世代
「これ場合によっては親御さんにやたらと不安を抱かせてしまうけど、それだけ警戒する必要はあるだろうな。子供が死んだ後に、生き返ってくれるという希望や期待が打ち砕かれる絶望はとてつもないはずだ」
「キツイですね」
「子供が死ぬのは一回目だとしても辛いだろうに」
「……そう、なんでしょうね」
「確かにできるだけ早めに発見するようにしたり、最悪の事態がそもそも起きないように予防するぐらいしかないけど、そういう基本が大事なんだろうな」
「それで済めばいいですけどね。あと、世代間格差とかも書いてますね。今後は高齢者になるほど極端に死亡率が上がっていくはず。結局の所疾病や老衰など元々の死亡率が高い以上、高齢者の死亡率は高いままである。まあ確かに今生きている高齢者も、命一つの人が増えているでしょうね」
「大変だろうな。そこら辺の世代はそれ以前に新しい社会への適合と言うか、二つなんてないとか理解できない人も多いからな」
「普通に考えて滅茶苦茶ですもんね」
「信じる方がおかしい話だったんだよ。場合によってはそれこそ、さっきの小児の例のように元から二つなんてなかったと思いたいだろうし、その方があきらめられる。そういった願望が時には宗教やカルトや似非科学に走らせるだろうし」
「そこら辺の詐欺事件とかもまとめられてますね」
「なんでも書いてるなその記事」
「文字多めでボリューム多いです。『ダブル』だなんて陰謀論とか、信じるものは一つ減っても二つに戻せるとか、怪しい装置で三つに増やせるとか――、発想の勝利ですね」




