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飾り屋店主の魔法使い  作者: 梨箒星
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第1話 赤い光が降る夜空

どうも梨です。初めての投稿です。よろしくお願いしますっ。

誤字や文章がおかしい所があれば教えて頂けると嬉しいです。


では、飾り屋店主の魔法使い、どうぞ

 赤い光の降る夜空……

 その日は悪魔の日とされ、窓は閉められ一切の灯火も逃がさない。

 街は静寂を極め、生物の気配といえば、野良かホームレスぐらいだ。

 ほんとに、恐ろしい程に静かだ。

 

「こんな夜に玄関を出て何をしているんだ?」

 

「この空、とても不吉なものではない気がして」


 こじんまりとしたレンガ造りの家。

 その屋根のしたで夫婦が空を見上げていた。

 妻の腕の中には薄くピンクのかかった白髪の赤子。

 

「この子が泣いていたでしょ? だから少し外でね。」


「ほう、それで、不吉なものではないというのは」


「街の人は見た事ない現象を目にして不吉と噂してこんな事になっているけど、あれは…… 不吉とは違う、どう言えばいいのかしら、誰かを救いたい、そんな想いが大きなエネルギーと共にここまで広がってきた様に感じる……」


「大きなエネルギー…… 街の人はそのエネルギーだけを感じ取ったのかな」


 夫婦は赤い光についてそんな話をしながら家に戻ろうとした。


「おや、こんな悪魔な夜に外出とは……」


 そこには赤黒いコートを着込んだ男女。

 男はブロンド髪の白の瞳をした大柄、女は純黒の髪に水色の瞳、肌は白く骨ばったような顔だ。


「誰だね、君達は」


 夫が呼び掛けると。


「私は悪魔狩りのヘルナス・コバリ。丁度見回りをしていたところでね。隣にいるのも同じ、バルヘル・マリナ。同業者だよ」


 と、男が親切に答えた。


「丁度?」


「ええ、丁度、悪魔の日に見回りをしていて良かった。貴方がた悪魔を捕らえることができるのですから」


 ヘルナスは杖をコートの中から取り出し、夫に飛び掛る。 

 夫もすぐさま杖を取り出し魔法の突きを防ぐ。


「どういう事だ!」


「こんな悪魔の日に、外に出ている人はおかしいであろう。貴様ら悪魔であろう」


 夫はこの人達とは話し合えないと分かった。


「逃げろ!」


 妻はこの言葉を聴き、赤子を抱いたまま、教会の方へ走る。


「バルヘル! あの女を追え!」


 バルヘルはコートをはためかせ、その身体からは考えられない動きをし、妻を追いかける。


「ヘクーテ!(水よ飛べ!)」


 妻の手にある杖から水弾が放たれ、バルヘルに命中、バルヘルは倒れ、その足を止める。


「何とか教会まで!」


 妻は走り続けた。

 赤子は落ち着いている。

 何とか教会まで辿り着くことができた。

 妻は教会の扉を叩き、神父を呼ぶ。

 もうそこまで女が来ているのだ、この子だけでも…… この子だけでも無事で居させたい。


「早く……!」


「どうした…… こんな夜に……」


 神父がドアの隙間から覗く。


「この子を……」


 妻は赤子を神父に預け、早く中に入るよう催促する。


「一体何があったのかね」


 神父は驚きながらも静かに優しく話す。


「悪魔狩りがこの街にも…… 連中の残虐さはご存知ですよね?」


「この街に…… 狙われたのか」


「はい、外に出ただけで悪魔と……」


「さぁ君も中に入りなさい、奴らがくる」


「そうですと、連中は教会の中に探しに来ます。それで見つかってしまえば意味がありません」


「それでは君は……」


「連中をできるだけ教会から遠ざけます、神父様は教会に灯火を着けず、自室で静かにしといてください」


「分かった」


 神父は少し悲しい顔をしたが、赤子を抱き上げ、扉を閉める。

 妻は杖を握りしめ、結いた金髪を解く。

 街の広場で悪魔狩りを待って居ると。

 やはり来た。


「私の夫はどうしたの」


「川に落ちちまったよ、まぁ悪魔なら生きているけどね」


 両者の杖から閃光が走る。





 悪魔狩り。

 狂気的な組織、彼等に悪魔とされれば追われ続ける。

 自身か相手が倒れるまでそれは続く。




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