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信憑性

5行目、分かりにくいので大まかな日時を追加しました。(7/27修正)

 目新しい情報はなかったが、

 「命は大事にしなければいけません」

 形式上入れ込んだだけかもしれない番組の〆の言葉だが、それにはただうなずくしかなかった。



          *


 約十か月前、昼、食堂。


「あれ、本当かな?」

「あれ、ですか……、ああすごいみたいですねえ。みんなびっくりしてますよ」

「お前、よく分かってなくて返事してるだろ」

「そりゃ熟年夫婦でもあるまいし『あれ』だけじゃ分かんないですよ」

「適当にごまかしてたのは認めるのか」

「それぐらい察してくれますよね? 僕と三嶋さんの長年の付き合いなんですから」

「相互理解が出来てるというか出来てないというか」

「まあある程度の事は理解してますよ」

「ほんとか~?」

「こんな適当な事言っても三嶋さんは怒れないでしょ。三嶋さんは人格者ですからね」

「なんかほめられている気がしないな」

「気持ちの上ではほめてませんからね」

「……もういい」

「そこは『もうええわ』で」

「ふー。それで話し戻すけど、どこまで言ってたかな」

「ほぼ何も言ってませんでしたけど」

「うるさいな、お前のせいだろ」

「おお怖」

「……ほら、あれだよ。蘇りってさ、本当にあると思うのか?」

「あると思うのかって、あれだけ実例が大量にあると信じないといけないでしょ。僕は直接見た事はないんですけど。こんな壮大なドッキリしかける訳ないですしね」

「高層ビルの工事中に落下した人間が数分後に蘇って起き上がったとか」

「ゾンビみたいですけど最初に本当に死んでいたのか検証できてないでしょうね」

「『殺した相手が起き上がってきてこっちを殺してきたから、生き返った時に殺してやった。正当防衛だ』とか」

「それ何から何まで間違ってますよね」

「海外だと土葬の国も多いから、墓地では地面から這い上がってきたと目撃情報が多数あると」

「棺桶に入ってるのに、生き返ったからってどうやって脱出するんですか」

「こういう話のせいで信憑性薄れるんだよな」

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