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未来からの挑戦  作者: ヒカル
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第2話:「1968年の陰謀」

第2話:「1968年の陰謀」


第1章:帰還と衝撃のニュース(起)


舞台:1968年 アリゾナ州・タイムトンネル基地


トニー・ニューマンとダグ・フィリップスが、時間の渦を抜け、1968年の基地に転送される。カーク所長やチームが駆け寄るが、彼らの表情は不安に満ちていた。


カーク所長「君たちは無事か?」トニー「なんとか戻った…だが未来は崩壊していた。」ダグ「時間戦争が起こり、もはや誰も本来の歴史を知らなくなっていた。」


基地内のモニターが突然ニュース映像を映し出す。


アナウンサー「速報です! ソ連が有人月面着陸を成功させました!」


映像には、ソ連の宇宙飛行士が赤い旗を月面に突き刺し、国家賛歌が流れる様子が映っていた。


トニー「…嘘だろう?」ダグ「アポロ8号が月周回飛行する前に、ソ連が先に月面に立ったというのか?」


基地の科学者たちは騒然とし、状況を把握しようと動き出す。しかし、ニュース映像は非常にリアルで、世間はこれを完全に信じ込んでいる。


カーク「ソ連がアメリカより先に月に降り立った…これは歴史の改変か?」


トニーとダグは、未来から持ち帰った 「時空連続体の記録デバイス」 を解析することを決意する。


第2章:偽りの月面着陸(承)


舞台:1968年 ワシントンD.C. NASA本部


トニーとダグは、NASAのエンジニアになりすまして施設に潜入する。NASAの研究者たちの間でも、ソ連の成功に対する困惑が広がっていた。


NASA職員「どう考えても、彼らが突然月に行ける技術力を持っているとは思えない…」トニー「映像を解析させてもらえませんか?」


モニターに再生される着陸映像。トニーとダグは映像に細かな違和感を見つける。


ダグ「影の向きが不自然だ…まるで地球上のスタジオで撮影されたようだ。」トニー「重力の影響も月面にしては奇妙すぎる…これは捏造だ!」


NASAの技術者たちの中には疑問を抱く者もいたが、国家の威信がかかる問題だけに慎重な姿勢を崩さない。


カーク(無線通信)「トニー、ダグ、記録デバイスの解析が進んだ。どうやらこの改変は最近のものではなく、1967年末頃に始まったようだ。」


トニーとダグは、この謎の起点を探るべく、ソ連の宇宙計画に関わる重要人物を追うことにする。


第3章:モスクワの影(転)


舞台:1968年 ソ連・モスクワ


トニーとダグは偽のパスポートを使い、ソ連へと潜入する。彼らの目標は、ソ連の宇宙計画に関わる科学者 セルゲイ・ポノマリョフ に接触することだった。


ダグ「もし彼が本当に月着陸計画を成功させたなら、何か証拠を持っているはずだ。」トニー「だが、もし彼が嘘を知っていたら?」


トニーとダグはポノマリョフの自宅を監視し、彼が秘密裏にKGBと会っているのを目撃する。彼の態度は明らかに怯えており、KGBの監視下に置かれているようだった。


彼らはポノマリョフに接触し、真相を探る。


ポノマリョフ「君たちは何者だ? なぜ私を探る?」トニー「我々は真実を知りたいだけだ。」


ポノマリョフは一瞬ためらうが、小さな声で告白する。


ポノマリョフ「…我々は月には行っていない。これは国家のための大いなる演出だ。KGBがすべてを計画し、偽の着陸を作り上げたのだ。」


ダグ「なぜそんなことを?」ポノマリョフ「アメリカが月に行く前に、世界の歴史を書き換えたかったのだ。もし国際的な信頼がソ連に集まれば、冷戦の主導権は完全にこちらのものになる…。」


しかし、その会話をKGBが盗聴していた。突然、扉が破られ、銃を持ったKGBエージェントたちが突入してくる!


KGB隊長「貴様ら、スパイだな!」


トニーとダグは急いで逃走する。


第4章:未来の干渉を防ぐ(結)


舞台:1968年 カザフスタン・ソ連宇宙センター


トニーとダグは、ポノマリョフから得た情報を基に、捏造された月面着陸の企画が正式に始まる前に阻止しなければならないと判断する。


ダグ「未来からの干渉が起こる前に、この企画そのものを消さなければならない!」トニー「もしこれが進んでしまえば、未来はさらに改変され、歴史戦争が加速する…!」


彼らはKGBの資料を改ざんし、計画自体が誤解から生じた「単なる宣伝映像」の一部であるという情報を政府内部に流布させることで、企画そのものを打ち消すことに成功する。


ニュース速報「ソ連の映画プロジェクトの一部が誤解され、月面着陸とされた可能性が指摘される。」


影響を最小限に抑えたことで、未来に対する干渉も回避される。


カーク(無線)「君たちのミッションは成功した。未来は元に戻るはずだ。」


光の渦が彼らを包み込み、1968年の基地へと帰還する。


(次回へ続く)



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