第85話『記憶を断ち切る刀』
重く、濁った気配が満ちる空間―
《記憶の核》の奥から現れたのは、巨大な黒い影。
その姿は、人でも魔でもなく、ただ“意思の塊”。
それは《クロノ》の“執念”と“願望”がアイン=ゼロによって形にされた、“記憶の守護者”だった。
ニャルス:「……あれは、“願い”と“後悔”が融合した存在だ。殺意もない、感情すらない。ただ“記憶を守る”だけの怪物」
ロッシュ:「シン...ニャルスは、遠隔では攻撃はできないが、サポートはできる」
シン:「わかった……ありがとう!!」
影の守護者が動いた―
1,記憶の守護との対峙
その一撃は空間を裂き、記憶の光景を破壊していく。
スイ:「くっ……速い!」
ユイナ:「でも、負けない……!……!」
スイとユイナが先行して攻撃に出る。
スイ:「精霊同化水精霊魔法......極・水刃....!!」
ユイナ:「幻精霊同化.....響律+幻創魔法.....ディソナンス・クラッシュ....!!!」
続けて、ニャルスが“空間認識”を利用し、敵の死角に回り込む。
ニャルス:「千眼魔法....フェイズサイト…ここだッ!」
ニャルスから発せられた魔力が、黒い影の“心臓”と思わしき核を拘束する
―しかし
鎖は影に落ち、その傷を“記憶”で再生する。
レイ:「……記憶で再生してる?!」
ロッシュ:「こいつ、“過去”にすがって自己修復してるのか……!」
シン:「だったら―“未来”をぶつけるしかない」
彼は腰の刀を握る。
それは、かつてクロノが授けてくれた、時間を断ち切る刃―
《魔刀》
シン:「俺は……お前の未来を、信じてた!」
シンが飛び込む。
仲間たちが道を切り開く。
ユイナ:「今よ、シン!!」
ロッシュ:「その一撃に……全部乗せてやれ!!」
スイ:「絶対、届かせて!!」
そして―
シン:「……“記憶”じゃない、“意志”で選ぶ未来を……クロノ!!」
《魔刀》が、影の守護者の“記憶核”を貫いた。
瞬間―
世界が“沈黙”した。
断末魔も、悲鳴もなく、ただ静かに“影”が崩れ、
その奥から光が差し込む。
そこには―クロノの幼い頃の記憶。
孤独な少年が、小さな手で誰かに手を伸ばしていた。
シン:「……あの日のクロノは、ずっと……誰かを、求めてたんだな」
ユイナ:「……届いた、んだね」
―そして、“記憶の檻”は音もなく崩壊した。
ロッシュ・ニャルスは、再び“現実”へと戻ってくる。
だが、その瞬間―
空が赤黒く染まり、《レゼル=ファーレ》全域に警報が鳴り響く。
アイン=ゼロ:「……観察は終了。あとは、この世界を直すだけだ......」
ロッシュ:「シン!!!」
ロッシュ:「……やばい。“完全体”が」
次回―
ついに《完全体アイン=ゼロ》がその姿を現す―。
そして、レイに託された“最後の選択”とは―!?




