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1話

とりあえず1話書いてみた編。

夏。

この日は今年最高気温を記録していた。

ぶ厚い雲が遠目に見えている。


「それでお探しのものとは?」

男が女に聞いた。

「覇王の瞳」

女は不機嫌そうに答える。

「姫、さすがに足をテーブルに上げるのは辞めてください。」

女の横にいるスーツ姿の女性が注意を促した。

「誰も見てないし問題ないよ。それよりこの部屋暑いんだけど。」

姫と呼ばれた女は答えた。

「また我儘ばかり言って。仮にも目の前の男性は一国の王ですよ。確かに少しあついですけど。」

「こんなちいさな国の王など何の意味もない。」

目の前で行われるやり取りについていけずに王は項垂れていた。

「あの~、準備が整いました。」

王の部下の兵士が声を掛けてきた。

「では行きましょう。」

ようやく王は頭を上げて立ち上がる。


王達は声を掛けてきた兵士を先頭に城の地下へと進んでいく。

「お探しの物ですが、我が国の金庫のリストにはなくてですね…」

王が申し訳なさそうに言いながら歩く。

「そんなもの見れば済む。いいからさっさと歩け。」

「姫、少し言い方を考えてください。」


5分もせずに一行は宝物庫に到着した。

王の目配せで兵士が錠を開ける。

兵士は錠を開けた後、急いで下がると次に王が前に出た。

「この宝物庫は血錠もついておりまして。」

王が宝物庫の扉に手を当てた。

扉は王の血液に反応してゆっくりと開く。

「どうぞ。」

王に促されて姫は中に入っていく。


「小国にしては潤ってるな。」

姫は宝物庫の中に大量にある金銀類を一通り見て言った。

「たしかに想像以上ですね。これは探すのに骨が折れる。」

スーツの女も同調している。


「魔眼の瞳とはどんなものなんでしょうか?」

兵士が口を開いたが、

「すみません。なんでもないです。」

姫に開口一番睨まれてすぐに謝罪することになった。

姫に代わって王が答える。

「覇王の瞳は神器の一つだ。」

「神器って神話にあるハデスの心臓と同じですか?」

今度は王に代わって姫が答えた。

「少し違う。覇王の瞳は結晶化した神器だ。対して心臓は生の臓器。」

「生の?」

「姫、説明が不十分です。ハデスの心臓は現存する心臓です。今もとある人の心臓として脈を打ってます。

覇王の瞳は先ほどの通り結晶化しており、ガラスもしくは宝石の形態をとっているとされています。」

「されている?じゃあ実際には分からないってことですか?」

「見ればわかる。」

王が答えた。

「腐っても一国の王だな。その通りこの膨大な宝物の中で一際魔力を放っているのはあれだな。」

姫が指さした先には2〜3cmほどの小さな球体があった。

「こんなもの宝物庫のリストにないはず…」

兵士はリストに目を通す。

「神器の性質の一つですよ。ある日突然現れる。出現場所は決まっておらず数十年、数百年と出現してない神器もあります。」

「なんであなた達はここにあると?」

「神器同士の共鳴。姫様は神器の持ち主なのでしょう。」

「よくご存知で。神器同士は共鳴して居場所を知らせる。」

姫は見つけた瞳を拾い上げた。

手に取った瞬間一帯の空気が変わるのを王達は感じた。

先程までは茹るような暑さだったが、今は少し肌寒い。

「なんか…」

「静かに。」

話し始めた兵士を制止したのはスーツの女。

静まり返った中で1人、姫だけが小さく呟いていた。

数分立つと辺りの温度は元に戻った気がした。

「お疲れ様でした。」

スーツの女は姫様に近寄る。

「最悪だ。失敗した。」

姫は不機嫌そうに言った。

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