第135話『異邦より来たりし子』
――これは“人間”という名の第18因子が、再び世界を変える物語。
1,朝
鳥のさえずり。朝の光が差し込む。
スイ:「イツキー!もう朝だよー!遅刻するよーっ!」
イツキ:「......うるせぇ......ちょっと寝かせて......」
スイ:「こら!朝ごはん作ったんだから!起きないと魔力ブロックしちゃうよ〜?」
イツキ:「冗談でも怖いからやめろぉぉ!!」
イツキはバタバタと起き、制服を手に走る。
ユイナ:「おはようイツキ。パン焼けてるよ。あと...今日、魔印適性検査だよね?」
レイ:「忘れ物、弁当、水筒、魔力補助器......確認して」
イツキ:「ちょ、圧がすごいってばレイ姉......!」
テーブルには、三人が用意した豪華な朝食がある。
イツキ:「......ありがと。三人とも」
スイ:「あら〜、素直でかわいい〜〜!」
イツキ:「それ言うなって!チビとかカワイイって言われんの、マジ嫌なんだよ!」
家族の笑い声。穏やかな朝のひととき。
2,学校 魔導中学3年 適性検査
教師:「では、次......イツキ.....」
生徒たちがざわつく。
生徒1:「あいつ、無魔印ってウワサだろ?」
生徒2:「親がすごい魔導士だって聞いたのに......」
イツキ:《うっせーな......別にどうでもいいし》
イツキは、魔導判定装置に手を乗せる。
その瞬間!!
爆風とともに空間が歪む!
教師:「な......ッ!?」
魔導器に、2つの刻印が浮かび上がる。
- 【災害魔法因子(未定義)】 - 【古代魔法因子(未解析)】
教室中が呆然とする。
生徒3:「え!?二重魔法!?」
「てか災害ってなに!?やばくね!?」
空に黒雲、教室が振動し、地面が割れかける。
教師:「避難!全員、体育館へ!!」
イツキは、頭を抱えてしゃがみこむ。
イツキ:「なんだ......これ......止まらない....!!」
???:「もう....制御してよね...!!」
イツキの意識が朦朧となっていくなか....
イツキ:「あん....たは.....」
すると、イツキの魔法の暴走は収まった。
3,夜
スイ、ユイナ、レイがイツキを抱えて帰還。
スイ:「落ち着いて。これは“目覚め”なの」
ユイナ:「とうとう来たね......シンの血が動き出す時が」
イツキ:「......シン? 親父のこと?」
三人が目を合わせる。
レイ:「そろそろ、話す時だね」
4,地下の契約の間
精霊たちと悪魔たちが次々と姿を現す。
ルチフェロ:「主の命により、お前と契約する」
メギキュラ:「これからは......お前が私たちの“器”だ」
カイラ:「イツキ。あなたは私たちの“新たな希望”」
全員と契約完了。イツキの右腕に魔印が浮かぶ。
イツキ:「これは......俺の中に......すごい力が......ッ」
イツキ:「あれ....なんか...くら...くら...する....」
バタンッ!!
イツキは倒れた。
5,夢の中で.....
イツキ:《ここ....どこだ...??》
???:《目覚めよ、“人間因子”。》
古代日本列島のような幻影が浮かび、神話の神々が歪んだ姿で現れる。
イツキ:《お前ら...........誰だ..........!!》
???:《右なる因子“ウカノミタマ”。この世界を食い荒らすもの》
???:《お前は“対”として生まれた。行け。日本という“異世界”へ》
???たちは、イツキに背を向け、暗闇へと向かう。
イツキ:《おい!!待て!!いろいろ話したいことが!!》
???:《また..ゆっくり..話そう...待っておるぞ...イツキ...》
イツキ:「はっ!!」
イツキは、悪夢から目覚めた。
スイ:「起きた?イツキ」
ユイナ:「うなされてたけど....大丈夫?」
イツキ:「う..うん..大丈夫....」
スイ:「イツキ。あなたに話があるの」
ユイナ:「......全部、話そう。あなたの父のこと。そして――あなたが向かう運命の場所」
イツキ:「親父......俺、本当に“あんたの息子”なんだな」
スイ:「本題に入るわ......この間...シンの生命反応を確認したの......」
イツキは驚く。
イツキ:「本当か!?親父は...シンは今どこに!!」
レイは、真剣な眼差しで言う。
レイ:「この世界線の他に.....今...古代日本のある世界線があるってことがわかってね....... シンはそこにいるの.....」
イツキ:「わっっっっかねんねぇ!!」
スイ:「つ・ま・り!!この世界の外にいるってこと!!」
イツキ:「なんとなく....わかった気がする......」
ユイナは少し躊躇するが、言った。
ユイナ:「そこで...問題があって....イツキ...第18因子の力を持った...あんたしかその世界線 に行けないの.........だから......」
イツキ:「わかった.....俺...行ってくるよ!!...親父を取り戻しに!!」
レイ:「そうと決まれば明日には出発だな!!良し!!!今日は、奮発するぞ!!!」
6,出発の時
翌朝........
イツキの前には、世界の外とつながるワープゲートがある。
スイ:「本当に....行くのね....」
イツキ:「うん....俺じゃなきゃ...できないもん....」
ユイナ:「もし...何かあったら...知らせてね....いつでも..駆けつけるから...」
レイ:「風邪....引くなよ.....」
イツキ:「ありがとう.....じゃあ......行ってきます!!!」
イツキは、ワープゲートの中へ入っていった。
――物語は早くも動き出す。
次回――
新たな世界へ。




