第176話『限界の空、決意の牙』
激化する魔領域の中、獣型となったイツキ・ミリ・セナ・クロが反撃に転じる 魔領域の中心。
濃密な闇が地上を呑み込み、空すら黒に染まる。
シン:「……まだ立っているか、イツキ……」
バハムートの獣型姿となったイツキが、傷だらけの身体を引きずりながらも立ち続けてい た。
背後では、ミリ(八雷神)とセナ(フェニックス)も疲弊しつつ戦いを続けている。
セナ:「っ……く……っ!」
ミリ:「魔力……きれかけてる……けど……!」
そこへ、堕神・シンの魔力が増幅される。
シン:「“世界”の器に相応しくない……ならば、消えてもらおう」
黒い槍が幾重にも展開され、ミリとセナを一斉に狙う。
――その瞬間。
イツキ:「やめろおおおおおッ!!」
バハムートの姿のまま、イツキが咆哮と共に飛び出し、巨大な身体でミリとセナをかばうよ うに立ちはだかった。
――ドオオォォンッッ!!
衝撃が空間ごと吹き飛ばし、地形がねじれる。
黒い槍の嵐をすべて受け止めたイツキの鱗が砕け、血が流れる。
セナ:「イツキィ!!」
ミリ:「バカっ……!! なんで……!」
イツキ:「……誰かを守れる力があるなら……使わなきゃいけないんだよ……親父が…… そうだったから……!」
シンの目が細められる。
シン:「……“優しさ”か。“弱さ”だな、それは。」
バハムートの意識が、イツキの中に響く。
バハムート:「イツキ……限界は近い。これ以上の力の行使は、お前の魂を蝕むぞ……」
イツキ:「……わかってる。でも、俺は、まだ……!」
その時、イツキの中で“別の声”が目覚め始める。
???:「……チッ、随分と使い潰してくれたな、“創竜”」
イツキ:「……この声……?」
サタン:「目ぇ覚ませよ...イツキ。そろそろ交代だ」
――イツキの体が、ゆっくりと黒い炎に包まれ始める。
バハムートの姿が薄れ、代わりに禍々しくも荘厳な“魔の鎧”が現れる。
セナ:「あれは……!」
クロ:「……サタン……!? イツキの中の、もう一つの存在……!」
ミリ:「……まさか……!」
イツキ:「やるぞ....サタン....」
サタン:「さてと……次は、俺の力で遊んでやるよ、“堕神”」
シン:「……ふん、魔神の意志か。面白い」
イツキの意識は微かに残ったまま、サタンと共に、
**次なる戦いの形態――《神・悪魔同化》**へと突入する。
次回――
新たな力で堕神に勝て!!!




