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第68話『沈黙の観測者』

《虚無の心臓》への道を進むシンたち。

ネクロとクリナの叫びを背に、揺れる心を押し殺しながら、霧をかきわける。

スイ:「……ここから、空気が変わった。まるで……誰かに“見られてる”みたい……」 レイが拳を握り、静かに前をにらんだ。

レイ:「いや、“見てる”んじゃない。“観測”してる。……意図のない、冷たいまなざし」

ユイナ:「“虚無”の中で、そんなものが存在してるの……?」

そして、霧が晴れた瞬間―

そこにいたのは、一人の少女だった。

長い白髪。片目に黒い呪文式が刻まれた仮面。

その体は、浮遊する無数の魔術書に囲まれていた。

???:「……来たね、“神を目指す者たち”。」

シン:「誰だ……?」

???:「私はキエン。虚無を見つめる“観測者”。アイン=ゼロの意思を“記録する者”」

1,無感情の少女

キエン:「この領域は、“記憶”を記録する場所。あなたたちの“願い”も、“痛み”も……すべて、神の記録として観測されている」

スイ:「それって……私たちの行動が、全部あいつ(アイン=ゼロ)に見られてるってこと… ?」

キエン:「正確には、“記録されている”だけ。私は干渉しない。……けれど、あなたの“真実” が、記録に耐えうるか……それは試さなければならない」

魔術書が浮かび、空間が歪む。

シンたちの周囲に、幻影のような“過去”が浮かび上がった。

2,観測の試練

―ユイナが見たもの。

幼い頃、お母さんが魔導族に殺された自分。

ユイナ:「もっと.....もっと...強かったから.....」

―スイが見たもの。

失った妹の幻影。

スイ:「私が弱かったから……守れなかった……!」

―レイが見たもの。

ひとり、城の地下で封印の術式に囚われていた日々。

父は言う。

???:【お前は……俺の娘だ。すべてを壊し、新しい秩序を築くために生まれたのだ―】

レイ:「っ……っ!!」

3,シンの拒絶と“未来”

だが、シンだけは、幻影に取り込まれなかった。

キエン:「……なぜ、あなたは見ないの?過去を拒絶している?」

シン:「違う。“未来”しか見てないだけだ。過去に囚われて、誰かの手のひらで踊る気はない」

紅い魔力が、彼の右手から噴き上がる。

シン:「記録されるべきは、“希望”だ。“痛み”を超えて、それでも進むって決めた、俺たちの意志だ!!」

霊魂界域が広がり、仲間たちの幻影をかき消す。

ユイナ:「……あたたかい……」

スイ:「……見ないふりは、もうやめる」

レイ:《……私は……何を、選べば…》

4,観測者の変化と新たな扉

キエンの魔術書が静かに閉じられた。

キエン:「……記録、終了。あなたたちは、まだ“完全”ではない。けれど──“意志”を持っている」

彼女の仮面にヒビが入り、左目の瞳が見える。

キエン:「……私は、“観測”をやめる。次に会うときは、選ぶ。あなたたちの側に立つか、ア イン=ゼロに従うか―」

そして、彼女は魔術書と共に消えた。

6,次なる領域へ

ルチフェロ:「……観測者か。アイン=ゼロは、ただの破壊者じゃない……もっと根が深い存在だ」

モルス:「記録して、残す。そこに“悪意”があるわけじゃない。……ただ、“冷たい”だけだ」

シン:「……それでも、止める。クロノを取り戻す。仲間も、家族も……みんなの未来も、全部」

スイ:「うん。もう、“自分のために泣く”のは終わりにしよう」

ユイナ:「そうだね。次は……“笑える未来”を作るんだ」

そして、霧の向こうに、新たな試練の扉が現れる。

それは、クロノに一番近い“核心”へと続く扉―

次回―

レイに異変!?



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