゴンに殺されたとされた。
銅林副会長のそばには空席。一つ空いて結衣がいた。
副会長の間には、この前まで座っていた金森会長の席があった。
「仕方ありません、今後のことを話しましょう」
議題を振ってきたのが銀波会計。眼鏡を構えて、しっかり前を向いていた。
「会長の 代理は二人 副会長」短歌で言う銭戸書記。
銭戸書記も普段の声のトーンが低くなっていた。
いなくなって初めて分かる金森会長の偉大さ。
「じゃあ、俺でいいな?」
銅林副会長は堂々と立候補した。もう一人で候補者の結衣は手を挙げなかった。
ずっとうつむいたままの結衣が、僕は気になっていた。
無理もない、金森会長の最後を見た第一発見者なのだから。
「いいと思います」
「賛成です」
周りの生徒会委員から次々と、賛同が得られた。
そんな中、銅林副会長が結衣に賛同を求めてきた。
「蓼沼副会長も俺でいいだろ、生徒会長」
「……もう、耐えられない!」
次の瞬間、立ち上がっていた。
その結衣は黄色のスマホが握られていた。顔は震えて、怯えて、憔悴していた。
立ち上がった結衣は、泣き出しそうな顔でそのまま生徒会室を出て行った。
そんな後姿を見て、僕は自分のピンク色のスマホを見ていた。
その画面にはこう書かれていた。
『私はもうだめ……戦えない』そんなメールが僕に届いていた。




