第74話『集結』
《虚無の心臓》修行の最終領域―
それぞれが、己の限界を超え、“新たな力”を手にした。
1,集結
《虚無の心臓》中央、光の広間。
スイ、レイ、ユイナ、そしてシンが、ついに一つの空間へと戻ってくる。
スイ:「うわ~~~~!!ついに戻れたぁ~~~!!」
レイ:「……時間、狂ってたわね。感覚がまだおかしい」
ユイナ:「でも、全員そろった。それが……嬉しい」
シン:「ああ……おかえり。みんな、強くなったな」
それぞれが纏う魔力は、かつてのものとは段違い。自然と空間が共鳴し、空気が震える。
2,新たな姿
スイは、風と水の精霊魔法を融合。
“極・風神”と“極・水翔馬”を完全習得。
精霊セリファ&ルナリスの力を体に宿し、水馬のように駆けるその姿は、まるで風に舞う騎士
スイ:「セリファもルナリスも、すっごく優しくて楽しかった!ね、見てて!めっちゃ速いんだか ら!」
レイは、雷魔法《極・雷神》を中心に、
悪魔たち―シャドウ(影)、フレ(炎)、レグルス(雷)、アークネス(空間)との契約魔法を駆使し、
四属性を組み合わせた複合魔法を構築。
レイ:「影と炎で道を焼き、空間を断ち切り……そのすべてを、雷が貫く。……私は止まらない」
ユイナは、“響律魔法”の極致へと到達。
見えない音と共鳴で、敵の魔法を狂わせ、仲間の力を増幅させる魔法陣のような存在に。
ユイナ:「音は、心を揺らす。私の魔法は、誰かを支える“音”でありたい」
そして―シン。
神精霊との契約を果たし、真精霊魔法《熾天煌命》を得た。
背に白銀の羽と六つの光輪を持ち、天使のような神威を放つ。
シン:「俺は……絶望に光を差す魔法を手に入れた。これが、俺の“全部”だ」
3,前兆
沈黙の後、シンはふとスイとレイを見て、ぽつりとつぶやく。
シン:「……レイの“雷神”と、スイの“風神”。相性、めっちゃ良さそうだよな。組んだら……すごい技が作れそう」
ピシッ……と空気が緊張した。
スイ:「……な、なにそれ!? なんで私がこのツンツン雷女と!?」
レイ:「……はぁ? あんたこそ私の邪魔になるだけでしょ。考えただけでゾッとするわ」
お互いそっぽを向いてふんっ、と鼻を鳴らす。
だが―その足元では、風と雷が微かに共鳴し、静電のようなスパークを生んでいた。
ユイナ:「……でも、あの二人、絶対合うと思うんだけど」
シン:「……たしかに、言い方間違えたかもな」
スイ&レイ:「「うるさい!!!」」
4,次なる扉
キエンの声が、光の上空から響く。
キエン:「修行は終わった。だが、次は“真なる心臓”―この《虚無の心臓》の最深部」
キエン:「そこに待つは、“存在そのものを否定する絶望”……全てを消し去る意思の化身」
だが、誰も怯えなかった。
シン:「……上等だ。今度こそ全部ぶっ壊して、取り戻す」
スイ:「風も水も、全部ぶつけてやる!」
レイ:「雷で焼き尽くしてあげる」
ユイナ:「……私の音を、響かせる」
それぞれが、それぞれの力を胸に。
再び始まる戦いへと、歩を進める。
次回―
その先に待つものが、“虚無”であろうとも。




