第6話:「第二次世界大戦の影」
第6話:「第二次世界大戦の影」
第1章:歴史の異常(起)
舞台:1968年 アリゾナ州・タイムトンネル基地
トニー・ニューマンとダグ・フィリップスが前回の歴史改変を修正した直後、再び基地内の警報が鳴り響く。
オペレーター「緊急事態! 時空エネルギー波が急増! タイムトンネル周辺の時空が不安定化しています!」
モニターには、時間軸の異常を示すグラフが映し出され、過去と未来の時間流に新たな歪みが発生していることが示される。
科学者「これは…新しい改変の影響か? それとも、異なる勢力の干渉?」
ニュース速報(1968年)「最新の研究によると、1941年の真珠湾攻撃が発生しなかった可能性が指摘されています!」
トニー「真珠湾攻撃がなかった!? それではアメリカは第二次世界大戦に参戦していないのか?」カーク所長「このままでは、戦後の世界の歴史が完全に変わってしまう。我々はすぐに原因を突き止める必要がある!」
トニーとダグは、異常の発端が1941年の日本にあると推測し、ただちに調査を開始する。
第2章:改変された戦争(承)
舞台:1941年 東京
トニーとダグは、開戦直前の1941年の日本へ転送される。彼らが目にしたのは、本来ならば戦争準備で緊張が高まっているはずの東京が、異様に穏やかである光景だった。
ダグ「この時期の東京はもっと戦争の空気に包まれているはずだ。なのに…まるで外交が成功したかのようだ。」トニー「もしも誰かが開戦を阻止したのなら、歴史が大きく変わる。」
彼らは、帝国陸軍と政府の高官が密談している場面を目撃し、その中に見慣れない外国人がいることに気づく。
トニー「あれは…?」ダグ「まさか、また未来からの工作員か?」
二人は、開戦阻止に関与している可能性のある未来人の存在を疑い、調査を進める。
第3章:未来人の策略(転)
舞台:1941年 東京・帝国陸軍本部
トニーとダグは情報を集めるうちに、開戦を阻止しようとする**「シュウ・カンリュウ」**という男の存在を突き止める。
情報提供者「シュウ・カンリュウは日本の指導者に接触し、アメリカと戦うことの無意味さを説いている。しかし、どう考えても彼はこの時代の人間ではない。」
二人はシュウ・カンリュウの足取りを追い、彼が未来の知識を持つ人物であることを確信する。
トニー「もし彼が日本の決断を変えていたとしたら…それがこの改変の原因だ。」ダグ「だが、なぜ彼は日本の開戦を阻止しようとしている?」
彼らはシュウ・カンリュウの密談の場を突き止め、潜入を試みる。
第4章:時間の修正(結)
舞台:1941年 東京・秘密会合
トニーとダグは、シュウ・カンリュウが政府高官と会合を開いている場面に潜入する。
シュウ・カンリュウ「アメリカとの戦争は避けるべきだ。もし戦争が続けば、日本は壊滅的な打撃を受けることになる。我々にはその未来が見えているのだ。」
トニーとダグは、その場に乗り込み、シュウ・カンリュウの発言を封じようとする。
トニー「この男は未来から来た。彼の言うことを信じれば、世界の歴史が変わる!」
しかし、シュウ・カンリュウは冷静に答える。
シュウ・カンリュウ「君たちは本当に、アメリカが日本を戦争に巻き込むことが正しい歴史だと思っているのか? このまま開戦しなければ、戦争の悲劇を回避できる!」
ダグはすかさず反論する。
ダグ「だが、それが歴史改変だ。もしアメリカが戦争に関与しなければ、世界はもっと別の混乱に包まれる可能性がある。」
激しい攻防の末、トニーとダグはシュウ・カンリュウの未来デバイスを破壊し、彼の影響力を消し去ることに成功する。
ニュース速報(1968年)「歴史記録が修正されました。1941年、真珠湾攻撃が発生。アメリカは第二次世界大戦に参戦。」
基地では、計測された時空の歪みが正常値に戻っていく。
カーク所長「君たちのミッションは成功した。歴史は元通りになった。」
しかし、ダグは依然として不安を抱えていた。
ダグ「これで終わりとは思えない。未来にはまだ、歴史を改変しようとする勢力がいるはずだ。」
トニーも同意し、二人は次なる改変の可能性に備えることを決意する。
トニー「時間との戦いは終わらない。次はどこで何が起こるのか…」
(次回へ続く)