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神様に殺された!  作者: 猫めっき
27/82

王妃の魔法練習


国王と王妃による

魔法練習が始まる。


主に挑戦するのは

王妃の方だった。


国王は

少しだけ魔法が使えたのである。


ここは魔法の使えない王妃が

試すのが一番だ。


大粒で上質の魔石を

王妃に持たせると

一週間様子を見る。


しかし魔石の色は変わらなかった。


試しにタクトを握らせ

片方にその魔石を持たせ

魔光石に付けて見るのだが

一向に光る気配も無い。


そこにシュリのレポートが届く。

曰く、

自分でも魔光石を光らせる事が出来ました、と。


魔法の使えないシュリが

魔法を使ったのである。


王妃に出来ない筈は無いのだが

出来てはいなかった。

何かが違っているのだ。


これはまた

シュリを呼ぶしかあるまい。

そう国王は決心する。


これにはこの国の未来が

掛かっているのである。


何としても、成功させなくてはならない。



************************************************



「シュリよ、そなたはどうやったのだ?

どうしたら魔力を貯め、魔法が使えるように成ったのだ?」


「そう言われても、この間言った通りです。

店長と同じ事を

やっているだけなんですけど?


上手く行かないんですか?」


「上手く行っておらんから、来てもらったのだ」


シュリも首を傾げる。

何故失敗しているのかが、見えて来ない。


「どういう風にしているのか、見せて頂けませんか?」


その言葉に、王妃が魔石を取り出す。

その魔石を見た瞬間

シュリには失敗の原因が分かった。


「この魔石ではダメなんです」


その言葉に、国王が驚く。

王妃には、最高の魔石を持たせてある。

どこに出しても恥ずかしくない

大粒で上質の魔石である。


「何がダメなのだ?」


「大き過ぎるんです!」


その言葉に、国王はハッとする。

そう言えば、

先日シュリが見せてくれた魔石は

実に小粒で有った。


「店長に前に聞いたんですけど

持ち歩く魔石は、

オーナーが決めているそうです。


魔石は小さい方が、

魔力を貯めるのに時間が掛からないから

その方が便利だって。

それと・・・」


シュリは言葉を切ると


「私の魔力が上がって来てるみたいですって

店長の二人に報告したら

店長達もそうだ、って!


いつの間にか、

初級魔法士に成ってたって

言ってました」


「何と、初級魔法士になったと・・・?」


「いつの間にか、成っていたそうです。

そうしたらオーナーから

まだまだ魔力は、上がるんじゃ無いかって

言われたらしいのですが・・・」


その言葉に、王妃の目が輝きだした。


「リチャード、私も魔法士になれるかしら?」


やる気満々である。


シュリが言葉を続ける。


「魔力を上げるには、

魔力を満たす回数が、重要だそうです。


小さい石だと、回数は稼げますが

でも小さ過ぎると、回数に数えられない。


そこが微妙だって聞きました。


ですから多分、

私の持たされている魔石の大きさが

最初は丁度良いのかも知れません」


シュリは、自分の持つ魔石を

国王に見せると


「この大きさを基準にしてみて下さい」


そう言って、差し出して見せる。


国王はその石を手に取ると


「これを貸してはくれぬか?」


その言葉に、慌てて首を横に振ると


「それは困ります。店から持たされている魔石です」


あわてて国王から取り上げる。


「オーナーにバレたら、大変ですよ!」


その言葉に苦笑いすると


「そうであった、許せ」


そう言葉を返した。

シュリは言葉を続けて


「タクトも小さい特注品です。

一般的な大きさのタクトでは、使えないそうです。


魔力が小さい分、タクトも小さくて

先端を細くした

これ位の大きさしか有りません」


シュリが示した大きさは

15~6センチ程度しか無かった。


その話を聞いて

国王はスタッフに

魔石屋と、魔道具屋に向かわせる。


もう一度道具を揃えて

王妃に再挑戦させる為だ。



************************************************



シュリから改めて聞いた話を基に

王妃が再挑戦を始めると

そこからは順調そのものだった。


小さな上質の魔石は

次々に色を変えて行く。


目標は10個、魔力を満たす事。


新しく特注したタクトと

小さな魔光石も、既に準備されている。


魔力が貯まった

10個の魔石が完成すると

早速テストを始める。


右手にタクト、左手に魔石が10個。


シュリが話していたように

イメージは

魔石の魔力が腕を伝わって

タクトの先から

魔光石に流れて行くイメージ。


王妃がタクトを近付け

そっと魔光石に

その先端を触れさせると・・・


少し間を置いて


魔光石が輝きだした。

眩い光である。

その光を見て、国王が叫ぶ。


「やったぞ、成功だ!

酒を持て、祝杯だ!」


王妃の目は

今目の前に起こっている出来事に

釘付けになっていた。


夢にまで見た魔法を

今、自分が

使っているのである。


その感慨は

言葉には言い表せない位だ。


自分が生み出した、魔法の光がそこにある。


もっと魔法を使って見たい。

そんな欲望が、疼き出すのが判った。


ゆっくりとタクトを外すと

椅子に座って

いつまでもその光を

王妃は楽しそうに眺めていた。



************************************************



それからの王妃は

まさに魔石中心の生活である。


何が有っても、魔石を手放す事は無かった。


魔石が色が変わって

魔力が満たされたって感じたら

すぐに新しい魔石に変えて行く。


そうすると面白い物で

自分の魔力がどんどんと

上がって行くのが判った。


王妃には、その事が楽しくて仕方が無い。


箒に乗って、何時か空を飛べるかもしれない。


遂に王妃は

魔法の魅力に

取り付かれたのであった。





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