ヤマタノオロチ
演劇用台本
天岩戸の場面はクシナダの一人舞台のきらびやかな踊り
第2幕2場はバックに赤・緑・黄色の原色のみに囲炉裏
オロチの動きはすべて舞踏にて。
演劇
ヤ マ タ ノ オ ロ チ
八俣の大蛇
第一幕 幕前
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音楽が静かに流れる
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暗闇 │
舞台両袖にろうそく立て │
│
緞帳にかすかにかに明かりが灯る │
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上手よりナレーターA登場 │
下手にゆっくりと歩く。 │
少しの間 │
下手よりナレーターB登場 │
上手にゆっくりと歩く │
│
各ナレーター │
ろうそく立ての前にたつ │
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スポットライト オン │
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ナレーターA 「天も地もなく、まだ、混沌とした世界のはじまり。 │
(間)すべては、一つの流れ。うずまく大きなかたま │
りの中に眠っていたということでございます。」 │
│
│
│
ナレーターB 「そのこんとんの中から、やがて。ゆっくりと天と地が │
分かれ、後に、多くの神々が、住まうこととなる天が │
つくられました。天は高天原と呼ばれたとのことでご │
ざいます。」 │
│
スポットライトFADE OUT │
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ナレーターA、火打ち石で、ろうそくに火を付ける。 │
│
│
ナレーターA 「高天原には男の神イザナギノミコトと、 │
女の神イザナミノミコトがお生まれになりました。」 │
│
ナレーターB、火打ち石で火をつける │
│
ナレーターB 「イザナギとイザナミの二人は国造りをなさい、多くの │
神々とこの国をお造りになりました。」 │
│
ナレーターA 「その中に、神々の中の神、アマテラスオオミカミと、 │
スサノオノミコトが、おられました。」 │
│
ナレーターB 「世の光はすべて、アマテラスオオミカミによって、も │
たらされておりましたが、その弟のスサノオノミコトは │
母神、イザナギノミコトを、どうしても忘れることがで │
きずにおりました。」 │
│
ナレーターB 「なぜなら、母神イザナミは、数々の神を誕生させると │
きに、なくなり、地の底、よみの国へと旅立ち、顔を見 │
ることすらできずにいたからでございます。」 │
│
│
│
│
ナレーターA 「その悲しみはいつか、そぼうなふるまいとなり、天上 界でも │
嫌われる暴れ者となりました。幾度もの乱暴」 │
│
│
│
│
│
ナレーターB 「幾度もの乱暴に悲しんだ姉神アマテラスオオミカミ │
は、 とうとう │
天の岩戸におかくれになってしまい、すべての 世
は暗闇に閉ざされてしまいました。」 │
│
│
ナレーターA 「これは、それからのお話でございます。」 │
│
│
第一幕 第一場 │
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│
どんちょうが開く │
│
舞台は、薄暗いまま │
│
暗い中にたたずむ │
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タジカラオ │
│
アメノウズメ │
│
フトダマノミコト │
│
オモイカネ │
│
ヤスノカワ │
│
ヨイサキ │
タジカラオ上手 │
アメノウズメ下手より火のついたろうそく立てを中 │
央 に持ってくる。 │
│
ウズメ 「これは大変なことになりました。」 │
│
タジカラオ 「このままでは地上の人間たちが死んでしまう。」 │
│
ウズメ 「地上も天上も暗い闇に閉ざされ、魔物ども世界にな │
っ てしまいます。」 │
│
タジカラオ 「困ったことになった。」 │
│
スビセリ上手よりゆっくり登場 │
│
スビセリ 「なんということだ。 │
なんとなげかわしい。 │
人間たちが殺し合っている。 │
病にたおれ、うごめきもがいている。 │
ああそれでも、今の私たちには何もできない。どう │
す ることもできない。」 │
フトダマ 「今まで作り上げてきた天上と地上が、闇の中では、 │
も うどうしようもないではないか。ああまた世界は元の │
よ うに・・・。」 │
│
ヨイサキ 「人も、我々も、また、世の初めに戻り、流れ流れ、 │
どこかへ消え去ってしまうのであろうか」 │
ヤスノカワ 「いやいや、そんなことにはならぬよう・・・。 │
どうであろうかがり火を天と地すべてにたいてはいか│
がか。」 │
│
│
「かがり火などではどうにもならん。 │
スビセリ 深い闇じゃ │
人間は自分たちの指先すらみることがかなわない深い │
闇。」 │
│
「その暗闇より生まれ出てくる魔物は夏のハエのように │
ヤスノカワ 飛び回っておる。 │
ほうれ、また地の底より地上より出ていきおった。」 │
│
「山のように大きなオロチじゃ、下界の人間どもを食ら │
ニイダマ いに行くのであろう。 恐ろしいことじゃ。」 │
│
│
│
「これではいかん。どうしたものか。 │
│
オモイカネ どうしたら天テラス様にもう一度お出ましねがえるであ │
│
ろうか。」 │
│
│
│
「どういたしましょうか、オモイカネ様」 │
│
ウズメ │
│
「わしの力で岩戸を引き明けようか。」 │
│
タジカラオ │
│
「いやいやタジカラオの力をもっても、岩戸は開かぬ │
│
オモイカネ 岩戸を閉めたアマテラス様でなくては、開けることはで │
│
きぬ・・・。」 │
│
ウズメを見るオモイカネ │
│
│
│
「そうじゃ、はっはっはっ │
│
オモイカネ (手をたたき)これはよい、これはよい」 │
│
│
│
「どうしたのじゃ、知恵の神が何を思いついたのじ │
ゃ。」 │
タジカラオ │
│
「どういたせばよろしいのですか。」 │
│
ウズメ │
│
笑いながら下手へ歩くオモイカネ、それに続く神々 │
│
│
│
「よい考えじゃ」 │
│
オモイカネ │
│
「なるほどそれはよい考えじゃ」 │
│
タジカラオ │
│
神々下手に入る。 │
│
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│
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│
│
│
第一幕第二場 │
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ゆっくりと中幕1が開く。 │
│
│
│
「それはよい考えじゃ」 │
│
スビセリ │
│
「このようにして騒げば、姉神も、何事ぞと思うであろ │
│
ヤスノカワ う。」 │
│
│
スビセリ 「ほんにその通りじゃ、何事かとのぞいた時がその機会 │
じゃ。」 │
│
タジカラオ 「その時こそ、わしの力で天の岩戸を開いてみせようぞ」 │
│
│
神々 「 そうじゃ、そうじゃ」 │
│
フトダマノミコト「そうじゃそうじゃ、ウズメよ踊れさあ踊れ」 │
│
舞台中央で踊るウズメ │
はやし立てる神々 │
燃えさかるかがり火 │
笑い声、響くおはやし │
│
アマテラス 「世の終わりのはずなのに、なんという騒がしさよ。」 │
│
ウズメ 「(笑)ほーほほほ、何と楽しい世の中よ、姉神様がい │
なくとも、この世は安泰じゃ、安泰じゃ。」 │
│
│
│
「そうじゃ、そうじゃ」 │
│
口々にはやしたてる神々 │
│
「そうじゃ、そうじゃ。」 │
│
「ほんにそうじゃ、はっはっは。」 │
│
アマテラス 「これウズメやいかにしたものか、答えよウズメ」 │
│
│
声を聞き │
顔を見合わせる神々 │
間 │
目で合図し、さらに騒ぐ神々 │
│
ウズメ 「姉神の代わりの方が現れたのでございます。」 │
│
│
神(①)( ②)大きな鏡を持ち岩戸の前に進み │
出る。岩戸少し開く。 │
│
│
ゴ・ゴ という音。 │
│
「何と明るい、これはどういうことか。」 │
アマテラス │
ゴ・ゴ │
さらに岩戸が開き光りが漏れる。 │
とその時タジカラオ │
│
「そーれ今じゃ、今こそ出番じゃ」 │
タヂカラオ │
「今じゃ、今じゃ」 │
神々 │
│
ヤヂカラオ岩戸を引き開ける。 │
岩戸よりあふれ出る光 │
舞台照明オン │
岩戸よりアマテラス現れる。 │
│
「(笑)はっはっはっは。よいことじゃ、これでこそ世 │
オモイノカネ の救いじゃ姉神もう二度と隠れるなどと申すまいな。」 │
│
「それでも憎いのは、このスサノオじゃ。」 │
スビセリ │
スサノオを指さす │
│
「まことに憎いやつじゃ。」 │
フトダマノミコト │
スサノオ中央に引き出す神々。 │
│
「どうしてくれよう。」 │
オモイノカネ
「神々よ、二度と隠れるなどと申しませぬゆえ、スサノ
アマテラス オをどうぞ許していただけまいか。」
「うーむ」
神々
「このスサノオを下界に下ろして世の苦しみのなかで
アマテラス どのようにふるまうか、もう一度機会を与えてくれまい
か。」
スサノオの綱を切る。
あぐらをかき中央に座るスサノオ
│
│
│
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第二幕第一場幕前 │
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ナレーター上手より登場 │
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│
ナレーター 「スサノオノミコトは、爪と髭を切り取られ下界とへ降 │
りたのでありました。」 │
│
│
│
ナレーター 下手より登場 │
│
「神の力の象徴、つめ、ひげを切り取られたスサノオは │
下界へと下りたのでありました。」 │
│
ナレーターA 「犯した罪の恐ろしさを心から後悔する日々を過ごすス │
サノオでありました。さまよい歩き、たどり着いた先は │
出雲の国。」 │
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幕開き │
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│
第二幕 第二場 │
│
│
どんちょうが開く │
深山の風景 │
川の流れる音 │
舞台中央、娘伏している。 │
そのかたわらで祖父・祖母が泣きくれている。 │
そこにスサノオ上手から登場 │
アシナヅチ 「この国を治めるようになってから、これほどつらく、 │
悲しい年月はなかった。」 │
│
テナヅチ 「ああ、今年もまた、おそろしい季節がやってきてしま │
いました。」 │
│
クシナダ 「わたくしはもう、とうにあきらめております。姉上様 │
たちの姿が、一人ずつ消えていくたびに、私は覚悟を決 │
めてまいりました。」 │
│
アシナズチ 「クシナダよ、なんとも悲しい思いをさせ続け、なにひ │
とつできない私を、許してくれるのかい。ああせめて、 │
この手で今一度つるぎをもって戦えるならば、・・・ │
いやいや、せめて身代わりになれるものならば・・・。」 │
│
テナズチ 「アシナヅチ様、身代わりになれるものなら、もうすで │
に先に姉様のときにとうに代わっておりましょう。この │
私にこそ身代わりが、もしも、つとまるものであれば・ │
│
・・。」 │
│
│
│
│
│
クシナダ 「お父上、お母上、どうか泣かずに・・・。(声なく泣 │
き伏せる)」 │
│
クシナダを抱き泣き崩れるテナヅチ │
│
アシナズチ 「テナズチよ、(間)クシナダよ、泣かないでおくれ」 │
│
二人を抱き、声なく泣き崩れるアシナズチ。 │
│
スサノオ、上手より登場三人を見つけ近くにより、 │
│
スサノオ 「どうした。どうしたのだ。」 │
│
│
スサノオ 「どうした、どうしたのだ。」 │
│
テナヅチ 「よくぞ聞いてくださいました。私には八人の娘がおり │
ました。毎年一人ずつオロチのいけにえになっているの │
でございます。」 │
│
スサノオ 「オロチのいけにえだと・・・。」 │
│
アシナヅチ 「一つの体に八つの頭とそれはもう、とても恐ろしい蛇 │
でございます。十六の眼は真っ赤に光り、その体は並ぶ │
山々のように大きく、背中は、山並みに木々が生い茂る │
ように青黒く,腹は赤く血のようでございます。」 │
│
身を震わせる三人 │
│
スサノオ 「なるほど、八つの頭のある蛇か、八つの山を越えるほ │
ど、大きな大蛇であろうとも人を苦しめる魔物をそのま │
ま生かしておくわけにはいかぬ・・・。わしが退治して │
くれよう。」 │
│
信じられない様子で │
│
アシナヅチ 「え、本当でございますか。しかし何と言ってもヤマタ │
のオロチ」 │
│
スサノオ 「大丈夫だ。たとえどんな怪物であろうともわしが退治 │
してくれる。だがわしの命令に従ってもらわねばならぬ」 │
│
テナズチ 「退治してくださるというのならば、どんなことでもい │
たしますが、私どもはあなた様の名前を存じ上げており │
ません。」 │
│
スサノオ 「はっはっはっは、いや無理もない、わしはアマテラス │
オオミカミの弟スサノオノミコトである。」 │
│
アシナズチ 「スサノオノミコト様、なんてありがたいこと、どうぞ │
お願い申し上げます。何なりとお申し付けくださいませ」 │
│
どんちょう降りる。照明オフ │
│
第二幕 第三場 │
│
│
ナレーターB 「その支度というのは、八つ大きなかめに強い酒を造る │
こと、その酒は普通の酒より八倍も強い、ヤシオオリの │
酒と申します。」 │
│
│
│ │
舞台に明かり │
どんちょう上がる。 │
舞台中央より、下手に酒がめ │
中央にスサノオと娘 │
│
スサノオ 「そろそろ、オロチが来るころだな。」 │
│
クシナダ 「あの山に、黒雲がおきまいた。そろそろオロチの来る │
頃でございましょう。私は大丈夫でございましょうか。」 │
│
スサノオ 「案ずるな」 │
│
声とともに雷鳴 │
稲光 │
│
スサノオ 「私の側を決して離れるな。」 │
│
オロチ①上手より登場 │
周りを見回す │
ゆっくりと体をひねる │
│
│
オロチ① 「ーおい、(後ろを向き)いい匂いがするではないか。」 │
│
オロチ②上手階段より登場 │
ゆっくりとそして早く体うねらせ │
│
オロチ② 「なんだ、(間)このいいにおいは」 │
オロチ③酒がめのかげより、ぬるりと出る │
│
オロチ③ 「いいにおいだ。(頭をふり) │
酒のにおいか? 酒か〓」 │
│
オロチ④ 中央上手幕より、するりと舞台中央へ │
体を舞台にこすり、頭をもたげ │
│
オロチ④ 「ああ、いいかおりだ〓 │
うーむ 確かに酒のにおいだ」 │
│
オロチ⑤ 下手階段をゆっくりと上り │
体をくねらせる │
│
オロチ⑤ 「今年こそ わしが娘を食らう番じゃ │
(少しの間)ん 酒か 」 │
│
オロチ⑥下手幕のかげより │
ゆらゆらと、頭をゆらしながら │
歩き回り │
│
オロチ⑥ 「におうぞ。 どこだ どこから 〓 〓〓 」 │
│
かめを見つけ、 とりつき │
│
オロチ⑥ 「このかめだ 」 │
│
オロチ⑦舞台中央下より、舞台にはいあがる │
オロチ⑥のとりついたかめに近寄り │
│
オロチ⑦ 「おおう このかめの中だ 」 │
│
オロチ⑧ 下手そでより 体をうねらせて │
別のかめ 次のかめとぬめりぬめりと │
│
│
オロチ⑧ 「酒はこのなかにも おお ここにもあるぞ」 │
│
オロチ⑦ 「ここにもある」 │
│
オロチたち │
うねうねとうごきまわり │
つぎつぎとかめにとりつく │
│
オロチ① 「いいにおいだ、これはおれ達にささげてあるのだ」 │
│
オロチ② 「そうじゃ 確かにそうじゃ │
おれ達の首は八ある」 │
│
オロチ③ 「かめの数も八つ 確かに数が合っている」 │
│
オロチ④ 「んー そうだ 飲もう」 │
│
頭を入れ、今にも飲もうとするオロチ④ │
それを、止めるオロチ⑤ │
│
オロチ⑤ │「まて〓 まて、まて、まて あやしいとは思わないか」│
│ │
│
少し怒り、いらつきながら │
│
オロチ⑥ 「なにがあやしい〓 なにが、あやしいのだー」 │
│
オロチ⑤ 「いや、へんではないか」 │
│
オロチ⑥ 「なにがへんじゃ」 │
│
威嚇しあうオロチ⑤ ⑥ │
│
オロチ④ 「二人ともやめい。 わしらにはこの宝剣がある」 │
│
オロチ⑦ 「そうじゃ」 │
│
オロチ③ 「この、宝剣があるかぎり、何度でも 何度でも │
よみがえるからのう」 │
│
いやらしく、なにかをあざ笑うかのように │
うごめき、笑うオロチたち │
│
オロチ⑧ 「おう。もうがまんができん │
もう、我慢ができん 先にくらうぞ」 │
│
首を突っ込むオロチ⑧ │
つづくオロチ① │
│
オロチ① 「うまいぞ うまいぞ」 │
│
その声を聞き次々に首を入れるオロチたち │
決めかねているオロチ ⑤ │
│
オロチ② 「おう なんとうまいさけじゃ」 │
│
オロチ③ 「いい酒じゃ うまい酒じゃ」 │
│
オロチ⑤に向かい │
│
オロチ④ 「おまえは、酒と娘を食らえるのじゃのう。 │
いやー うらやましいことじゃ」 │
│
オロチ⑤ 「 (考えるように) 酒と娘か〓 」 │
│
オロチ⑥ 「うらやましいのう 」 │
│
オロチ⑦ 「イヤー うまい酒じゃ」 │
│
オロチ⑧ 「たまらない うまい酒じゃ 」 │
│
オロチたち、酔いうごめく。 │
│ 機をみて、みがまえる │
│
│
オロチたち、一塊になり上手にうごめき │
スサノオ、クシナダをかばい身構える │
オロチ。一匹、スサノオの足元に絡み付く │
さらに一匹、背後に回り込む │
驚き、スサノオにしがみつくクシナダ │
肩を抱き、落ち着かせるスサノオ │
オロチ3匹、ゆっくりとスサノオを、取り囲む │
残りオロチ、大おきくからだをそらせ うごめく │
│
スサノオ 大きく片足を上げ地を踏み、 │
足元のオロチをふりはらう。 │
からみついたオロチたち、上手に素早く逃げ、 │
一匹の大きなオロチとなる。(フォーメーションB)│
│
オロチと向き合うスサノオ、したがうクシナダ。 │
│
│
オロチたち、つぎつぎと、素早く、そして威嚇する │
ように 二人を取り囲み 、ゆらゆらと、体をゆすり │
ながら、円を描きまわる。 │
オロチ八匹 │
スサノオ │
クシナダ 三役 ポーズをきめる。 │
少しの間 │
│
│
スサノオ 、オロチの頭に向、剣をふりおろす。 │
オロチの頭、のけぞるがその場うごかず。 │
残りオロチ、スルスルと頭の後ろへ。 │
(フォーメーションA) │
│
オロチたちうごめく(ウエーブオロチ) │
│
│
二、三歩たじろぐ、スサノオ。 │
威嚇する。オロチ │
│
│
クシナダを確かめ、気を取り直し │
スサノオ太刀を振り上げる │
オロチ①下段に太刀 │
間 │
歌舞伎の殺陣 │
スサノオの太刀がオロチを貫く。 │
オロチ太刀を落とす │
クシナダ太刀を拾う │
次々とオロチがスサノオに │
三振りでなぎ倒すスサノオ │
│
雷鳴 │
│
スサノオ │
クシナダより太刀を受け取り天に向ける │
大雷鳴 │
暗転 │
│
音楽 │
│
照明。下手にナレーターに │
│
│
│
ナレーター 「オロチの体から出たこの剣こそ草薙の剣。」 │
「三種の神器の一つとして今の世に伝えられている物で│
ございます 」 │
│
│
音楽高くなる │
│
│
緞帳降りる │
│
照明ゆっくりと消える │
│
幕 │
│
│
│
│
│
│
│
はたして、文章が想像を喚起できるか。




