第40話『進化の兆しと揺れる決意』
1. ユイナ、初陣
村の外れ―
静かだった空間が、突如として赤黒い霧に包まれた。
ユイナ:「これは……血の気配?」
林の奥から、狂気じみた笑い声が響く。
クリナ:「見〜つけた♡ やっと会えたねぇ、シンくんの“おともだち”!」
現れたのは、血を操る異能の魔術師・クリナ。
その手には、赤いナイフが浮かび上がる。
ユイナ:「……ここは、通さない。シンには……近づかせない!」
身体を張って立ちはだかるユイナ。
だが、相手は歴戦の魔術士。
血の刃が空を裂き、ユイナの頬をかすめる。
クリナ:「うーん、弱い弱い。そんなので、あの子を守るなんて無理だよ?」
ユイナ:「それでも……あの人は、“わたし”を守ってくれたから……!」
刹那―
血の槍がユイナを貫こうとした、その瞬間。
???:「―下がれ、ユイナ!!」
地を割って飛び出した黒き影。
その剣が、血の魔法を切り裂いた。
シン:「間に合った……っ!」
2,目覚める“進化”
シンの背中には、禍々しくも光を帯びた魔印が浮かび上がっていた。
そして、腕に走る奇妙な“鱗”―E細胞が進化を始めている。
ゼルグ:「魔力の流れが変わっている……奴の体が、進化し始めたのか……?」
クリナ:「あらぁ、ちょっとかっこよくなって……でも、気をつけて? それ、“自分を壊す力”だよ♡」
シン:「分かってる。だけど、こっちも賭けるしかないんだ―!」
新たに刻まれた魔印から、蒼と黒の光が解き放たれる。
進化魔法《Eヴォルブ・バースト》。
シンの魔力が“自身の限界を超えて”形を変えた。
クリナの血の鞭と、シンの剣が交差する―!
3,遠く離れた場所
同時刻、避難地。
修行を終えたスイとレイは、空の異変に気づいていた。
スイ:「……なんか、すごい魔力が……シン!?」
レイ:「でも、私たちはまだそこに行けない……!」
悔しそうに拳を握る
レイ:「私は……また、守れないの?」
セリファ:「“風”は流れてる。焦らないで。あなたたちの時も、もうすぐ来るわ」
ルナリス:「信じなさい、絆の力を。必ず、導かれる時が来る」
スイとレイは小さく頷く。
心はもう、次の戦いに向けて走り出していた。
4,決着とその代償
―戦場。
進化したシンの魔法が、クリナの血の結界を押し返す。
クリナ:「うふふ……やっぱり、シンくんって面白い♡ でも……次は、私の“もう一つの魔法” で遊んであげるね」
そう言い残して、彼女は血霧と共に姿を消した。
ユイナ:「……勝った、の……?」
シン:「いや、今回は“守れた”だけだ」
彼の腕は傷だらけ、魔力の反動で膝をつく。
カイラ:「無理しないで、E細胞の暴走が始まるかもしれない……」
ゼルグ:「だが、お前は間違いなく……“進化”し始めている。世界を変える存在としてな」
シン:「……そんな大層なもんじゃない。ただ、俺は……“守りたいもの”を守りたいだけだ」
その言葉に、ユイナはまた少しだけ顔を赤らめるのだった。
5,再会へのカウントダウン
―リゼル=ファーレの空。
風が変わる。
剣が鳴る。
心が、呼び合っている。
レイ:「シン、絶対に―また会おうね」
スイ:「その時は、ただの“幼なじみ”じゃいられないからね……!」
焔のような決意が、二人の中で灯っていた。
次回―
ユイナの魔法判明!!




