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孤独の魔女と導かれし運命の子  作者: 桜橋あかね


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第27話 『第八の預言、紡ぐ』

バーリとヨルンは、『島』の中を進んでいく。


ヨルンの手を引きながら、バーリは進んでいく。

整備どころか、獣すら通っていないから()()()()()()を進んでいるようだ。


(ヨルンは大丈夫だろうか)

少し後ろを振り向く。


「………」


険しい顔をしながら、強く手を握っていて手汗もかいている。


「大丈夫?ヨルン」


バーリが気にかけて、優しく聞く。

その言葉に、ヨルンは頷く。


「バーリさんとなら、こ、怖くない……」


震え声でそう呟く。

無理もない、バーリ自身でさえおっかない場所と思える程だから尚更―――


そう思った時、道が開き始めた。

どうやら『神殿』に続くような、そんな感じがする。


「これで多少は、安心ね」


バーリは少し安堵したが、ヨルンが手を強く引っ張った。

振り向くと、『預言』を受けとる仕草を見せたためにバーリは警戒をする。


『第八の預言、来る者は立ち去れ』


(来る者は、立ち去れ?)


その時、大きな鳴き声が聞こえてきた。

四方八方から巨大な鳥が、現れたのだ。


「……ッ!?ヨルン、伏せて!」


そう言うと、ヨルンは頭を抱えて伏せる。

それと同時に、バーリは手を横に伸ばす。


『ゴベンドラ・エッゼ』


術を唱えると、手の先にいた鳥が身動き出来ずに硬直する。

その上から、更に追従して襲いかかる。


それを見たバーリは、足元にあった枝を二本取り

『ザッゲロン!』

と、術を叫ぶ。


みるみる枝が伸び、鳥に絡み付く。

それを見ると、勢いよく叩きつけた。


「……痛い!」


ヨルンの声を聞いて、バーリは振り向く。

最後に出てきた一匹の鳥が、ヨルンをくちばしでつついている。


それを見た途端、何かの(かせ)が外れたような気がした。

新しい枝を広いつつ、ヤツの方へ走り出した。


「ヨルンを、これ以上傷付けるな!!」


手に握力以上の力が入るのが分かる。

そして、枝を刺した時ヤツは断末魔を叫びながら倒れた。


「……こ、これで終わり……かしら」


息を切らしながら辺りを見る。

―――どうやら、これ以上は出ないようだ。


「……ヨルン、だ……大丈夫……?」

「大丈夫だけど……バーリさんの方が」


心配している、そう思ったバーリはヨルンの頭を撫でる。

「あり、がとう。大丈夫よ……」


▪▪▪


―――その頃、島外では。


「やけに獣の鳴く声がしますね。お二人は大丈夫でしょうか……」

そうミハルが言う。


「この程度であれば、バーリ様ならきっと大丈夫じゃよ」

目を少し開き、ヨシドラが返す。


「この程度であれば……?ヨシドラ殿には分かるのですか」

ミハルはそう聞く。


「前にも言ったであろう。天使の声が聞こえるからの」

「……ああ、そうでしたね」


ヨシドラは再び目を閉じる。

「じゃが、精霊(モヴェ)のような事実を述べる事はせん。あくまでも具体的にどうなるかだけを、教えてくれる」


「それで、メオドーリエ殿が側近のお一人として居るのですね」


ミハルが言うと、メオドーリエは頷いた。

「ええ。ヨシドラ様は何かとお三方を心配していたので、(わたくし)が見張り兼ご報告を請け負ったのです」


その会話をしていると、獣の鳴く声は少しずつ消え去っていく。

それと同時に、メオドーリエは何かを察知した表情を見せる。


「……分かったよ、精霊(モヴェ)。そう伝えておく」

そうメオドーリエが呟くと、二人の方を見る。


「彼らによると、バーリ様とヨルン様は『島』の奥にある神殿とやらの道へ出たそうです。……その時、神殿を護るかのような巨大鳥が現れ、それをバーリ様が退治したと」


その言葉を聞いたヨシドラは、持ってきた書物の一つを取り出して読み出す。

「島の五鳥……バテ・ゴルドと呼ばれる鳥、じゃな」


ミハルとメオドーリエは、書物を覗き込む。

そこには文字と絵が書かれており、『バテ・ゴルド』と言う鳥は鶴とカラスを足しているような見た目だ。


「……見た目からして、強そうな鳥ですね。勝てたのは、流石バーリ殿……」


「勝ち続けるとは限らんぞ」

目を開いたヨシドラは、そういう。


「運命の歯車は、どう転ぶかは分からん。油断は禁物じゃ」


それを言われたミハルは、妙に納得をして口を閉じる。


「最期まで、どういくか……それはお二人の運命次第じゃな」


▪▪▪


―――こうして『第八の預言』が終わりを告げ、二人は『神殿』へと入っていく。

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