第149話『悪神の誕生』
稽古の三日目。
1,悪魔降臨
イツキは崖の上、荒れ狂う次元嵐の中で一人座っていた。
スイ:「……魔力の流れが滞ってる。何か、違和感でも?」
イツキ:「いや……違う。体が、内側から軋んでる。精霊じゃない、もっと異質なものが…… 暴れてる……悪魔たちが............!」
突然、イツキの背中に黒い紋章が浮かび上がる。
まるで、封印が解除されるように──八つの声が同時に響いた。
???:「呼んだな、“契約者”」
稲妻のような衝撃。
闇がねじれ、血が燃え、骨が響き、死が嗤い、呪いが舞い、視界が歪む。
イツキ:「……やっぱり…お前らか…..」
ルチフェロ:「重力を喰らう者、ここに在り」
モルス:「死を歩む者、名を刻め」
ベルゼブブ:「骨を支配せよ。すべては形の内にある」
キマ:「怒りと共に裂け! 喰え!」
メギキュラ:「血は契約の海。選ぶがいい、命か力か」
カース:「符に刻め。呪いとは制御だ」
ニャルス:「見よ。万象、万眼──全てを識る」
ゼルグ:「拒め。全てを、壊すために」
8体の悪魔の力が、イツキの身体の中で渦を巻く。
それらはイツキを食い殺すためではなかった。
イツキの“意志”に共鳴していた──
2,悪神降臨
スイ:「……まさか、融合する気!?」
ルチフェロ:「そこで問題だ.......イツキが今持っている....災害魔法・古代魔法を糧にしない と作れない....それでも....創るか?」
イツキは、長く考える。
すると.....イツキは、天に拳を突き上げた。
イツキ:「やってやる──!」
八柱の悪魔がイツキの中で爆発的に融合する。
メギキュラ:「その調子だ!!行くぞ!!!」
次元が震え、空間が裂ける。
空に浮かび上がる、黒く禍々しい紋章──
《神・悪魔同化》発動。
世界は、悪神を目撃する。
全身に黒銀の鎧を纏い、背に八つの紋章を輝かせたイツキ。
その目は、過去も未来も同時に見ていた。
スイ:「これが……悪神……!?」
イツキの身体は熱く、冷たく、暴力的で、静謐だった。
そして、口を開いた。
イツキ:「――悪神魔法《悪魔部品》、解放」
地面に魔方陣が浮かぶ。
悪魔部品。
これは、融合させた悪魔の能力を使える技。
イツキ:「“悪融魔法・アビス・ブレイク”!」
骨と重力と死の因子が合成され、敵を“内側から潰す”暗黒の迷宮が地面を包み込む。
──遠くから幻影が見ていた。レイだった。
レイ:「……やりすぎよ、イツキ。そんな力……もう、“人間”じゃない」
イツキ:「それでも、やらなきゃいけないんだ……!この世界を守るには……!」
ラプセオンの声が脳内に響く。
ラプセオン:「……私は融合しない。私は“神”に最も近い悪魔。だから、君の時間を守る」
イツキ:「わかってる……ラプセオン、頼む!」
ラプセオンが発動する。
イツキ:「時間魔法.....“クロノス・リライト”!!」
死の反動で停止した自身の生命を時間魔法で再生し、再び立ち上がる。
イツキ:「少し...........試してみるか....」
そして最奥の奥義が展開される。
イツキ:「悪神+創世魔法《ラグナロク=システム》──世界を、一度、“終わらせる”」
黒い太陽が浮かび、すべての魔力が消滅する。
空間が止まり、風が消え、敵も味方も、イツキすらもその場で“死”の擬似状態に入る。
……沈黙。
──5分後。
ラプセオン:「再構成、完了」
イツキは、時間魔法で生き返り、悪神モードを静かに解く。
イツキ:「……これが、“悪神”の力。けど、この代償……クッソ重い.....」
スイは笑った。
スイ:「でもそれが“イツキだけの魔法”だ。創ってきたじゃない、ここまで」
イツキ:「……あぁ、ありがとう。これが俺の《創世魔法》だ」
イツキの右腕の魔印に、新たな紋章が宿る。
──“創り、壊し、また再び創る”
それが、世界に唯一無二の【創世魔法】だった。
次回──
試練へ!!




