第178話『母の記憶、ヒトの原点』
――戦場の喧騒の中。
1,一つの響き
《神・悪魔同化》で暴れ回るイツキ(サタン)は、敵の波を一瞬で焼き尽くしていく。
だが――その瞬間だった。
イツキ:「――っ!?」
頭の奥で、何かが響いた。
***
──ひとつの幻影。
懐かしい、温かい声。
???:「イツキ……もう、走らなくていいのよ……」
彼女は、白いワンピースを着て、草原に立っていた。
イツキ:「……母さん?」
視界がにじみ、世界が反転する。
イツキの意識は、どこか遠い場所――"記憶"の中に引き込まれていた。
***
2,記憶
母・ミヅキは、いつもイツキにこう言っていた。
ミヅキ:「イツキ……“ヒト”ってね、弱くても、優しさがあれば、前に進めるの。だからあなた は、その心を忘れないで」
イツキ:「でも……僕……強くなりたい。お母さんを守るために!」
ミヅキは優しく微笑んで、イツキを抱きしめた。
ミヅキ:「その気持ちだけで、母さんはもう守られてるよ」
イツキ:「……お母さん……」
**
3,再び戦場へ
サタンの姿が、一瞬だけ揺らぐ。
イツキの心の奥にあった“人間らしさ”が、黒き力に揺さぶりをかけていた。
ミリ:「イツキ……!?」
セナ:「大丈夫?…一瞬意識飛んでたよ…」
サタン:「おい……イツキ、なにしてやがる。今は“戦い”だろうが……!」
イツキ:「……いや、俺は……“戦うため”にここにいるんじゃない。守るためだ」
その瞬間――
イツキは、一瞬、人間の姿に戻った。
イツキ:「ありがとう、母さん。……俺は、人として……この世界を守る」
クロ:「イツキ……!」
セナ:「それでこそ……イツキだよ」
ミリ:「“人間”の原点……それが、イツキの力……」
空から、陽光が差し込む。
まるでそれが、ミヅキの想いを映すように。
ロッシュ(通信):「イツキ……お前は“人類”そのものだ。託すぞ、未来を」
イツキ:「……ああ、任せてくれ。必ず終わらせる――この戦いを!!」
──その瞳に、迷いはなかった。
そして再び、光と闇の戦場に、イツキが舞い戻る。
次回──
領域を超えろ!!!




