第62話『 真魔法の胎動』
1,再起の朝
翌日........
窓から差し込む朝日。
昨日までとは違う“温度”を、シンは確かに感じていた。
体の痛みはまだ残る。けれど、心の芯には一つの“確信”があった。
その周囲には―小さな八つの存在たち。
彼の精霊・悪魔たちが、まるで息をするように静かに浮かんでいる。
2,精霊・悪魔たちとの再会
彼らの声はどれも“主”としてのシンを認め、呼びかけるものだった。
シンはしっかりと座り直し、静かに答えた。
シン:「……今度こそ、全員で勝つぞ」
3,仲間たちとの共有
スイ、レイ、ユイナ、クリナが病室に入ってくる。
だが、誰も驚いたりはしない。
彼が生きているのは、もう「前提」になっていた。
それほどまでに、皆の絆は強く、信じていたのだ。
クリナ:「……まだ顔色悪いけど、立てる?」
レイ:「無理しないでよ。クロノ倒すのは、あんたしかできないんだからさ」
ユイナ:「……何か、変わった? シンくん……魔力の感じが、ちょっと違う」
スイ:「きっと……何か“目覚めた”んだよね」
彼女たちの言葉に、シンは少し俯き―やがて、呟いた。
シン:「俺の中に、もう一つ……“未知の力”がある」
4,新たな魔法
その瞬間―
シンの胸元に、うっすらと紅く輝く紋章が浮かび上がる。
そして八体の精霊・悪魔たちが、同時に語る。
カース:「それが―《真魔法》」
ルチフェロ:「“新たなる神”の魔法」
ゼルグ:「魔法の限界を破る、進化の先。すなわち“神性”」
モルス:「“新しき神”としての資格。お前が、それを得つつある」
ベルゼブブ:「まだ未完成だ。だが、その胎動は確かに始まっている」
メギキュラ:「その覚醒に必要なのは、“お前自身が自分を信じること”だよ」
カイラ:「そして……その鍵がある場所が――《虚無の心臓》」
ルチフェロ:「そこにある“空白の核”を手にした時、真魔法は目覚める」
スイ:「……“神”の魔法……」
クリナ:「ほんとに、お前ってやつは……どこまで進化するつもりなんだよ」
5,決意の一歩
シンはゆっくりと、ベッドから降りる。
痛みを振り切るように、床を踏みしめる。
視線の先には、仲間たち。
そして背後には、浮かぶ八つの存在たち。
それはまるで―“神を討つ者”としての、覚悟の行進。
シン:「虚無の心臓……その先に、クロノがいる」
シン:「俺は“神”になる……ただ殺すためじゃない。兄ちゃんのためでもない」
シン:「未来のために。―俺が、世界を変える」
そう言って、病室の扉を開ける。
光が差し込むその外へ―
シン:「―さぁ、行こう!!」
《虚無の心臓》へと向かう一行。
次回―
だがその道のりに現れたのは、“神の影”と呼ばれる存在。
シンは、最初の“真魔法”の片鱗を発動し、己の魔力の在り方を問われる―!




