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第37話『目覚めの地、ヤオ=セイ』

1,出発を急ぐ者

霧がかった山の朝。

目を覚ましたシンは、すぐに立ち上がり、装備を整えはじめていた。

シン:「ゼルグ、行こう。スイたちが、どこかで戦ってるかもしれない……俺が行かなきゃ!」

ゼルグは、腕を組みながら言う。

ゼルグ:「気持ちはわかるが……傷はまだ浅くないぞ」

その声の先―

山道に立つ一人の男、《リョウガ=アークライド》が、静かに口を開いた。

リョウガ:「シン。助けてやった恩を返すなら、話を聞いていけ」

シン:「……リョウガ、助けてくれてありがと! でも―行かないといけないんだ。みんなが危ない!」

リョウガは、目を細めて、はっきりと言った。

リョウガ:「シン……待て。はっきり言おう。今のお前が行ったところで、“ルクシオたち”には 勝てない……いや、“辿り着く”ことさえ難しい」

シン:「それでも……俺は!」

リョウガ:「その覚悟を否定するつもりはない。だがな、戦う前に“守る力”を持て。そして、己 の“限界”を知れ。それが、父アランが最後に俺に託した言葉だ」

そのとき、背後から少女の声が響いた。

???:「ちょっとお父さん、朝から熱苦しいってば。……ねぇ、その子が“シン”? ふーん ……」

現れたのは、清楚な印象を持った少女。

薄紅色の着物を軽やかにまとい、山の空気に似た落ち着いた雰囲気をまとっている。 年はシンと同じくらい。だが、その瞳には“芯の強さ”が宿っていた。

リョウガ:「紹介しよう。こいつは娘の―ユイナ。お前と同い年だ」

ユイナ:「初めまして。ユイナ=アークライド。……お父さんから、よく聞いてたよ。アラン叔 父さんの息子だって」

シン:「あっ……ど、どうも。俺、シンです」

ユイナは、少し笑う。

ユイナ:「ふふ、礼儀正しいね。でも……目が死んでる。たぶん、無理してるでしょ」

シン:「うっ……」

ゼルグ:「おい、ちょっと刺すようなこと言うなよ」

ユイナ:「ま、とりあえず。お父さんが言ってた“修行”ってやつの前に、少しだけこの村を案内してあげるよ。……外の世界の子、興味あるし」

シンは少し苦笑いする。

シン:「……うん、ありがとな!!」

ユイナ:《……なんだろう、この子、すごく素直な感じがする》

2,村の風景と観光

シンは黙って、空を見上げた。

レイ、スイ、そして……ラグ=ノクス。

過ぎた時間が胸をよぎる。

ゼルグ:「……気持ちが緩んでいるな。だが、悪くない」

4. 精霊の囁き

その夜―

焚き火のそばで静かに目を閉じていたシンの耳に、どこか懐かしい声が聞こえる。

カイラ:「……シン、大丈夫……? 少し、魔力が落ち着いたみたい」

シン:「カイラ……みんなは……」

カイラ:「みんな、心配してるよ。でも、まだここには来れないみたい。今は、“つながり”だけ で……あなたを支えるから

小さな光の姿のまま、カイラはそっと肩に乗る。

その温もりが、シンの覚悟を支えていた。

夜空を見上げると、無数の灯が天へと昇っていく。

霊火の光―過去と未来を結ぶもの。

そして、誰かが遠くから“見ている”。

???:「……見つけたよ、シンくん」

―物語は再び、動き始める。

次回―

再戦?


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