第121話『宵闇、揺れる心と夜宴』
1,夜明け前、最後の休息
場所:旧地球 第7拠点・無人区画(リリス降臨前待機地)
“第4部隊”、ひとときの休息―。
焚き火を囲みながら、かすかに流れる音楽と風の音。
沈黙と笑い、そして、それぞれの「言葉にできないもの」が交錯する。
ミゼル:「……明日、死ぬかもしれないのに……なんで、焚き火なんて見てんだろ」 アネモネは、飲みかけのカップを揺らしながら言う。
アネモネ:「こんな時じゃなきゃ、逆にできないよ……戦うだけが、全部じゃないし」
カリナ:「でも、どこかで思ってた。……シンが、いつかどっかに行っちゃうんじゃないかって」
2,それぞれの“想い”
―ミゼル―
焚き火が消えそうな頃。
彼女は立ち上がって、シンのすぐ横に腰を下ろす。
ミゼル:「……シン、さ。あたし、ずっと……あんたに助けられてばっかだった」
ミゼル:「自分が因子に呑まれた時、もうダメだって思ったのに……あんたが剣を振るわな かったから……今、こうして話せてない」
ミゼル:「だから……あたし、好きだよ。たぶん、ずっと前から」
静かに立ち去るミゼル。
それ以上は求めない。
でも、言葉は、残った。
―アネモネ―
アネモネ:「ふふ、まさかミゼルに先越されるとはね」
アネモネ:「でも……アタシも、言っとく。ずっと“好き”だったよ、あんたのこと」 アネモネ:「……アタシ、怖がってたの。誰かに“ちゃんと向き合う”のが」
アネモネ:「でも、もう逃げたくない。明日死ぬかもしれないなら、なおさらね」
目をそらさず、 “揺れない言葉”をまっすぐにぶつける
でもそのあと、ふっと笑って背を向ける
―カリナ―
夜が完全に落ちきったころ。
彼女は誰にも見られない場所で、シンにだけ近づく。
カリナ:「あの二人、強いよね。心も。私……ずっと、言えなかった」
カリナ:「でもね……わたし、本当は……シンと一緒に、“普通の時間”を過ごしてみたかっ た」
カリナ:「―好きだよ、シン。私にとって、あなたは……光そのものだった」
手は触れない。
でも、声が、涙に濡れていた。
3,シンの“沈黙”
その夜、彼は誰も選ばなかった。
誰にも背を向けず、でも、手も伸ばさなかった。
そしてひとり、夜空を見上げる。
シン:「みんな....ありがとう....俺...不器用で...気づかなくて...ごめん...この戦いが...無事に終わったら...答えを言うね.....」
アネモネ:「ふふ...シンらしいわ...」
カリナ:「楽しみにしてるよ...」
ミゼル:「頑張ろう.....」
空に浮かぶ、巨大な因子の月が、赤く染まり始める
4,リリス、降臨
その瞬間、
空間が裂け、月光が降り注ぐ。
第0因子の“意志”が、地上に到達する。
リリス:《選びなさい、シン。 あなたの戦いに、何を“託す”のか―人間か、因子か、それとも―》
次回―
“契約”をめぐる心理戦がついに開幕!!
そして、ついに明かされる―《リリスの正体》とは?




