第187話『再開戦』
1,開戦
──空が、泣き裂けた。
赤黒い深淵の亀裂から、禍々しき気配が世界を覆う。
二柱の“神”が、ゆっくりと地上に降りてきた。
雷と黒炎をまとい、骨鎧を身に纏った獣神のような魔。
それは——シン。
音もなく浮遊し、空間そのものに裂け目を走らせる“存在そのものの拒絶”。
それは——オリジン・ノウス。
クロ:「……来た……ッ!!」
バルト:「前線部隊、構えろッ!!戦端、開かれるぞ!!!」
イツキ:「……親父……」
その姿は、まるで“支配”と“終末”の双頭の化身。
この地に降臨した瞬間、空間は反転し、時間の流れすら歪む。
2,初撃――魔法帝、迎撃!
リゲル:「全魔法帝、第一波……放て!!!」
六人の魔法帝が、一斉に超高次魔法を放つ!
・リゲルの氷帝魔法『深淵・ブリザード』
・ラザールの幻写魔法『砂幻転界葬』
・ティアの光音魔法『祈光輪響』
・バルトの爆炎魔法『獄炎衝帝剣』
・ミレイユの自然魔法『蘇翠精域』
・カロンの重力魔法『次元圧壊圏』
世界のすべてを一撃で滅ぼせるほどの力が、ノウスとシンに向けて放たれる!
が——
ノウス:「……“存在の書き換え”にすぎないな」
その声とともに、時間が巻き戻る。
放たれた魔法が、放つ前の状態へと消える——
ティア:「時空が……逆再生されてる!?」
クロ:「ノウス……“世界の記述”そのものを操作してる……!」
3,シン、襲来
バルト:「なら、物理で殴り飛ばすだけだッ!!」
バルトが全魔力を武装に変換し、シンへと突撃。
だが……
シン:「……甘い」
黒雷の拳が、炎武装を粉砕する。
次元を砕く一撃が、バルトを壁まで吹き飛ばす!
セナ:「っ……あんな化け物が、イツキの……かつての仲間だなんて……」
イツキ:「……シン……! 聞こえてるなら、応えてくれッ!!
シン:「俺に“意思”などない。ただ、喰らうだけだ。命も、理も、時間すらも——」
4,結界、激震
ノウスが指をひとつ振ると、地平線の向こうで結界がひび割れる。
ユイナ:「第7避難所の障壁、臨界ッ!」
ミリ:「今はまだ……神魔法でなんとか保ってる。でも……このままじゃ——」
ラザール:「ノウスはわかってる……“人類の全て”がここにいると。だからこそ狙う……ここを喰えば、“星を超える存在”になれる……!」
クロ:「奴は……この星の“終焉の果て”そのものだ……!」
5,イツキの異変
その時、イツキの万有魔法核が微かに震えた。
脳裏に、誰かの声が響く——
遠い、銀河の彼方から届く、悲しみに満ちた“幼き意志”。
???:「……父親を止めてくれ……」
イツキ:「……今のは……?」
ミリ:「イツキ!? どうしたの……?」
イツキ:「いや……なんでもない。ただ、何かが……“目覚めかけてる”気がする」
その胸の奥——“宇宙核”が、淡く、宇宙の輝きを灯した。
6,運命、進行中
ノウス:「人類を喰い……星を喰らい……次の“宇宙”を孕もう。全ての存在は、私を中心に再誕する」
シン:「俺たちは……その始まりにすぎない」
クロ:「次回攻撃で、結界は確実に崩壊する……!」
イツキ:「……来いよ、“ノウス”……俺たちの最後の戦いだ……!」
そして、イツキの背後で、 宇宙のような蒼銀の光が、かすかに脈打ち始めていた。
次回——
“宇宙の深淵”が、ついに現界する。




