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第100話『そして、始まりへ』

1,成人の朝、そして再会

4年の月日が流れた。

あの“世界の終わり”を乗り越えてから―

魔法は、この世界から“消えた”。

だが、人々は立ち止まることなく、新しい暮らしの中で歩み始めていた。

シン=アークライドは、今日、二十歳を迎える。

成人の式典の日。

その日、ルミナリア王都では、かつて世界を救った“英雄たち”の成人式が行われていた。

鏡の前でスーツを整えながら、ふと空を見上げた。

シン:《魔法のない空ってのも……悪くないな》

会場に向かうシンの前に―

スイ:「おっっそーい!やっと来た!」

ユイナ:「今日だけは、びしっとキメたね」

レイ:「…ふふ。似合ってるよ、シン」

シンが叫ぶ

シン:「ロッシュ!!!!」

ロッシュ:「おう!!ちゃんと生きて帰ってきたぜ!!」

シン:「よかった.....これで揃ったな!!」

全員:「「「「うん!!!」」」」

4人は再び、肩を並べて笑い合っていた。

2,家族の祝福と、クリナの想い

式典の後、シンは家族のもとへと帰り、再会した。

アリア(母):「……よくここまで来たね。お父さんも.....きっと喜んでるわ」

グラヴィ(長男):「立派になったじゃねぇか、シン」

ネクロ(次男):「お前が英雄とか……笑えるけど、まあ認めるよ」

クリナ(長女):「……おめでとう、シン」

4人兄姉の末っ子だったシンは、優しく微笑む。

式のあと。空いた時間にシンとレイが、並んで墓前に立つ。

そこには“クロノ・アークライド”と “アラン=アークライド”の名が刻まれていた

レイ:「……父さん、きっと見てるわ。シンが、こうして“魔法大帝”になった姿を」 シン:「……クロ兄。俺、やったよ。父さん…俺、ちゃんと守った。 今、魔法はもうないけど……俺は絶対、もう一度世界に取り戻す。それが、“アークライ ド” の、最後の役目だから」

レイは、そっとシンの手を取る。

レイ:「私も、一緒に行く。……家族でしょ?」

シン:「ああ。家族だ。…俺たちは、ずっと、そうだったからな」

風が、ふっと吹き抜ける。

レイの瞳に、少しだけ涙が光った。

その夜。

シンの家族とスイ・レイ・ユイナの父さん、母さんがバーベキューをしている時。

人のいないバルコニーで、クリナがそっと寄り添う。

クリナ:「ねぇ、シン……少しだけ、話してもいい?」

シン:「ん?どうした?」

クリナ:「私……シンのことが好きなの。兄弟ってことはわかってる……けど……やっぱり諦められない。大好きだよ」

一瞬、時が止まる。

そして、シンは静かに応える。

シン:「姉ちゃん……いや、クリナ。ありがとう。俺も……好きだよ。でも、それは“家族”として の好きだ。 ずっと、俺を守ってくれて、信じてくれて、支えてくれて―だからこそ……その想いには応えられない。ごめん」

クリナは、しばらく黙ってから―微笑む。

クリナ:「……うん。わかってたよ。でも、伝えたかっただけ。これからも……“弟”でいてね、 シン」

その瞬間―

シンがふっと笑って、クリナのほっぺにそっとキスをする。

シン:「……お返し」

クリナは一瞬、驚いて―そして静かに涙をこぼす。

クリナ:「……ずるいよ、シン」

二人はしばらく無言で並んで空を見上げた。

そこに魔法の光はない。でも、心にはちゃんと、灯っていた。

3,三人の想いと、答え

別の時間、スイ、ユイナ、レイの三人が順番に―

ユイナ:「私は……あの時から、ずっとあなたを見てた。今も、これからも」

スイ:「ねえ、私じゃダメ?ずっと笑っていたいんだ、一緒にさ」

レイ:「私は……静かに見てるだけでもよかった。でも、今日は言う。あなたが好 き」

シンは目を閉じて、しばらく沈黙する。

シン:「……みんな、ありがとう。俺、本当に幸せ者だ。けど……今はまだ、答えを出せな い。俺の旅は……まだ、終わってないから」

スイ:「……やっぱりそう言うと思った」

ユイナ:「じゃあ、待ってる。どこまでも」

レイ:「……あなたらしいわね」

ユイナ:「……そういえば。精霊や、悪魔たち……あの子たち、どこに行ったのかな」

スイ: 「あの戦いの後、気づいたら……全部、消えてたよね。まるで使命を終えたみたいに」

レイ :「……消滅じゃない。たぶん、“還った”のよ。もともとこの世界の“理”じゃなかった彼ら は ……魔法と一緒に、元いた場所へ」

シンは静かに目を閉じて、胸に手を当てる。

シン:「……ルチフェロ、モルス、ベルゼブブ、キマ、メギキュラ、カース、キエン、カイラ、俺 の最高の相棒.....ゼルグ……あいつら、元気にしてるかな。俺たちは、ちゃんと未来に進んでるよ」

スイ:「……また会えると思う?」

シン:「会えるさ。きっと.....」

星の瞬きが、どこか懐かしげに揺れた。

スイ:「あ、シン。左腕大丈夫?」

シンは戦いの最中に左腕を失ったが、アマテラスの加護で治っていた。

シン:「あぁ.... これ?.....全然大丈夫だよ....ほんと、アマテラスには感謝しねぇーとなー」

4,魔法大帝、誕生

翌日、世界評議会で。

議長:「この男、シン=アークライドは、以前の魔法大帝であるクロノ=ルクシオを乗っ取った地球外知的生命体アイン=ゼロを倒し、世界を救い、奇跡を起こした英雄。ここに、“魔 法大帝”の称号を与える!!」

拍手が鳴り響く。

だが、シンはただ一言。

シン:「この称号は……“始まり”です。俺は、再び“魔法”を取り戻し、世界に届けます。“魔法 が当たり前にあったあの頃”を、未来へ繋ぐために!」

世界は再び、シンに期待を託した。

5,動き出す“その先”

式の帰り道、静かな夕暮れ。

みんなで歩いていたシンの前に、黒いフードの男が現れる。

???:「君が、シン=アークライドだな?」

シン:「あんた……誰だ?」

???:「我々は、世界機密組織....“ECLIPSEエクリプス”。消えた魔法を追い続ける組織だ。君に しか頼めないことがある。ついてきてくれ」

シンたちは少し笑いながら言う。

スイ:「やった!!...まだまだ旅は続くんだね!!」

ユイナ:「今度はどんな冒険が、待ってるんだろ?」

レイ:「楽しみだわ」

シン:「……やれやれ、旅はまだまだ続くってわけか」

背中の奥、かつての光と闇の翼が、一瞬だけ輝きを放つ。

シン:「行こう。今度は、“未来”を救うために―」

次回―

第2章・新たな旅立ちへ

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