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第35話『沈黙の研究者』

巨大都市レゼル=ファーレの中心地―《学術区域》。

魔導工学の研究施設が並ぶこの区画に、シンたちは一人の人物を探していた。

その名は《ヴァルナ=シュタイン》。

かつてルクシオン家に仕え、兄弟たちの魔導強化にも関わっていたとされる、伝説級の研究者。

1.,研究棟への訪問

スイ:「うわぁ……研究所っていうか、要塞みたい……」

セリファ:「風の流れが……閉ざされてる。ここ、何かを“隠してる”わ」

ルナリス:「なんか……ぴりぴりしてるねぇ」

警戒を強める中、ゼルグが警備結界を突破し、シンたちは建物内へ。

レグルスが警告を発する。

レグルス:「魔力反応、上層階。……一人。かなり強い」

カイラ:「ここ……すごく、痛い記憶が残ってる。誰かが苦しんだ場所……」

やがて、彼らは一人の男と対面する。

2,ヴァルナ=シュタイン登場

重厚な扉の先。

無数の魔導装置と、魔法式の残骸に囲まれた研究室の奥で、男は静かに立っていた。 白髪に深いクマ、沈黙を纏う眼光―

だが、その気配はまるで“機械”のように冷たい。

ヴァルナ:「……来たか。“あの子”の、意思を継ぐ者たちよ」

レイ:「“あの子”……って、まさか……」

ヴァルナ:「ラグ=ノクス。彼のデータは……すべて残っている」

シンたちが息を呑む中、ヴァルナは淡々と語り出す。

ヴァルナ:「ルクシオン家の四兄弟……あれは“実験”だった。 魔導遺伝子の強化、魂の分離、人格の分割。だが、彼らは想定以上に“感情”を持ちすぎた。特に……クロノ=スペース」

シン:「クロノ……?」

ヴァルナ:「彼は……本来、“四人目”ではなかった。“起点”だったのだ」

静寂が支配する部屋で、悪魔たちすら声を失う。

フレ:「……なにそれ……それって、どういう……」

アークネス:「起点……つまり、兄弟たちの原型か」

ヴァルナ:「奴は、もはやこの世界に属していない。かつて、人間だったものの成れの果て ―“地球外生命体”に精神と身体を蝕まれた存在。だが、兄弟たちは知らない。“兄”が,すでに人ではないことを。」

3,迫り来る影

ヴァルナとの対話が続く中、外では異変が起きていた。

都市の空に、黒い煙が立ち昇る。

スイ:「……なに、あれ?」

ルナリス:「炎……っぽい……でも、魔力が混じってる!」

街の一角、魔導商店街が爆発炎上していた。

そしてその中―人影がゆらりと立つ。

ネクロ:「……試すには十分な舞台だな」

クリナ:「あーあ、燃えちゃった。でも楽しい〜」

グラヴィ:「さあ、“選べ”。守るか、知るか」

4,決意

研究室に響く警報音。

シンたちは、ヴァルナの前で立ち上がる。

シン:「……答えが出た。俺たちは、全部守る」

ゼルグ:「それが地獄だとしてもか?」

スイ:「当然。もう逃げないって決めたから」

レイ:「だって、私はもう……“側”を選んだんだから」

ヴァルナの眼に、一瞬だけ“感情”が灯る。

ヴァルナ:「……ならば、次に会う時は、“全て”を教えてやろう。真実も、絶望もな」

扉が開かれる。

都市を覆う炎の中、シンたちは再び走り出す。

―この手で、未来を選ぶために。

次回―

ルクシオ三兄妹登場!ー


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