第111話『白き咆哮、血の刻印』
1,南極、死の静寂
場所:旧地球 南極圏・ノア断層帯
氷結の海に降り立つ第4部隊。
気温マイナス70度、通信障害、視界不良。
司令(通信):「……第8因子……コードネーム《ディアロス》……白い巨獣……“因子汚染”に注意 ……」
ミゼル:「通信……不安定……。でも、因子反応は確かに近くに……いる」
吹雪が止む―
現れる、“白い虎の巨獣”―高さ40m、背には黒い翼、瞳は感情を持たぬ“虚無”。
アネモネ:「……何、このプレッシャー……!」
ディアロス:「……認識中……エクリプス因子保有者、捕食対象……開始」
2,異変―
戦闘開始。
だがディアロスの吼声により、空間が歪み―“因子フィールド”展開。
そこにいたミゼルの目が、突如光る。
ミゼル:「あれ……なんか、頭が……いた……ぃ……あ……ぁあああ!!!」
彼女の背に、白い角のような“因子の芽”が現れ、人格が乗っ取られ始める。
カリナ:「まさか、ミゼルが因子に……!」
アネモネ:「待って、ミゼル!!私たちが―」
ミゼル(因子化):「……にんげん……意味、ない……ただ壊すだけで……よかった……」
3,絶望―因子暴走と“白い汚染”
ディアロスと暴走ミゼルの同時攻撃。
部隊が次々に傷つき、地面が砕け、
南極の氷下から**紅い因子の“血”が流れ出し、周囲を“因子汚染領域”**へと変える。 司令(通信):「……南極圏が……侵食されている……あれは“封印領域”だった……!」
アネモネ:「どういうことよ!?こんな汚染、地球ごとダメになるじゃない……!」 4,解放
シン、決意。
シン:「……止める。ミゼルも、あの獣も。俺がやる」
だが―シンの立体戦装はまだ修復中。
因子の力のみで立ち向かうしかない。
因子封印解除:第1因子、完全解放―!
背から光輪が生え、空間を引き裂く剣《デウス=スレイヴ》を生成。
―その力は、制御を超え始めていた。
ミゼル(暴走):「……壊して……シン……お前も、因子になれ……」
アネモネ:「ダメよシン!あんた、そのままじゃ―!」
5,“共鳴”と“希望”
シンがミゼルに剣を振り下ろそうとした、その時―
カリナ:「ダメ!!ミゼルは、まだ戻れる!!」
アネモネ:「……じゃなきゃ、全部無駄になる!」
シン、剣を止める。
そして―剣を逆にして、自らを貫く。
シン:「……この痛みで、俺が暴走を止められるなら……ッ!」
第1因子の“制御核”が反応する。
暴走の波動が打ち消され、ディアロスの因子核が露出。
直後、第1〜3部隊が上空から狙撃―
因子核、粉砕。
6,終章
ミゼル、正気を取り戻す。
ミゼル:「わたし……わたし、また……」
シン:「もう....大丈夫だ....ミゼル......」
アネモネ:「バカね……生きて戻ったなら、それでいいの」
だが―
南極は赤く染まり、世界汚染は進行中。
司令:「……このままでは、次の因子が地球そのものを飲み込む。全因子の封印完了まで、あと11体……」
空に、月の裏側から降下を始める巨大な因子核―
《第9因子》、影だけが映る。
次回―
旧地球・ユーラシア大陸地下編。




