第49話『覚醒する群青の尾』
1,《宇人型》発動
夜のリゼル=ファーレ、壊れた塔の上―
燃え盛る都市の中心に、シンたちはいた。
スイ、レイ、ユイナ―そして、進化する者・シン。
シンの身体は黒い進化装甲に覆われ、背中からは三本の巨大な尾
“宇宙の獣”のような威容。
背には一本の長大な尾―それは宇宙の深淵から来た獣のような、**“宇獣”**の象徴。
シン:「……モードチェンジ.....宇人型....!!」
激しい咆哮と共に、宙に巻き上がる魔力の波。
巨大な鉤爪のような手、鋭く変形した足、そして発光する胸部コアから、圧倒的な魔力の共 鳴音が響く。
その姿は、まさに“怪獣”のようでありながら、どこか美しい。
暴力と秩序を併せ持つ、“未定義の力”。
2,ネクロとの死闘
ネクロ:「ふふふ……なるほど。“E細胞”がここまで制御可能とはな。やはり、貴様こそ“あの 計画”の鍵だ」
シン:「しゃべってる暇はねぇよ……来い、“骨野郎”!」
シンの尾が地面をうねるように薙ぎ払い、ビル群を一閃。
そこに、ネクロの“骸柱”が立ち塞がる。
ネクロ:「骨魔法.....無限骨破....!!」
無数の骨が作られ、シンに襲いかかる。
シン:「……進化魔法.....ランページテイル......!!」
尾が渦を巻いて突進し、骸の障壁を粉砕する。
その間に、シンの両手から緑の高圧ビームが発射される―!
ネクロ:「おいおい、化け物か……」
2,共闘、始まる
スイ:「あれが……シンの“進化魔法”……!」
レイ:「大丈夫。あいつは、暴れてるように見えて……ちゃんと制御してる」
ユイナは胸元の《響律環》を構えながら、静かに言った。
ユイナ:「でも、E細胞の魔力負荷は限界に近い……今、私たちが支えなきゃ」
スイ:「うん。行こう、レイ!」
3人は陣を組み、周囲の雑兵と骨の魔獣たちを殲滅しながら、中央で暴れるネクロとシンの 戦いを支援する。
レイ:「援護する!悪魔同化モード レグルス.....雷魔法...雷連槍.........!」
スイ:「精霊同化......モード セリファ.....風精霊魔法....風連斬.....!!」
雷と風が炸裂し、ネクロの魔法式をかき乱す。
4,ユイナの旋律
ユイナ:「...響律魔法.....共鳴封音式―アンサンブル・リンク……!」
響く旋律が、シンの進化魔力を安定させる。
暴走しかけた魔力が、穏やかな鼓動へと戻る。
シン:「……ユイナ……助かった」
ユイナは小さく笑って、囁くように答えた。
ユイナ:「もっと……頼ってよ、バカ」
一瞬、スイとレイがちらっとユイナを睨む。
5,進化の“その先”の鼓動
シンの意識内に、再び“声”が響く。
ゼルグ:「……感じるか、もうひとつの“因子”……。それが目覚めた時、お前は“災厄”となる」
背の尾が一瞬、三本に”分裂”しかけ、金色の閃光が走る。
スイ:「シン……それ以上使ったら、体が―」
シン:「……大丈夫。俺は、制御する。進化の先も、全部抱えて―」
6,グラヴィたちの観察
廃ビルの上。
グラヴィ、クリナが戦場を見下ろす。
グラヴィ:「見ろ、あれが《E細胞》。進化の最終形態へ、一歩ずつ近づいている」 クリナ:「ねぇ、グラ兄。あたし、あの子……食べてもいい?」
ネクロ:「その前に、サンプルを取らせろ。進化因子と血液の干渉反応が見たい」
グラヴィ:「……では、次のカードは“クリナ”だ。血液魔法で、E細胞を試してこい」 7,次の戦いへ
敵は、まだ終わらない。
シンは青い尾を揺らしながら、仲間たちを見回す
シン:「行こう……この街を、終わらせないために」
レイ:「背中は守るよ、進化男」
スイ:「何度でも支える。あなたの進化は、私たちの希望だから」
ユイナ:「……今度は、絶対に一緒に生き残ろうね」
進化は止まらない。
戦いも、止まらない。
5,第二進化の兆しと謎の囁き
だがその時―
「―まだだ、シン。お前には“もうひとつの声”がある」
頭の奥に、誰かの声が響く。
E細胞の核に眠る“もう一つの因子”が、疼き始める。
背の尾が一瞬、三本から分岐しかけ、雷のような金色の光が走る。
ゼルグ:《……それは、“宇獣因子”の上位存在。【統合核】。 それを目覚めさせた時―お前は人でも怪物でもなく、“世界の歪み”になる》
シン:「俺は……なにになろうとしてるんだ……」
6,高台の三兄妹
遠くの塔の上から、グラヴィたちがその様子を見つめる。
グラヴィ:「見ろ、クリナ。“獣”が進化しようとしている。人の限界を超えてな」
クリナ:「ふふっ、あの子の中に流れてる“E細胞”……食べてみたい♡」
ネクロ:「クリナ。次はお前だ。“血液魔法”で、E細胞を分解できるか試してみろ」 グラヴィ:「テストだ。“あいつ”が、“神”たりえる存在か、確かめるために」
7,次の戦火へ
ユイナ:「シン……私は、あなたと一緒に戦う。どんな姿でも、何があっても」
シン:《……俺は、戻らなきゃいけない。あの約束の場所へ―》
緑の炎のような尾が、再び巻き上がる。
次の戦いが、もう始まっている。
次回―
血との死闘へ。




