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曖昧な始まり


 昼、休憩室。


「あれってさ、いつからだったかな」

「そっちの定食の方がおいしそうですね。Bの方でしたよね。そっちにすれば良かった」

「人の話聞く気ないんか」

「ははっ。聞いてますよ、一応」

「一応」

「『あれ』だけじゃ何の話か分かりませんよ、エスパーとか長年連れ添った夫婦じゃない限り。ただ……多分『ダブル』の事ですか?」

「え!? なんで分かった?」

「僕の推理力をなめないでください、……と言いたいところですけど割とあてずっぽうです。むしろこっちの方がビックリしましたよ」

 テレビの特番の予告が流れる。『――ある日、人間の命が二つになった』。

「ちょうどぴったりのタイミングですね」

「あれ? 最初に確認されたのってプエルトリコでだった? 確か――、そうだ思い出した。トルコの宗教指導者が最初って話じゃなかった?」

「それ情報が古いですよ。というか諸説あったはずですよ。いろんな国で一年前ぐらいからあったって報告がありましたし」

「ああなるほど。そうか、注目を集めるようになってから急に実はこんな事があったという報告が増えた系か」

「そうです。時系列もその詳細もあやふやで、――そもそもそんな人が存在しないというパターンもありました」

「じゃあこのテレビの内容はいい加減だな」

「予告だけそれっぽく作って、実際の内容は有識者のそうとも言える、とかそういう話があるとかで断定しないでお茶を濁す感じでしょうかね」

「まったくもう……。そもそも全人類にとってとんでもなく重要な話なのに、結局分からない事だらけと言うのがね」

「そうですよ」

「まさか人間が一度死んでも生き返るのが当たり前になるなんて」

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