第53話『白骨の支配者』
1,“死を操る者”
夜の静寂を裂いて、**ザッ……ザッ……**と響く足音。
白い骨で覆われた鎧の男―
その名は、《ネクロ》。
骸骨の仮面に、無数の赤い魔符が貼りついている。
ネクロ:「ほう……なるほど。“メギキュラ”は敗れたか……ならば―私が回収しよう」
スイ:「誰……!? こいつ……何者なの!?」
ユイナ:「あの魔力……“生”じゃない……“死”そのもの……」
レイ:「まさか、死者の―!」
ネクロ:「私は、“冥魔王ネクロ”―死を統べる存在にして、“王の器”に最も近い者だ」
2,暗躍する黒幕たち
ゼルグが歯を食いしばる。
ゼルグ:「ネクロ……奴は、“四王の中でも最悪”だ。戦場の死体を媒体に、魔物を創る《骨骸召喚》の使い手」
ネクロは手をかざす。
ネクロ:「屍よ、目覚めよ。記憶なき兵士たち―《屍兵団》」
ドゥグググ……!
4,悪夢の再会
彼が魔符を刻んだ骨の札を、黒い炎で燃やす―
地面がぐらつく。
ズズ……ズズズ……!
血のように赤い衣をまとい、
ゆらりと立ち上がる少女がいた。
その姿に、シンの瞳が震える。
シン:「……嘘.....だろ……?」
ユイナ:「え……その人、さっき……!」
それは―“クリナ”だった。
けれど、目に生気はない。
代わりに刻まれているのは、《呪符》と《骨魔法の紋章》。
ネクロ:「“感情”など不要。“愛”も“想い”も、死ねばただの素材だ」
ネクロ:「見よ、これが“死”の美しさ。お前が守った少女は、こうして私の兵となった」
シン:「……こんなの……ふざけるな!!」
クリナ(屍兵)の手から、呪血の鎖が放たれる。
シンはそれをギリギリでかわすが―
心が一瞬、止まりかける。
スイ:「シン! 戦って!!それは本当のクリナじゃない!!」
レイ:「気を取られたら、殺られるよ!!」
でも―
シン:《…偽物でも…どんなに間違ってても、俺には―“斬れない”》
その言葉が、心の奥底で重く響いた。
5. 響律が、記憶を呼び覚ます
ユイナが一歩前へ。
ユイナ:「……じゃあ、私が届ける。“本当のクリナ”に届くように……!」
《響律魔法・追奏の旋律》
―あの日、クリナが微笑んだ記憶の“音”。
光と音の波が、“屍兵のクリナ”を包む。
その瞳に、かすかに―“涙”が浮かぶように見えた。
シン:「クリナ……」
でも―
ネクロ:「甘い。“死者”に心など残らぬ!!」
ネクロの魔力が暴走し、屍兵の全身が赤黒く染まっていく。
ユイナ:「もう時間がない……!」
シン:「あぁ... わかってる... 進化魔法……E細胞・ON……」
シンは、心に穴ができたかのように呟く
再び戦いへ―!
次回―
記憶、再び。




