『湖沼血風録』番外‐流離の一匹狼編第2章‐ 第9話『再始動の時』の巻
突然ですが、閲覧者の皆さま!『古利根沼平八郎!』覚えておいででしょうか?『湖沼血風録』が始まって早3年が経ち、彼も今や立派な主役級的存在となり、休眠中(「ん?」)も彼の動きは留まることを知らず、例の3人(え~と確か…だ、誰だっけ、主人公は?確か女の子がメインの鮎…マス代さんだっけ?またネット検索して調べますね!失礼!)のうちの1人で名バイプレーヤーって言うんですか?(←脇役って言えよ、そのくらい!)彼が生き別れとなった2人の姉を訪ねて300里?(←「オイオイ…著作権考えろよ!)…かどうか知らんけどぉ、何か人探しの旅に出てるんようなんですねぇ!へぇ~そうだったんだぁ?断筆(「ん?」)してたからすっかり忘れ…?ってオイ!誰だよ、こんな変な奴呼んで来たのは?ちょっとアンタ!物語の邪魔になるからあっち行ってて!…たくもう!ちゃんとナレーター頼まなきゃ!オイAD!ちゃんと追い出したかい、あの変なオジサン!一応さ、名前だけ聞いといて!出入り禁止にするからさ!え?のがみつかさ?どおりでやる気の無ぇ奴だと思ったよ!ってか誰だよ、そいつ!BY監督…ということで下らない能書きは、この辺にして(←皆さ~ん、ついて来てますかぁ?)舞台は埼玉県からまた千葉県の房総半島へと変わります!果たして平八ッあんは、無事実姉に出会えるでしょうか??
平八郎は、実の姉『百合花』と姪の『美恵子』との別れを惜しみつつ再びもう一人の姉、つまり古利根沼家の長女『紫鶴』との再会を決意し埼玉県深谷の街を後に再び故郷千葉県は旭市九十九里浜目指しひとり静かに歩き続けた。
“もう…いやもしかしてこれが俺たち姉弟にとって今生の別れになるかもしれない…百合姉ぇ、美恵子!さようなら…”
平八が以前静鶴と偶然出くわしたあの浜辺へ…と一抹の不安と思い足取りで何の手がかりも見いだせないまま「遭いたい!」気持ちだけがいつも先走って何度も何度も背格好の似た女性に声を掛けては平謝りを繰り返す日々。
~一風変わった女~
それが平八郎との出会いを強くまた深く印象付けているあの日の午後。一貫して寡黙を貫く風貌そして尚かつ影有る人生を歩んで来た者にしか分らぬ心に深い傷を負った哀愁漂う横顔と眼差し。
『あの日の彼女は一人海を見つめて一体何を語ろうとしていたのか?何を訴えようと涙ぐんでいたのか?』
平八郎には到底知る由も無く、ただ姉百合花が語っていた出生の秘密と俺たち家族が生き別れとなった過去の悲しい出来事が何かしらの影響を与えていたという紛れもない事実がそこに有るということだけ。それ以外は何一つ得られずに重たい荷物を肩に背負い誰も居ない九十九里の浜辺であの時の彼女と同じ様水平線の彼方を一人静かにぼ―つと眺めていると何やら遠くに鳥らしき大群がこちらへと近づいてくる光景が視界に入り、ハッとして平八郎は正気に戻りこう叫んだ。
「あれは確か海鳥たちの群れ。そうだ、思い出したぞ!あの時確か一羽の海鳥に襲われそうになったのを一瞬にして止めた女性が居た!それが静鶴姉さんだったんだ!そいつが何か知っているかも?」
だが悲しいかな。海鳥とて空を真っ黒に覆ってしまう程の数からその一羽をどうやって探し出せるというのか?それは正に天文学的数字に近いくらい気の遠くなるような所業であり至難の業。殆どと言っていいくらい不可能かつ愚かな妙案に過ぎず平八は奇しくもその考えを一瞬にして諦めざるを得ない状況に迫られた。
『ダメだ、ダメなんだよ!所詮俺程度の何の能力も持たない魚人がああだ、こうだとひとり騒いでみたところでどだい無理な話。過去には二度と戻れやしねぇ、チックショー!』
正に怒りにも似た気持ちを隠せない彼の頭上を突如として脅かすように海鳥の群れは一斉に彼を取り囲みグルグル天空を猛スピードで飛び回り始め、突如ギャーギャー泣き始めた。
これには流石の平八郎も驚きを隠せずまた即座に命の危険を感じるも一瞬の出来事に身動きすらできないまま、これから一体何が起きようとしているのかを静観しつつも何時何が起きようとも常に対峙できる覚悟は出来ていた。そして彼は遂に堪忍袋の緒が切れたかの如く天空に向かって大声でこう叫んだ。
「やい、てめぇら!何の因果があってこの俺を取り囲む様飛び回っているんだッ!集団なら恐くないとでも思ってのかよ?面白れぇ!男平八郎を舐めんじゃねぇ!俺は絶対逃げねぇからな!束になってかかって来やがれ!」
そう海鳥たちに威勢のいい啖呵を切って怒号と鋭い眼光を散らつかせたところ、その中に一羽だけが天空から静かに舞い下りてゆっくり羽ばたきを止め、彼の真正面へと地面に着地して来た。するとその一羽は瞬く間に彼と同じく人間へと姿を変えると同時に彼の前で跪まずき、彼を下からそっと見据えてこう語り始めた。
「そなたが平八郎様でございますか?素性も分からずに手前どもが取った無礼失礼の数々をどうかお許し下さいませ。私どもは、どうやら貴方様のことを追っての一味だと誤認してそのような行動へ出た次第で弁解する余地もございません。初対面とは言え大変不快な思いをさせてしまい誠に申し訳なく思っています。どうか平にご容赦下さいませ。」
「追手だと…?馬鹿馬鹿しいにも程があるぜ!仮にこの俺が追手の1人だとしてそいつらは一体誰を追っていたんだよ?」
「そ、それは…?」と言い掛けて突然口ごもる人間化した海鳥の男性を一斉に庇うかの如く上空では再び海鳥たちの荒々しい動きが勃発する羽目に!その男は即座に上空へ向かって一言。「者ども、静まれ―ッ!あれほど動揺を見せるでないと命令したワシの忠告が聞けぬほどお主ら怖気づいたか――ッ?」
平八郎は事有る毎に海鳥の群れが不穏な動きをする気配に一切怯む事無く冷静かつ真剣な眼差しで、その男性に向かってまた上空を見上げ乍らこう言い放った。
「アンタらに言っとくけど、どうやらこの俺を敵か何かと勘違いしているみたいだが、俺がここに来た目的はたった1つ!以前この浜辺で出くわした一人の女性を探しに再び戻って来ただけだ。決して怪しい者じゃねぇよ!」
「その一人の女性と言うのは一体…?」
男は息せき切って平八郎に面と向かって問い正そうとすると彼は再びこう話を続ける。
「静鶴と言う名の女性だ。はっきりとは覚えてはいないけど、その女の肩には確か一羽の海鳥が寄り添うよう止まってたような気がする。うっすらとしか記憶してねぇけどな!」
「おぉ—―ッ!皆の者よ、これを奇跡と言わずして一体何を奇跡と言えようぞ!このお方こそが我らが一族(鳥人族と書いてチョウジンゾクと読みます!超人ではありませんが…またあの美味しい焼き鳥屋チェーン店でもないですぅ~!タラちゃん?)を大切に見守って下さった女神とも言うべき『静鶴様』が兼ね兼ねお気にかけておられた弟君の平八郎様で在ったとは、つゆ知らず…不覚の至り千万!えーい、者ども!何を血迷ったか?今すぐ戦闘態勢を止め、このお方の御前にて皆全員平伏して忠誠を誓うのじゃ―ッ!」
リーダー格の男はそう天空に向かって雄叫びを上げるや否や上空の海鳥たちは、地上へ舞い降りたかと思うと一斉に人間風へと姿を変え、全員が縦横無尽にまた一糸乱れず平八郎の前で頭を垂れ地面に平伏し心から忠誠を誓った! (終わり)
取り敢えず今回はここまでにて…ごめんなさい!
今日は3月3日、天気も良く暖かな一日でした!“雛祭り”だったんですよね!女の子の節句で家庭によっては豪勢な十段雛飾りを設置してお祝いをされてる所もあれば、お仕事が忙しくてそれどころじゃないってご家庭もあったと嘆いている様子など想像に難くないですな!…で『飾ったは飾ったで早く仕舞わないと娘の婚期が遅れたり行きそびれてしまうって話であれだけのものを設置するのも大変だけどまた片してしまうのもこれまた一苦労!そんな事ならいっそのこと最初からセットしなきゃ良かったのに…!』って言えないジレンマ…お察し申し上げます!因みに私はそんな事より恐怖のWDY(3/14)の方がよっぽど気になって眠れませんよ、たったの8時間ぐらいしか!ごちゃごちゃ言ってないで『サザエさん』観ようっと!多分今日の話題は雛祭りでしょうな?WDYだったらぶっ飛んじゃうかな!