第11話:「未来の影が迫る」
第11話:「未来の影が迫る」
第1章:新たな異変(起)
舞台:1968年 アリゾナ州・タイムトンネル基地
トニー・ニューマンとダグ・フィリップスがルネサンスの歴史改変を阻止した直後、基地内のアラートが再び鳴り響く。
オペレーター・アン博士「警告! 連続する時空改変の兆候を検知! 今度の改変は20世紀後半にまで及んでいます!」
スウェイン博士「1963年のアメリカ、ワシントンD.C.で異常が発生している! これは…大統領の歴史が書き換えられている可能性がある!」
ニュース速報(1968年)「歴史研究の新たな発見により、1963年にアメリカのケネディ大統領が就任していなかった可能性が浮上しました!」
カーク所長「まさか…ケネディ暗殺が起きなかったのではなく、彼がそもそも大統領にならなかった!? これはアメリカの歴史に計り知れない影響を与えるぞ…!」
ダグ「これで確信した…シュウ・カンリュウは単なる歴史の改変者ではない。我々が追っている間に、彼は一貫して何かを狙っている…!」
トニー「1963年のワシントンD.C.で何が起こっているのか、すぐに調査しなければ!」
二人は、異常の発端を探るため1963年のワシントンD.C. へ向かうことを決意する。
第2章:改変された未来への布石(承)
舞台:1963年 アメリカ・ワシントンD.C.
トニーとダグが到着したのは、ケネディ大統領の就任前夜のホワイトハウス周辺だった。しかし、奇妙なことに、新聞の一面には別の候補者の名前が大統領として報じられていた。
新聞記事「新大統領リンドン・ジョンソン、国家発展に向けた新たな政策を発表!」
ダグ「リンドン・ジョンソンがケネディの代わりに大統領になっている…!?」
トニー「これは単なる偶然じゃない。何者かが選挙結果そのものを改変した可能性が高い。」
二人は、1960年の大統領選挙で何が起きたのかを探るため、民主党本部に潜入することにする。
第3章:シュウ・カンリュウの計画(転)
舞台:1960年 アメリカ・民主党本部
トニーとダグは、シュウ・カンリュウの痕跡を探るべく、ケネディ陣営のスタッフが集まる場所を訪れる。そこで、彼らはある不審な報告を耳にする。
選挙参謀「奇妙なことだ…投票機器の不具合や謎の報道操作が相次ぎ、ケネディの支持率が急落した。何者かが意図的に彼を失脚させようとしたとしか思えない…。」
二人はさらに調査を進めるうちに、シュウ・カンリュウが選挙の裏で未来の知識を利用し、情報戦を仕掛けていたことを突き止める。
トニー「やはりシュウが関与している…だが、なぜケネディを排除しようとした?」
ダグ「もしケネディがいなければ、冷戦や宇宙開発の流れが変わる。ひょっとすると、彼は未来のアメリカの影響力を削ごうとしているのかもしれない。」
二人は、シュウの本拠地がホワイトハウスに近い秘密施設にあることを突き止め、そこに向かう。
第4章:歴史の修正(結)
舞台:1960年 アメリカ・秘密施設
トニーとダグは、シュウが歴史改変を実行している秘密施設に潜入する。そこには、未来の情報を解析し、選挙結果を操作するための高度な演算装置があった。
シュウ・カンリュウ「君たちは本当にしつこいな。だが、遅かったようだ…このシステムによって、ケネディが大統領になる未来はすでに消えた。」
ダグ「なぜそんなことをする!? ケネディがいなければ、冷戦の均衡が大きく変わる!」
シュウ・カンリュウ「その通りだ。ケネディが大統領にならなければ、キューバ危機の結果も変わる。アメリカの宇宙開発も遅れる。そして…アメリカが21世紀において、未来の覇権を握ることもなくなる。」
トニー「お前の目的は…未来の勢力図そのものを塗り替えることか!」
二人は、シュウの改変装置を無効化し、歴史の流れを元に戻すための作戦を決行する。
ダグ「このままでは未来が変わってしまう! ここで決着をつける!」
二人は装置を破壊し、シュウの計画を阻止。未来技術の影響が消え、歴史の流れが本来の形に戻り始める。
ニュース速報(1968年)「歴史記録が修正されました。1961年、ジョン・F・ケネディがアメリカ合衆国第35代大統領に就任。」
カーク所長「よくやった、トニー、ダグ。歴史は元に戻ったようだ。」
アン博士「でも、シュウ・カンリュウは完全に消えたわけではない。彼はまだ別の計画を進めている可能性があります。」
ダグ「これで終わりとは思えない。未来の勢力が背後にいるのかもしれない…。」
トニー「時間との戦いは終わらない。次はどこで何が起こるのか…」
(次回へ続く)