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戦国ダンジョン ~現代人は信長の足元で、歴史支配の夢を見る~  作者: 斎藤 恋


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第02話:ダンジョンとの契約

───次の日



「・・・・・・え?」



昨日、少年が埋め直した穴はまたその姿を見せていた。

それも、昨日よりもさらに大きくなって。



「な、なに・・これ?どうなってるの・・・?」


少年は、この不思議に少し恐怖を覚えたが、勇気を奮い立たせ、またもこの穴を埋めるために土や草、周囲にある色々なものを入れていく。

一通り穴を埋めた後、少年は「また同じようなことにならないかな・・?」とまたも起こるかもしれないことへの予感を抱きつつ、家へと帰っていった。



『おー!!少年!ありがとよー!今日も頂くぜー!!ふぅぅぅぅ!!!』





───さらに次の日



「な!なんで!!」



埋めたはずの穴はさらに拡大し、それはもう隠し切れないほどに大きなものとなっていた。

少年は、このことに強い恐怖を感じていたが、彼も武士の息子だ、



少年は再度勇気を振り絞り、今度は穴の中を覗き込んでみた。


「あっ!」


ずさっ!・・・


少年は、前のめりになりすぎ、そのまま穴へと滑り降りてしまった。



「・・・い、痛た・・・。あ・・・、ここ穴の中・・・?」



穴の中に入り込んだ少年は、周囲を見渡し中に何がいるのかを突き止めてやろうと色々探し始めた。

しかし、ここは単なる大きな穴でしかない。



「なんにもいない・・・。でも、なんでこんな穴が・・っ!」



少年は、穴を見渡したが何も見当たらず、生き物の気配も昨日自分が埋めていったものの気配さえも感じないまま、ふと、壁に触れた。

次の瞬間。



『───るか?聞こえるか、少年よ。───聞こえるか?聞こえるなら返事をしろ少年よ』



何か、すごい声が聞こえてきた。



「え?え、なに?だ、だれ!?だれなの??」



『聞こえるのだな?少年。わしの名は・・・、御霊蛇みむすびのおろち。この地に封印されし古の神である』


ぶっちゃけ単なるおっさんだったものにしか過ぎないが、こんなシチュエーションならこっちの方がええやろ!とばかりにこの男は自分の存在を盛りに盛っていく。



「え?み、みむすび??お、おろちって、なに?神様ってことは、熱田大神さまのお知り合いですか・・?」


少年は、神などと名乗るものと対峙したことなどなく、妖怪なり妖なりがいるかもしれないとは聞いたことはあるが、それが自分の家である熱田神宮の社領に現れるなど思いもよらないことだった。

その為、この神を名乗る存在を熱田大神の関係者だと勘違いしたのだった。



『(熱田大神?ってことは、ここは熱田神宮か?)その通りだ。(熱田神宮には参ったこともある知り合いでええやろ)知るべである。』



「や、やっぱり!じゃ、じゃあ、この穴は貴方が作ったんですか!」



『(穴?俺って穴なの?)これは我が肉体カラダである。少年よ。まずは名を申せ。』



「し、四郎丸しろうまるです」



「ほぉ・・、四郎丸良い名であるの。・・・お主、千秋の家の者か?」



「は、はい。」

 

この時になって初めて、俺はおおよその状況を察した。

どうにも、俺は""ダンジョン""になってしまったようだ。



(つまり、この子が置いてくれたもののおかげで俺はここまで成長できたってわけか)


「主に頼みがあるのだが、良いだろうか?」



「頼み・・ですか?」



「あぁ、どうにも力が足りん。これからもお主の言うこの穴に、要らぬもので良いので放り込んではくれぬか?」


俺はそういって、この子に俺が成長するための餌の要求をした。



(なんか、妖怪がいたいけな子供を騙してるような構図だな?)


「あぁ、生きとるものはやめてくれよ?わしは妖怪でも邪神でもないからの?」



「あの土・・・もしかして・・。」


すると、四郎丸は何かに気づいたようにハッとした表情を浮かべる。


「あ、あの御霊蛇様。それは、お供えもの、でよいのですか?」



神と名乗ったのだから、確かにお供物だと思うのが当然だろう。


しかし俺はダンジョン。

と言うことは、もっとなんでも食べると言うのが正解だと思うんだ。




「いや、少年。とりあえずは量が多い方が良いのだ。最初はそれこそゴミで良いから入れてくれ。

それなら、お主も誰ぞに命じやすいじゃろ?」



「え、でも、それじゃ失礼だとおもう・・」



四郎丸は、どうにも神である俺が機嫌を損ねるんじゃないかと心配しているらしい。



「うむ。お主の心配する気持ちもわかる。わしだとて、ゴミばかりと言うのは嫌じゃ。


しかしの、今はともかく力が足りんのじゃ。これでは、本当に何もできん」



俺はそういうと、こんなことで怒るようなことはしない。


本当に、なんでもいいから放り込んでくれ、と少年、四郎丸に伝えた。



「ほ、本当になんでもいいの?いえ、いいのですか・・?」



口調に気を使うようにしながら、四郎丸は俺に尋ねる。



「あぁ、構わん。どんどん放り込んでくれ。要らぬようになったらまた伝える。」



俺はそう言うと、四郎丸の頭を撫でるように、慈しむように彼の体に触れた。

触れたとは言っても、本当に感覚だけのことだが。


だが、どうにもそれがきっかけだったらしい。



「え、え、え?な、何?」


何やら、この子と俺との間に繋がりを感じるようになった。


「・・・(なんだこれ?)ど、どうやらうまくいったようだの。それはお主との契約じゃ。」


「え、で、でも、僕はまだ何も返事なんてしてないのに・・。」


「(や、やべ・・)いや、せんでもわかる。お主はわしのことを思ってくれとった。承諾してくれるつもりだったんじゃろ?」



俺は、かなり無理やりだとは思ったが、話をまとめにかかり彼を丸め込むことにした。


「そ、そうです。凄いですね!流石神さまだ!」


四郎丸は、その後もしばらく凄い凄いと言っていたが、どうやら時間が来たらしい。



「四郎丸。そろそろ戻った方が良い。今日はゆっくり休め。」



俺は四郎丸との間にできた繋がりの確認や今の能力について確認したいこともあって、四郎丸を家に帰すように誘導した。



「あ、忘れてた・・。僕、もう戻ります。また、明日来ますね!」


四郎丸はそう言うと、家へと帰っていった。




───────────────────────────


「帰ったか」


俺は四郎丸が帰ったのを見届け、自問する。


「しかし、なんだったんろうな?あれ。なんか、力が操作しやすくなったような気もする」



どうにも、四郎丸と繋がりができてから、俺の中で何かが生まれるような感覚が芽生えていた。


「・・・こ、こうか・・?・・っ」



力を集中するような、はたまた自分の体全体に行き渡らせるようなそんな曖昧な感覚。

そんな感覚を操作していく。



すると・・・



「おっ、なんか出た。」



ぽんっというような音とともに画面が現れる。

ゲームのステータス画面やメニュー画面に近いだろう。



◻︎穴のダンジョン

メニュー

・ダンジョンコア→

・ダンジョンマップ→

・マップ→

・部屋→

・ユーザー→

・探索者→

・契約者→

・ステータス→

・宝箱→

・モンスター→

・内蔵魔力値:100/100



その画面には、こういった項目が出ていた。

どうにも、本当に俺はダンジョンになったらしい。



「内蔵、魔力値?魔力ってあの魔力か?」



それぞれの項目は、横にあった矢印だけがうっすら点滅していたが、

魔力値だけは独立して存在し、これが俺にとって重要なものだと示しているようだった。



「もしかすると、これが俺の生命線なのかもな・・・」



ダンジョンというが、俺にはどうやらコアのようなものはまだないらしい。

"ダンジョンコア"の項目もタッチしてみたが、そこには""まだなにもありません""という文字だけが写っていた。



「コアがないのか・・・。コアがなくても動くって言うのはどういう原理なんだろう?この洞窟そのものが俺ってことなのか?」



色々と疑問はあったが、それぞれの項目を見ていく。


「ダンジョンマップ、はそのままだな。というか、この穴ひとつしかねぇ・・・」



それ以外にも、マップ。


これは、どうにも、外の世界のマップを表しているようだ。

しかし、これでわかるのは、どうもまだこの熱田神宮の範囲くらいらしい。


それ以外は黒塗りのままだった。



「やべぇ・・ワクワクもするけど、ドキドキもすんな・・。調べられることは多そうだ」


「みやこの『泥まみれ魔物図鑑』公開だよ!

魔物の弱点から、神さまの設計ミスまで全部書いちゃった。

"X"の固定ポストから見に来てね!」

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