第164話『継承者・ミリ』
空を切り裂く轟音と閃光。
1,もう一人の存在
雷魔法《八雷融合》によって、ミリはすでに“八雷神”の力を完全解放し、獣型と人型を使いこなす。
その姿は、雷の化身とも呼べるほど神々しく、破壊力も凄まじい。
だが──まだ、それだけじゃない。
ミリ:《もう一つ……そう、“あの子”とも、ちゃんと向き合わなきゃ──》
──その時、ミリの中に語りかける声が響く。
???:「おい、もう忘れたのか? 俺がいることを──」
ミリ:「……サンダー……!」
雷の精霊──かつて契約を交わした、雷属性最上位の精霊。
サンダー:「雷の化身が“精霊融合”もせずに満足してんのかよ、ミリ!」
ミリ:「……やろう。もっと、速く、もっと高く──!」
ミリが天に右手を伸ばす。
雷鳴が轟き、空が真っ白に染まる。
ミリ:「精霊同化!!」
一瞬で、雷がミリの身体を包み込む。
──それは八雷融合とも異なる、雷精霊・サンダーとの完全融合形態。
背中から、雷で形成された巨大な翼が展開。
髪は完全に白銀へ、身体全体が雷紋で彩られ、目は雷光のように鋭く光る。
指先から、常にバチバチと放電が走る。
スイ:「……やば、あれ……本当に“雷”だ……」
クロ:「動きが見えない……」
ロッシュ:「これは……速さじゃねぇ、“瞬間移動”だろ……?」
ミリ:「いくよ、サンダー──!」
2,技解放!
ミリ:「雷精霊魔法──迅雷裂空!」
雷の翼を大きく羽ばたかせ、瞬間移動と同時に雷の斬撃を放つ。
ミリ:「雷精霊魔法──神電結界!」
高速で帯電した結界を展開、仲間を守りながら、攻撃は雷で反射する。
ミリ:「八雷魔法.....八雷融合人型──!」
背中に七体の龍雷が広がり、その中心にミリ自身が立つ。
──まさに、“雷の戦乙女”。
神速と破壊力、精霊の知性と力。
すべてを内包した、究極の雷戦士の完成。
イツキ:「ミリ……お前、ここまで成長してたのか……」
セナ:「“速さ”だけじゃない……これは、雷を“使いこなしてる”んだ……!」
──ミリは雷そのものとなった。
雷の化身。雷神の化身。
これが、彼女の《本当の力》。
ミリ:《大丈夫……もう、誰にも負けない。雷も、私自身も──受け入れて、前に進む!》
──そして、空に再び雷が轟く。
次回──
イツキの焦り。




