第6話『黒き獅子と契約の刀』
1,倒れたシン
煙が立ちこめる瓦礫の中。粉塵がゆっくりと晴れていく――。
スイ:「シン!!しっかりして!!」
シンは地面に倒れているが、目を見開き、ゆっくりと立ち上がる。
シン:「……効いたけど、まだ……やれる。」
レイ:《すごい……あんな攻撃を受けて、立ち上がれるなんて……》
2,反撃の狼煙
ガル・ラムは腕を組み、薄く笑う。
ガル・ラム:「ほう、立ち上がるか……だが、立つだけじゃ勝てねえぞ?」
シンは刀を握り直し、仲間のほうを一瞬見る。
シン:「おい........お前ら............俺ひとりじゃ勝てない.....
シン:「....お前らがいねぇーと........勝てな いぞ......!!」
スイ&レイ:「「任せて!!」」
スイ:「水魔法……水鎖陣!」
レイ:「悪魔同化モード シャドー 影魔法…..影縫いの楔!」
水の鎖がガル・ラムの動きを制限し、影がその足元を縛る。
スイ&レイ:「「シン!!今だ!!」」
シンが刀を振り上げる。
シン:「霊魂魔法.......刻閃.......!!」
光の斬撃は、ガル・ラムに直撃する!!
ドガアァァァン!!!
ガル・ラム:「……俺の仮面に、傷をつけたか……」
彼の左頬には、小さな斬れ目。だが、それは彼の中の何かを大きく揺さぶった。
ガル・ラム:「ラグ兄……ちょっとだけ、無理するぜ」
3.真の姿
その瞬間、ガル・ラムの全身に古代の紋章が浮かび上がる。
シン:「……!? あれは……」
レイ:「魔力が……急激に……!!?」
ガル・ラム:「見せてやる。これがアルナス族の“真の力”だ―」
彼の背後に、巨大な黒き獅子の幻影。
ガル・ラム:「教えてやろう。アルナス族はな。この仮面で獣に変化する。これが《獣紋解放 (じゅうもんかいほう)》だよ...........!!」
両腕をクロスさせて力を溜める。その拳は、まるで空間すら裂くかのように黒いオーラを 纏っている。
ガル・ラム:「ぶっ飛ばしてやるよ!!....古代+肉体+黒獅魔法!!!.........黒獅 拳............!!」
三人は、避ける間もなく、ただ防ぐしかなかった。
シン:《……このままじゃ、本当にやられる! 誰か......! 誰か……力を――!!》 4,黒き救世主
彼が再び拳を振り上げた―その瞬間
???:「つまらねぇ力だな。吠えるだけの獣が、魔法を語るなよ」
ガル・ラムの拳が“空中”で止まる
ガル・ラム:「……なに!?」
見えない何かに拳が吸い込まれたかのように、魔法が消えた。
崩れた瓦礫の上に立つ、一人の少年―漆黒のローブ、無表情。シンとはすべて真反対。
ガル・ラム:「貴様……何をした!?」
???:「名前は―ゼルグ。“反魔法”持ちの悪魔だよ。」
ゼルグ:「消えろ―虚喰い(ヴォイドイーター)」
彼の手のひらから黒い渦が放たれ、ガル・ラムの黒獅子の霊が引き裂かれるように掻き消 える
ガル・ラム:「グ……アアアアッ!!貴様ァッ!!」
ガル・ラムは、膝をつき、気を失った。
ゼルグ:「“古代”だか“誇り”だか知らねぇが、俺の前じゃ全部無意味だ」 ゼルグはシンに冷たい表情で言う。
ゼルグ:「お前の力じゃ、まだ勝てなかった。だから、今回は貸しだ。いいな、契約者?」
シン:「……わかった。貸しはいつか返す」
ゼルグ:「契約成立だ。」
話が終わると、ゼルグは、再び刀の中に戻った。
シン:「……ふぅ……勝ったのか……?」
その瞬間―空間が軋み、重たい魔力が辺りを包む
???:「ふむ。やはりゼルグが動いたか。想定より……少しだけ早いな」
レイ:「あれは……!」
???:「名乗ろう。私は―ラグ=ノクス。アルナス族最後の”長”であり、“厄災の魔導”を 極めし者」
ラグ=ノクスは傷ついたガル・ラムに視線を落とす。
ラグ=ノクス:「……ガル。よくやった。戻ろう。我々の“誇り”を汚されたまま、ここに置くわけ にはいかない」
ガル・ラム:「すまねぇ、ラグ兄……アイツの刀の中に、化け物がいたんだ……!」 ラグ=ノクス:「なるほど。ゼルグ……“反魔法の悪魔”が目覚めたというわけか。ならば ―決着の時を定めよう」
ラグ=ノクスは、自身の魔法を、街に解き放った。
ラグ=ノクス:「4ヶ月後。この世界の”アルナスの森”で―我々は待っている」 ラグ=ノクス:「それまでに、お前たちの“力”を証明してみせろ。そうすれば、この世界をか けた戦いの資格を与えよう。」
ラグ=ノクス:「もし、4ヶ月後、灰の谷に来なければ、街に、厄災を起こす。」
ラグ=ノクスは、去り際に言葉を放つ。
ラグ=ノクス:「我らアルナス族は、滅びてなどいない。“過去”が、お前たちを裁く時が来る ……」
ラグ=ノクスは、一瞬で消えた。
再び沈黙が戻る。三人はただ、立ち尽くす
シン:「……四ヶ月後、か。だったら―」
スイ:「鍛え直しだね、全力で!!」
レイ:「このままじゃ、また誰かが死ぬ。……絶対に、止める!!」
三人は固く、固く決意した。
次回―
物語は次なる物語、「灰の谷」編へ




