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逃げていたのは私の方

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

顔色を見なければならないと思った本日です。


基本的に人の顔は見ない。顔を見たところであまりいい表情をしていない事が殆どだから。

大抵の人間は不機嫌そうに此方を睨んでいた。此方を見るな、アンタの眼中に入るだけでも不愉快なんだよ。そうしてその顔のまま、低い声でこう言うのだ。


――何?


だから私は顔を見ない。顔を見て不躾に感じるのならば、きっと私が悪い事をしたのだろう。これ以上、相手に不快感を与えない為に、これからは目線を逸らして話をしよう。

故に私の世界は基本的に声色だけで構成されていた。喜怒哀楽、快不快。今何を思い、考えているのか。声に耳を傾ければ、大抵の事は理解出来た。見えなくても、空気は読めた。だから不自由に感じた事は何一つない。

本日もそうやって、相方と共に行動を共にしていた。炎天下、互いに日傘を差しながら、焼けそうなコンクリの上を淡々と歩く。

「あち〜」

「そうね。水、飲んでる? 今はスポドリの方がいいかも」

声色はいつもと変わらずノリの良い、緩やかな音程を保っている。けれどもドロドロに蕩けた口調はこの炎天下によって溶かされたもの。早く……日陰に移動して、水分補給をさせないと。

私はもったりと歩く彼女の手を握ると、屋内に入った。クーラーが利いていて、とても涼しい。ここで暫く一休みする事にしよう。

そう思った矢先、彼女がくったりと此方に凭れ掛かってきた。甘えて来ている訳じゃない。それは沈み込む質感から理解した。

「……っ」

肩口に顔を埋めに掛かるのを押しのけて、必死に顔色を伺う。顔は真っ赤に染まっていた。耳朶まで腫れ上がった様に染まり、目はとぐろを巻いていた。完全に暑さにバテている。

「大丈夫? 歩ける? 気持ち悪い? 少しベンチで休もう」

彼女は力なく頷いた。私は彼女の脇に手を入れて、近くのベンチまで連れ歩く。

全然、気が付かなかった。声色は何時も通り。確かに暑そうではあったが、熱中症一歩手前のような、病人の様な響は含まれていなかった。……完全に油断した。

「うう……申し訳ない……」

「いや……悪いのは私……」

私が悪い。声色だけに重きを置いて、人の顔色を疎かにした私が悪い。もっと、もっと……よく見ていれば……。此処で相手の顔を見る。真っ赤になりながらも、具合が悪いながらも、彼女なりの優しい顔が描かれている。

閉じこもっていたのは私の方。逃げていたのは私の方。その事実を見せつけられた。

暑いですね。熱中症には気を付けて下さいね。


耳鍛えると、声だけで相手がどんな気持ちで、表情してるか、手に取る様に分かるんですよ〜。

ま、それが元で後悔する事もありますが。

具合悪くても、声色変わらない人は本当に顔を見ないといけないと思いました。


以下、誰も信じてくれなかったお話をここで。

人生で話したい話、上位です。


学生時代にエアコンの音がうるさくて、付けるの嫌がってました。

そんで熱中症で死にかけて(頭痛、目眩、嘔吐……etc)、渋々エアコンかけて、布団被って寝て、元気になって学校いったら、誰も信じてくれませんでした。


私 熱中症で、マジ死ぬかと思った〜(笑)

皆 えー嘘〜(笑) そんな元気な訳ないじゃーん!! でさー。


※真っ当な人は絶対に真似しないで、救急車呼んで、点滴打ってください。

※後遺症とか普通に有り得るので。



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