第154話『天翔ける意志』
1,天翔の聖獣
稽古も終盤に差し掛かった頃、クロの背後に光の羽ばたきが響いた。
???:「……やっと、呼んでくれたんだね」
クロ:「……お前が、ユニペガスか」
現れたのは白銀に輝く翼と角をもつ聖獣――《ユニペガス》。
その存在自体が、空気を震わせ、周囲の魔力を浄化するような神々しさを放っていた。
ユニペガス:「君がずっと僕を拒んでいたのは分かってる。でも──今の君なら、飛べるはずだ」
クロ:「……飛びたい。自分の意思で。誰かの後ろじゃなく、横に立てる力が欲しい」
ユニペガス:「なら、受け取って。これは“空を切り裂く者”の証だ」
光がクロを包み込む──
角が、額に浮かび上がる。
背中には、真白の翼が出現する。
《天翔融合》が、今、成される。
2.新たな魔法
ユニペガス:「天翔魔法は“速度と貫通”の力。攻守を突き抜けるための、ただ一つの刃」
クロ:「やってみる──!」
一歩踏み込んだ瞬間、クロの身体が一閃の光とともに空を翔けた!
ロッシュ:《速ぇ……!》
クロ:「星聖魔法.....輝断翔ッ!!」
翼から放たれる一条の光が、空間そのものを切り裂き、前方にいた訓練用の巨大な岩を 粉砕する。
地面に引かれた斬撃の跡は、まるで“空そのもの”が切り取られたようだった。
3,守護と支援
クロは星を周囲に展開させる。
クロ:「天翔魔法と星聖魔法の複合──《飛星結陣》!!」
空中に浮かぶ星が味方の位置を自動追尾、加速と防御を自動展開する。
仲間の動きが格段に鋭くなり、連携をとる全ての術者を支援する網が形成される。
ロッシュ:《こいつ……もう“補助役”じゃねぇ。空間ごと味方を包み込む“戦術兵器”だ》
4,進化の証
クロ:「……これは俺の意志だ。俺が、誰かの背中じゃなく──共に並ぶための力!」
ユニペガス:「その角と翼は、君の“願い”が現れたもの。もう、後ろを見なくていい」
──額に1本の角。背には真白の翼。
クロは、完全な《天翔融合》に到達した。
ユニペガス:「よし!!いい感じだな...それが人型だ...もう一つは.....獣型....」
ロッシュは驚く。
ロッシュ:「やっぱり....獣型もあるんだな.....」
クロ:「よし......やってみるよ.......」
クロは静かに目を閉じ、ユニペガスに向かって心の声を送る。
クロ:「……俺は、全部受け入れる。だから、ユニペガス……その真の姿を──貸してくれ」
ユニペガス:「なら見せよう。俺たちの《真なる天翔》を」
次の瞬間、空が震え、星光が弾け飛んだ。
クロの肉体が光に包まれ、骨格ごと変わっていく。
──ズンッ!!
空間が重く鳴る。
クロの手が“前脚”へ、両足が“後脚”へと変化し、筋肉が隆起する。
白銀のたてがみ、天を裂く双翼、そして額から伸びる一本の角──
全身が光と星と天の意志でできた“神獣”へと変貌した。
《天翔融合・神獣形態》発動。 四足で静かに地を踏む。
だが──その一歩一歩が、まるで“天の加護”のように静かで、力強かった。
ロッシュ:「……こいつは……空を統べる《真なる獣》……!」
ユニペガス:「クロ。今のお前は、“星の意志”そのものだ。その脚で、空を駆けろ」
クロ:「了解──!」
光が弾け、クロの身体が消えたかと思うと──
瞬間移動のように空を跳躍し、頭上に巨大な光の陣を展開!
クロ:「天翔魔法.....星隕牙!!」
天から落ちる光が“牙”となって敵を引き裂いた!
ロッシュ:「いざとなったら、前線に立てるってこと、証明したな──クロ」
次回──
セナ・稽古編へ!!




