第26話『仮面の災厄』
1,仮面の力
アルナスの森。
霧の奥から、静かに歩を進める白き仮面の男―ラグ=ノクス。
鹿の角と羊の巻き角がねじれ融合したような、不気味で神聖さすら感じさせる仮面。 その背後からは、まるで世界の理が歪むような低い唸りが漏れていた。
ラグ=ノクス:「……さぁ、始めよう。世界を賭けて。」
その言葉と同時に、仮面の裏から青白い光が漏れた。空間が軋み、空気が張り詰める。
ゼルグ:「……気ィつけろ。あいつ、魔力の“密度”が人間じゃねぇ。世界そのものに干渉してやがる」
シン:「世界を……賭けるってのは、こっちのセリフだ」
スイ:「こんな奴に、大地も精霊たちも渡さない」
レイ:「私、“守る”と決めたの。過去も未来も、全部……!」
その時、ラグ=ノクスの足元が崩れたように“消えた”。
いや、“古代魔法”によって一瞬で地形ごと削除されたのだ。
ゼルグ:「下だッ!!」
ラグ=ノクスの腕を突き上げる。
ラグ=ノクス:「.......災害魔法......墜雷...!!」
黒紫の雷柱が、周囲数十メートルを一気に抉った。
地面が蒸発し、樹々が黒焦げになる。
レイ:「ちぃっ!悪魔同化モード レグルス......雷魔法.....雷鳴の一閃...!!
雷を躱し、一気に詰める。
ラグ=ノクス:「小手先だな」
仮面の裏から伸びる影の腕がレイの拳を迎え撃つ。
次の瞬間、空間がひしゃげた―
レイ:「っ!?」
空間そのものが“巻き戻った”。
ゼルグ:「……あれが“仮面魔法”……性質が変わりやがったな」
ラグ=ノクスが仮面に指を添える。
レイ:「さっきの雷……私の雷と…質が違いすぎる..!!」
仮面が軋み、白から黒へ――“変質”していく。
ラグ=ノクス:「これは“災厄を統べる仮面”――仮面魔法......災面・黒哭......!!」
2,ラグ=ノクスのお遊び
声色が変わる。理性的だった声音が、狂気をはらんだ嘲笑へ。
ラグ=ノクス:「壊すだけの戦いには、飽きてきたんだ……。今度は、悲鳴で世界を満たしてみようか」
スイ:「もうやめてッ!!」
スイ:「水+風精霊魔法......氷嵐の牙.....」
ラグ=ノクス:「遅い.....古代魔法.....天封の断罪....!!」
彼の掌から放たれた**“古代魔法・天封の断罪”**が、スイの魔法を無くす。
スイ:「そんな……!」
シン:「やってくれるな……!悪魔同化モード ゼルグ....霊魂+反魔法....断魔・ 連閃.....!!」
斬撃が空を裂く―
ゼルグと同化し、一時的に霊体化した刀は、魔法の防御をすり抜けて斬り裂く。
ラグ=ノクスの左腕が大きく弾け飛ぶ。
しかし―
ラグ=ノクス:「“壊れた”か。なら修復しよう」
《災害魔法・逆流再生》―切り落とされた腕が“溶けるように”再構成される。
レイ:「こいつ……“不死”に近い……?」
ゼルグ:「いや……この仮面が“死”の概念そのものを捻じ曲げてやがる」
仮面魔法。
それは、“精神・記憶・存在”に作用する異質な魔術。
仮面が変化するたびに、ラグ=ノクスという存在の“法則”が変わっていく。
ラグ=ノクス:「次はどんな顔で遊ぼうか――“世界よ、我を見ろ”」
仮面の角が脈動し、空が裂ける。
大地が逆巻き、天が落ちる。
まるで天災そのものが意志を持ったように、三人を襲う。
シン:「こいつを止めなきゃ、本当に“世界”が終わる……!」
スイ:「今までの“修行”は、全部……このために!」
レイ:「私たちの力、合わせるよ……!」
三人が並び立ち、魔力を収束させる。
それは―
“同化”と“精霊”と“悪魔”
すべてを背負った者たちの、“真の連携”。
だがラグ=ノクスは、不敵に笑う。
ラグ=ノクス:「さあ、もっと―もっと絶望しろ。世界を賭けて、俺を倒せるか?」
空と大地を裂く、本当の死闘が今―
幕を開ける。
次回―
合体の兆し




