第75話『虚無の心臓・最深部』
——これは、“存在”を賭けた戦い。
1,扉の前
《虚無の心臓》最終層。
そこは“概念”すら砕ける空間。
空も地もなく、全てが揺らいでいる。
四人は“扉”の前に立っていた。
シン:「これが……最深部か」
スイ:「なんか、空気もない感じ……ぞわぞわする……」
レイ:「魔力も通らない……これは、“術式破壊領域”よ」
ユイナ:「……音が吸われる。普通じゃないわ」
キエンが小さくなった姿でシンの頭の上にのる
キエン:「この先にいるのは、かつて我が創った空間を乗っ取り、“存在”を喰らう者……《アイン=ゼロ》の片割れにして、“否定の意思”そのもの―」
キエン:「名を《ノクト=ヴァルム》。概念すら否定する、“黒の主”」
シン:「……アイン=ゼロの片割れ……?」
キエン:「あれは“ひとつの意識”ではない。“世界を終わらせる意思”と“理を操る知性”― 二つの意思で構成されている」
レイ:「こいつを倒しても、まだ“アイン=ゼロ”は残るってことね……」
シン:「でも、こいつを倒さなきゃ“先”に行けない。なら―やるだけだ」
2,虚無の中の戦慄
扉がゆっくりと開く。
そこに現れたのは、“影”の塊。
視覚も感覚も拒絶されるような存在だった。
???:「……来たか……。“存在する者”ども……」
声が反響し、空間が裂ける。
ノクト=ヴァルム―《否定の意思》。
それは、喋る概念、動く空虚、形を持たない“全ての終わり”。
ノクト:「お前たちの力など、“存在しない”。ここでは、“お前たち”さえも、“無”でしかない」
スイ:「くっ……体が……動かない……!!」
イナ:「……魔法の“根”が……切断されてる……!」
レイ:「……空間が……ねじれて、魔力が……散る!?」
3,抗う者たち
シン:「上等だ!!!......ゼルグ!!!!!やるぞ!!!」
ゼルグは、呼びかけに応じなかった。
シン:「そうだった....力...貯めてくれてるんだった....魔領域.....反魔断界........!!」
この空間は、シンの反魔法からなり、自身に害をなす魔法はすべて浄化される。
だが、ゼルグの力がないため、不完全である。
シン:「行け、レイ、スイ、ユイナ!!この空間、俺がねじ伏せる!!!」
4. 雷と風の共鳴
スイ:「……雷神、いくよ!!」
レイ:「……ふん、足引っ張らないでよね!!」
二人の魔法が共鳴する―
スイ:「精霊同化...風精霊魔法....極・風神!!」
レイ:「悪魔同化モードレグルス.....悪魔の力1000%....雷魔法....極・雷神!!」
風が軌道を描き、雷がそのラインを走る。
それはまるで―神の槍。
スイ&レイ:「合技.....雷旋穿空..........!!!!!!」
虚無を穿つ風雷の槍が、《ノクト》の本体を貫いた。
ノクト:「......これは……“概念外”の……力……!?」
5,響く音
ユイナがそっと前に出る。
ユイナ:「幻精霊同化...響律+幻創魔法..共鳴陣・三重奏....!!」
風、雷、そして光が、彼女の音によってリンクし、威力がさらに増幅される。
ユイナ:「誰かの力が重なることで、響きは大きくなる。それが、私の……戦い方」 ノクトの“否定結界”が、ついに砕ける。
6,全力の一撃へ
シン:「……ここで終わらせる!!!」
光輪が最大解放、六つの翼が広がる。
シン:「...神精霊同化......真精霊魔法.....熾天煌命―“終の命奏..!!」
神の炎が、世界を包み込むように降り注ぎ―
《ノクト=ヴァルム》を、完全に、光の中へと沈めた。
7,崩壊と再生
空間が揺れ、虚無が崩れ始める。
キエン:「……虚無の心臓、“本来の主”に返還完了」
キエン:「だが、アイン=ゼロはまだ……“知性”として存在している。次は、そちらを斃すのみ」
シン:「行くぞ。次が、“本当の最後”だ」
スイとレイが、さりげなく視線をぶつけ合い―
スイ:「次もあたしが活躍するし!」
レイ:「ふん、私が締めるに決まってるでしょ」
シン:「……ま、頼りにしてるよ。雷神と風神」
レイ&スイ:「……べ、別にアンタのためじゃないし!!!////」
次回―
決着。




