第1話
息抜き作品ですね。
「あ゛?PWO?それって、最近話題のゲームじゃねぇか。それがどうしたんだよ。」
オレこと黒陽月華は、友人の万華鏡凛に自宅の玄関でそう言った。
「だぁかぁらぁ!アンタの分が抽選で当たったから受け取れって言ってんでしょうがぁぁぁ!」
凛はそう言ってオレの頭をチョップした。……痛い……。
「……抽選だぁ?した覚えねぇけ……なるほど理解した。つうことは、凛の分も当たったんだろ。」
オレは、凛が自分の分も手に入れずに人に渡す玉しゃないことを知っていたため、そう言った。
「当たり前じゃない。作ったところが凄いから、ゲームも期待できるわね。アンタこういうの好きそうだから、ハマるんじゃない?んじゃ私は渡すモノも渡したし帰るわ、じゃねぇ〜。」
そう言ってフルダイブマシーンとソフトをオレに渡した凛は、風の様に帰って行った。……相変わらず脚が速えーな。
「……やってみっかな。」
オレはそう言って準備を始めた。
数分後
おし、準備終わったな。
「横になってから、これを被るんだっけかぁ?」
そう言ってオレは、ベットに横になりながら、コンセントからコードの伸びているフルダイブマシーンのヘルメットを取り、被った。そしてオレは、目を瞑ってキャラ設定に進む為の言葉を発した。
「ゲームスタート。」
オレがそう言うと、いつのまにか周囲が草原になっていた。何これ、凄い技術だな。
「ホッホッホ。そう言って頂けると幸いですな。」
そんな声がオレの後ろから聞こえた。何奴!とオレが振り向くと、そこには初老だと思われる老執事が、ティーテーブルの上にティーセットとお菓子を置き椅子に座っていた。
「ホッホッホ、まずはお座りください。」
老執事にそう言われオレは向かいの椅子に座った。
「最初に自己紹介といきましょうか。私めの名は、時空神『クロノス』と申します。貴女方の言う統括AIの一つにございます。以後お見知り置きを。」
老執事はそうオレに言った。
「……それではキャラ作成といきましょう。はじめに貴方のプレイヤー名を教えてくださりますかな?」
クロノスにそう言われオレは、少し悩んだ。どうすっかなぁ。……おし、アレで行くかぁ。
「ゲッカで頼む。」
オレはクロノスにそう言った。お、この紅茶美味ぇーじゃねぇか。
「ホッホッホ、ゲッカ様ですな。では、ステータスの割り振りといきましょう。」
クロノスはそう言って右手を振るとゲッカの名前の入った沢山の数字や英語などの羅列の書かれた半透明の板がオレの目の前に表示された。
《ステータスウィンドウ》
____________________
1/3
name;ゲッカ
種族;
性別;女
LV;1/100
JOB;
HP;10/10
MP;10/10
SP;10/10
STR;5
DEF;5
VIT;5
DEX;5
AGI;5
MND;5
INT;5
LUK;5
ステータスポイント;10
スキルポイント;100
〔スキル〕
〔称号〕
____________________
2/3
・インベントリ
・所持金『1000D』
・装備
▼
頭『 』
胴『初心者の皮鎧』
腕『初心者の皮籠手』
腰『初心者の皮腰鎧』
脚『初心者の皮脚鎧』
装飾『 』
『 』
武器『 』
『 』
『 』
_____________________
3/3
・ログアウト
・通知
・フレンドメニュー
・時計
・設定
・ヘルプ
・受け取り
「それは、ゲッカ様のステータスウィンドウでございます。」
クロノスはオレにそう言った。
「まずは、ステータスポイントを好きなステータス項目に振ってくだされ。HPは体力。MPは魔力。SPは持久力。STRは筋力。DEFは毒など物理以外への防御力。VITは物理への防御力。DEXは器用さ。AGIは素早さ。MNDは精神力。INTは思考力。LUKは運ですぞ。慎重にお選びくだされ。」
クロノスはオレにそう忠告した。あ゛あ゛どうすっかなぁ、割り振り……うし、これだ。
____________________
HP;10/10
MP;10/10
SP;10/10
STR;7
DEF;5
VIT;5
DEX;5
AGI;10
MND;6
INT;6
LUK;6
____________________
「できたぞ。」
オレはクロノスにそう言ってステータスを見せた。
「ホッホッホ、面白い振り方をしましたね。まぁ良いでしょう。次は、JOBを決めるとしましょう。この中から一つ選んでくだされ。選んだJOBによってステータスに補正が入ることもあります。慎重にお選びください。」
クロノスはそう言って右手を振ると半透明の板をオレの目の前に表示させた。
____________________
JOB
・戦士
・剣士
・槍士
・弓士
・杖士
・魔法使い
・斥候
・騎士
・従魔士
・召喚士
・農家
・錬金術士
etc
____________________
おお。沢山種類が選べるじゃねぇか。どれにすっかなぁ……ちょっとやってみたいんだよな騎士。おし。
「騎士にするぜ。」
オレはクロノスにそう言った。騎士になるぜオレは。
「ホッホッホ、騎士ですな。それではステータスを修正しますぞ。」
____________________
HP;17/17
MP;10/10
SP;10/10
STR;10
DEF;9
VIT;9
DEX;6
AGI;12
MND;7
INT;6
LUK;7
____________________
お、変わったな。
「さて、最後にスキルの選択とキャラの種族と見た目ですな。先にスキルを選びましょう。」
クロノスはそう言って右手を振ると半透明の板がオレの前に表示された。
____________________
スキル
・剣術 10ポイント
・槍術 10ポイント
・体術 10ポイント
・鎧術 10ポイント
・盾術 10ポイント
・鑑定 10ポイント
・疾走 10ポイント
・火属性魔法 60ポイント
etc
____________________
あ゛あ゛?沢山あんな。……こいつらかぁ?
「剣術、鑑定、疾走、鎧術、光属性魔法にしたぜ。」
オレはそうクロノスにそう言った。
「ホッホッホ、ではキャラの見た目を決めましょうか。これがベースの状態ですぞ。」
クロノスがそう言うとオレの前にオレが現れた。リアルのオレと同じ180センチの身長も同じだぁ。流石の技術力だな。お、髪の色変えれんのかぁ?よし、黒髪を金色にするか。髪型?いつもはストレートだけどポニテにでもしてみっか?眼は黒色から翠色に変更だな。
「おし、もう良いぜ。」
オレはクロノスにそう言った。
「では、種族だな。選択した種族によりスキルや身体的特徴がでてきますので慎重にお選びください。」
クロノスがそう言って右手を振ると半透明の板がオレの前に表示された。
____________________
・普人種
etc
・獣人(狼)種
etc
・長耳族
・半長耳族
etc
・筋躰族
・半筋躰族
etc
・鬼人族
etc
etc
____________________
おお、色んな種族があんな。どれにするか……お、この「半長耳族『鬼人混血』」なんかよさげじゃ無いかぁ?これにするぞ。
「これにするぜ。」
オレは、「半長耳族『鬼人混血』」を指差してクロノスにそう言った。
「それで良いのだな?……キャラ作成は終了した。JOBアイテムはインベントリに送っておく。その他知りたい事はあちらの世界で調べると良い。『汝に祝福あれ』。」
クロノスがそう言うとオレは意識を失った。
主人公の情報
黒陽月華
身長180センチの高身長。黒髪ストレート。ツリ目。スレンダー体型。花の女子高生だが、一人称がオレで言葉使いが悪い。実は裁縫などが得意。ミシン並みの速さで縫える。