第6話『で、出たぁ―!襖の幼カワイイ?』の巻
もうすっかり怪我の具合も良く姉の百合花邸にて居候かましてる平八郎はクールな振りして実は実は案外小心者でおっちょこちょいな一面も持っているところが分かって何か良い感じ!これで君も立派なテガッチファミリー〇ートの店員だぁ―ッ!失礼!一員でした!何か君ってヌウマにクリソツして来たぞ!やがていつか君とテガッチの二人が晴れてめでたく再会し、水中N1グランプリに出場し、“ヌマ・ハチ”コンビで売り飛ばされる日も近いのでは…?じょ、冗談だって?そんな恐い顔してこっち見ないでよ、平八っつぁん!今回はほっこり、まったり、ウハウハエピソードしちゃうぞ!って物投げんじゃねぇ―つうの!俺はテガヌウマじゃね―ぞ!それじゃスタート!(←「ヘルメット被ってま―す!」)
その日の午後3時、夕食前のおやつ“カッパチップス”を口いっぱいに頬張り乍談笑する二人の姉弟、百合花と平八郎!何と微笑ましい光景であろうか?(←「それは良いんだけどさ、塩味の付いた指でカレンダー捲っちゃだめだよ、平八っつぁんさ!あ~ぁ、とうと1枚破っちゃったんだね、1月分!ほら、指紋が透けたように付いてるぜ!」)
「ふ~ん、もう2月半ばになるんだねぇ、早ぇ~なぁ、時が経つのってさ!ついこの間令和4年が明けたばっかりだと思ってたら…もうすぐバレンタインじゃない!ま、明日だけどね!チョコちょこっと下さいな、姉上殿!キットカッパでいいからさ!ね、4649ゥ!」
「私よりもあの娘からもらった方がハチローも喜ぶんじゃない?」
「あの娘って?え?だ、誰だ?そんな娘いたっけかなぁ?全然思い当たらないんだけど…!」
「それはそうと、お父様って3年前に亡くなられたのね!こんなに早く他界するなんて思いもよらなかったわ!随分丈夫そうに見えたんだけど…人間の寿命なんて実に儚いものね!今日は元気でも明日は、どうなるかは別問題!私たちみたいに災害に有って大怪我したり命を落としたり或いは病気で亡くなったりとかね!とにかくその日その日を大事に生きてることに感謝して精一杯働かなきゃね!世の中の為にもまた家族を養うためにも…さ!」
「うんうん!本当、そうだよね!確かに言えてる!…って俺、他人のこと言えた義理じゃないんだけど、今の状況が落ち着いたら精一杯働こうと思っているんだ!」
「今の状況…って?」
「あ、うん!それはちょっと置いといて…さっきの話だけどさ、親父がね、生前、この俺にこう言ったことがあって『お前には2人の姉が居る!でも決して2人の行方を追ってはならぬ!』ってね!勿論遺言なんだけど、この言葉の真意は一体何なんだろうって?親父は何を言わんとしていたのか、凄く心に引っかかるものがあってさ、未だ理解に苦しむって言うか意味不明で悩んでいた!どうして大切な家族を探しちゃいけないんだ?ってね!何か矛盾しているって思わないかい、姉さん!父さんの言わんとしてることって例えるなら、う~ん!そうだな、空腹な魚人に“オニギリはここにある!でも食べちゃイケない!”…みたいなさ、例え!」
「それは後で焼きオニギリでもするんじゃない?その方が結構旨いわよ、香ばしくってさ!案外美味!」
「……?ちょ、ちょっと例えがマズかったかな?じゃあさ、別の話だけど『僕、君のことが好きだけど別れてくれない?』みたいな?」
「それってよくあることじゃないの?“泥棒猫ちゃんヨロシク横取りされちゃった恋愛パターンその1”って言うのかしらね?いっそのことテレホン〇生相談にでも電話してあげたらってアドバイスしちゃう!余計なお世話だけどね!しかもボロクソに言われちゃうとこが案外面白かったりして…!」
「アハ…アハ…アハハハハ!(こんな話するんじゃなかった!)ま、何っちゅうか、『お湯は沸かしたけどコーヒーは飲んじゃいけない!』ってとこで手を打ちましょうか?ね、姉さん!」
「それはそれでカップラーメンでも作るんじゃないの?そう言えばハチロー知ってる?月清食品の『カッパラーメン』あれ、めっちゃ美味しいわよね!しかもさ、お湯を注ぐとカッパの好物のキュウリが浮かんで来て「アチぃ!何しやがんでぃ、この野郎!」って怒鳴って沈む…なんてよく考えたわね!受けるぅ~!」
「……。」
平八郎はさすがに話題を変えざるを得ない状況になって思わす閉口!その後何やら紙を握ってもぞもぞと怪しい手つき…!(←「実は案外、折り紙が上手だったりして…!」)
「よ―し、できたぞ!イヒヒヒ!」
「あら、ハチローって意外と手先が器用なのね!カレンダー1枚破って一体何作ったの?それってもしかしてハリセン?」
「そう、そう、その通り!これ使って変なギャグ言う滑り芸人をパチン、パチンと滅多打ちすんの!『どついたるでぇ、ほんまに!』みたいな…?違う、違う!何言わせんだよ、百合姉さん!ボケ&ツッコミ合戦は先週で“THE END!”って言ったでしょ?真面目に行こうよ、真面目にさ!」
「分かってるわよ!読者サービス、サービス!ところでアンタ、紙飛行機なんか作ってどうすんのよ?それ飛ばすの?それはいいけど、25歳になって何か幼稚っぽくない?」
「ま、見てな!って姉さん!それ行くぞ!えいっ!」
そう言うと平八郎は勢い良く右手を挙げ部屋内で天井近く思いっきり紙飛行機を飛ばすとそれが上手く飛んだ後に何回か回転し、とある所目掛けて猛突進することに…!
「キャーッ!」
さっきまで僅かに開いてた襖がいきなり“パタン”と音を立てて閉じてしまうことに…!
「もうバレバレなんだよ!さっきからずっと覗いていたの、分かってんだから…観念してそこから出て来なさ―い!」
すると平八郎の問いかけに反応するかの如く恐る恐る静かに扉が開いて中から出て来たのは年端の行かぬ5歳ぐらいのカワイイ子ちゃん、そう女の子だった!妖精みたいだなんてよせよ!ククッ!(笑)(←「?」)
「ま、美恵子ったら…あれ程ママが“立ち聞きしちゃダメよ!”って教えたのに…行儀の悪い!ママ恥ずかしいったら有りゃしないじゃないの?」
「へぇ~そっか!百合姉さんの子供?通りで美人だと思ったよ!姉さん、子供居たんだ?」
平八郎の正に生き馬の目を抜く奇襲戦法にあっさり度肝を抜かれ固まり放っしの娘、美恵子は哀れ、びくびくと震えたままその場で立ち往生する羽目に…!
「何ですか、美恵子!お客様の前で碌々お辞儀と言うか、挨拶も出来ないなんてみっともない!ただそこにぼけーっと突っ立って…ママがいつも言ってるでしょ?人に出会ったら自分から帽子を脱いできちんとご挨拶なさい!って…さぁ早く「こんにちは!」ってもう一回言うのよ!(怒)」
「そ、そんな目くじら立ててきつく言わなくても大丈夫だよ、姉さん!しかも俺なんか身内なんだし…テキトーでいいよ、適当で!」
「ダメよ、ハチロー!子供って言うのはね、小さいうちから徹底的に仕込ないと大きくなってからじゃ遅いし、躾けは身に付かないものなのよ!何事も最初が肝心!さぁ、もう一度平八叔父さんにきちんとご挨拶なさい!大きな声でハッキリと…!」(←「イヤ~ん、平八お兄ちゃんにしてぇ!」BY 平八郎、マジ顔で懇願してます!)
「こ…こん…に…ちわ!フジミヌマ…ミエコでしゅ!」そう言うと再びダンマリ決め込む彼女!
「へぇ~美恵子ちゃん、富士見沼って言うんだぁ、名字が?…と言うと姉さん、富士見沼さんって方と結婚したんだね!“ふ~ん、知らなかったよ!”って当たり前か?俺達お互い離れ離れになってた訳だから…!で、姉さん!旦那さん見かけないようだけど、どこ行ったの?…てか、1週間ぜんぜん見かけてないよね?あれ、一体どうしたの?何かあったのさ?」(←「ここに〇ツオ君は出て来ません!残念でした!でへへへ!」
その言葉に反応するかの如く姉の百合花は黙って仏壇へと向かい合掌するや否や深い溜息ついてお輪をリン棒(←「まんまの名前じゃん!」)で1回…!
“チーーーーーーーーーーーーーン!”
そして更に撞木片手に木魚を叩き、唸るような濁声でお経を唱え始めることに…!
「南無水神、ミズカミ、みかずみ、ジンスイ、むなむな…!」(←「って何か全部同じ言葉の繰り返しに聞こえるんですけど…!」)
「わっ!ね、姉さん!ご、ごめんよぉ!ごめんなさい!俺…そ、そんなつもりで聞いたわけじゃなくて…本当にごめんなさい!無神経な質問して…既に他界してたって分かってたら絶対聞かなかった筈なのに…俺ってどこまで間が抜けてんだろ?どうか気を悪くしないでね、姉さん!ホント、バカな弟でごめんなさい!」
“チーーーーーーーーーーーーーン!”
「ハイ、今日のお勤め、お終い!っと…で何がどうしたって?お経あげてたから上手く聞き取れなかったんだけど、うちのダンナがどうしたって?勿論生きてるわよ、当たり前じゃない!お陰様でね、元気ピン、ピンよ!え?ダンナの様子が知りたいって…?ダ―ンナ、そんな事?クックっク!受けるぅ―!」(←「一人ウケ?」)
「あ、あのさ、姉さん!もう一度言うからね!耳〇ソ、かっぽじってよ~く聞きやがれ!今週からシリアス路線で行くってさっき言ったでしょ?もう忘れちまったのかい?」
“チーーーーーーーーーーーーーン!”
「オ―イッ!それって“分かりました!”って合図なの?一々鳴らさなくったっていいのに…ってか不謹慎極まりないでしょ、ご先祖様に対して!祟られるぞ、百合姉ぇ!」
ま、こんな具合で姪っ子美恵子ちゃん登場でより一層、姉弟仲睦まじく再会を祝う家族の一幕だった…ということで今回はここまで!“いやぁ―、めでたし、めでたし!”ってよく分かりませんが…アッハッハ…はぁ~ぁ!(←「項垂れてます!」)
「ん?禿爺ぃ、どうしました?何か他所の小説にも乱入してたみたいだけど…?え?ダンナの職業は…って?あ―惜しい、惜しい!今回の字数はここまでなのよ!そう、残念!大人の都合ってやつね、勘弁して!今夜の『〇―ウィンが来た!』頑張ってね!え?オリンピック差し替えで中止なの?マジで?それって午後9時からじゃ…?番組欄には『不思議なキノコの世界第2弾!』載ってるけど…サボるんじゃないの!こちとら“マヌールの夕べ”も楽しみにしてるんだから!」…ということで〇HKさん、ちゃーんと番宣しときましたよ!
じゃあまた来週! のがみつかさでした!
何かニュースで今夜、夜半当りからまた関東地方に大雪警報が出ているみたいですね!先日は帰り際だったし翌日が祝日で休みだったから良かったものの、これだと確実に連休明けの月曜日出社時刻に交通麻痺で立ち往生ですか?冗談じゃない!びしょ濡れ靴で行けってか?その前に電車動くのかなぁ?最悪の場合、“有給かまして職場放棄も辞さないぞ!”ぐらいの気持ちで…なんて言えるほど正社員してないし、やっぱ我慢してあの手、この手で乗り切るしかないんでしょうな!トホホ!




