表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩と歌

花影

作者: 日浦海里

本作中の最後に

コロン様から頂いたイメージファンアートを掲載しています。

コロン様、ありがとうございました。

灯りが揺れて

照らし出された花びらもまた

ゆらゆらと揺れる


月の白と

灯りの赤とで

頬を染めたように色づく花は

照れた頬を陰に隠す


ひとひら

隠れ損ねた花びらが宙を舞い

慌てて灯籠を横切って


不意に灯火を背負った影が

真白い姿の向こうにぼんやりと浮かび

黒髪が靡き翻ったように視界をかすめると

その向こうには小さな火を湛えたままの灯籠がひとつ


風がそよぎ

独り散った花びらを追って

桃に染まった花びらが舞う


あるはずもないのに

さく と

どこかで砂利を踏みしめる音がした


----

宵闇の 社に灯る 花明り

散る花びらに 重ねる姿

----


挿絵(By みてみん)

ちなみに頂いたイラストですが、

画像を大きくすると、

女性の瞳には灯籠の火が映り込んでるそうです。

細やかなところまで描写頂き、

本当にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] コロン様のイラストから参りました。 灯籠が映し出す、光と影の幻想的な世界。 白、黒、赤、桃。様々な色彩が美しいです。 そして……もう逢えない人。 花びらを追う表現がせつなく、感動致しま…
[良い点]  美しい題名に合う素敵な作品です。今の季節に合う燈籠と、光と影のバランス、浮かび上がる黒髪、舞う花びら、まるで夢のようです。 [気になる点]  特にございません。 [一言]  素敵な作品を…
[良い点]  夜の神社、月と灯篭の灯り。  淡い光の中は、どこか非日常な景色のようで。  いるはずのないものも、願う心には見えてしまうのかもしれませんね。  そうして束の間の邂逅を重ねることで、想…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ