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ドラゴンプラネット  作者: 葉月 優奈
三話:命を懸けた喧嘩
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驚きがあった、信じられなかった。

なんでドラゴンプラネットの画像に、金森会長が登場するのか全く分からない。

僕はそのことを相談すべく、次の日結衣を学校帰りに呼んだ。

弘明とうまくいかない僕でも、結衣とならかろうじて話せる。単純にそう思ったから。

放課後、僕と結衣は学校近くの商業施設にあるファストフードに立ち寄った。


制服姿の僕は、スマホを見ながら結衣を眺めていた。

「随分食うな」

「当然よ、お腹すいたもん」

ハンバーガーを平らげて、シェイク、ポテト、チキンの紙屑が見えた。

まだ、ハンバーガーが三つほど残っていた。

そんな結衣は、ハンバーガーを食べながら僕の話を聞いていた。

僕は昨日見た画像の内容を話した。一度見た画像はどうやら消去されるらしい。


「金森会長が出てきたんだ……」

結衣も僕の話を聞いて、ショックがあったようだ。


「結衣……」

「分からないけれど晴ねえは、『ドラゴン視アター』をいつも見ていたんでしょ。

この画像は犯人により近いモノでしょ。その証拠に……ほら」

結衣が見せてきたのが青いスマホ。

そこには、渋谷区役所の位置が書かれたGPSの地図が見えた。


「これは?」

「金森会長、実は渋谷から来ているの」

「えっ、渋谷……」

「GPSの位置で、『台場』『渋谷』それに『上野』。

台場は有明とはすぐ隣だし、渋谷は金森会長の住宅があるじゃない。

上野はこの前にドラゴンが現れた場所として考えれば、金森会長以外考えられないわ」

「なんでそこまで知っているんだ?」

「ふふん、それはね……」

自慢げに語る結衣に、僕はあえて乗っかって追求することにした。


「あたしたち生徒会幹部連中は連絡先を交換しているからよ」

「あっ、そうなんだ」

「なに、その無反応」

流し目で僕を見てきた、副会長結衣。

不機嫌そうな顔で、新しいハンバーガーを食べ始めた。


「でも、結衣は生徒会長が怪しいって……」

「その辺は……しょうがないじゃない」

それにもまして、驚いたペースでハンバーガーを平らげた結衣。

ちょっと不機嫌そうな結衣は、首を横に振った。


「だけど、僕はまだその確信が持てなくて……」

「だったらどうするの?あたしは、やっぱり金森会長が怪しいと思うわ」

「彼のことをよく知らないよね。調べないで決めつけるのは早いんじゃないかって」

「何言っているの?もし生徒会長がドラゴンだったら、被害が出る前にすぐに倒さないといけないでしょ!」

「それも分かるけれど、僕たちは『竜器・ドラゴンコイン』を探すのも目的だよね」

僕の言葉に、難しい顔で考え込んだ結衣。

賑やかなファストフードの中で、少し僕たちの周りの空気が取り残され中の様に静かだ。


「それに結衣は、学校じゃあ頭いい方だろ。学年一の成績優秀生徒だから」

「まあ、あたしは『智の蓼沼(たてぬま)』だから。じゃあ、しょうがないわね調査行きましょ」

「調査って、どうやって?」

立ち上がった結衣は、ハンバーガーを持っていた。

すぐさま最後のハンバーガーを食べきって、大きく息を吐いた。


「あたし行ってくる!」

「どこに?」

「ハンバーガー、ヤケ食いしてやる」

ふてくされ気味に結衣はレジの方に向かっていった。

去り際の結衣は待っている僕に一言。


「渋谷に行くでしょ」

「渋谷っていきなり行くのか?だから僕はもう少し……」

「土曜日、それまでに調べといて。あたしはいつでも戦う準備はできているから」

一瞬結衣の顔に、薄く影の線が見えた。

結衣は意志が固い、それは僕にないもので羨ましかった。

結衣の言葉を僕は断るだけの勇気がなかった。それは、長いつき合いで分かっていた。



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