第32話『再び動き出す歯車』
―ラグ=ノクスが砕け散ったあの瞬間。
仮面の破片が虚空を舞い、黒き嵐のような戦場に、ようやく朝日が差し込む。
地面には、戦いの爪痕。
焼け焦げた木々、砕かれた岩、染みついた熱。
しかしその中央に立つ三人の姿は、まるで何かを乗り越えた者たちのようだった。
シン、スイ、レイ。
彼らは静かに、朝を迎えていた。
1,沈黙の中の誓い
風の音が戻り、鳥のさえずりがようやく再開する。
まるでラグ=ノクスという“世界の矛盾”が消えたことで、自然さえも安堵したかのようだった。
スイ: 「……終わった、んだよね」
レイ:「……けど、勝った気はしない。ラグ=ノクスは、“ただの敵”じゃなかった」 シン:「……ああ。あれは“怒り”じゃない、“叫び”だった。聞く耳を持たなかった世界への」
しばし沈黙が流れた。
ふと、風が吹く。
焼けた地の上を、何かの破片が風に舞い、どこか遠くへ消えていった。
シンが遺した「仮面のかけら」。
2,ゼルグとカイラ
ゼルグが、いつもの軽口を叩かずにシンの肩に乗る。
その背中には、どこか“焦り”すら滲んでいた。
ゼルグ:「なぁシン。……こっからが本番だ。ラグ=ノクスの残響―それが、あちこちを刺激する」
カイラ:「……“時計仕掛けの支配者”が動き出す」
シンが眉を潜める。
シン:「クロノ=スペース……」
その名を口にしただけで、場の空気が一変する。
ゼルグ:「ラグ=ノクスを追い込んだ“本物の元凶”……それが“クローディア四兄弟”。」
レイ:「そして、奴らの頂点に立つのが……時間魔法を操る、“クロノ=スペース”。」
スイ:「……つまり、“本当の戦い”はまだ始まってすらいないってことね」
3,一歩、未来へ
ふと、風の中で仮面の破片が空高く舞い上がり、陽光に煌めいて消えていく。
まるで、ラグ=ノクスという男の魂が、ようやく解放されたように。
シン:「……ラグ=ノクス。お前が望んだ未来を、俺たちが引き継ぐよ」
彼の目には、もはや迷いはなかった。
その背中に、スイとレイが並ぶ。
スイ:「さあ、次の場所へ行こう」
レイ:「世界を……守るために」
その三人の後ろ姿を、朝日が照らす。
次回―
シンたちの物語は世界危機編へ!!




