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神様に殺された!  作者: 猫めっき
24/82

店員募集


オープンから一か月。

店の方は、猛烈な忙しさらしい。


らしい、と言うのは

自分は営業には

一切関与しないからだ。


店の営業の方は全て

アヤメとカンナの二人に

丸投げである。


積極的に

関与する気も無い。

問題が起こった時だけ

手伝う

そんな心算である。


「オーナー、もう限界です。

人手を増やして下さい」


アヤメが言い出した。


「二人じゃ、とても持ちません」


「右に同じ。二人じゃ無理ですよ」


カンナも続く。

確かに席数に対して

料理人一人では

流石に対応出来ないらしい。


個人的には

もっと少ない客数で

ゆっくりと運営する心算であったが

客がそれを許さなかった。


空いている席が有ると

勝手に入って来てしまう。

空いているから

断る訳にも行かない。


席に付けば

客は何がしかを注文する。

料理が遅いからと

怒って出て行ってくれれば

それに越した事は無いのだが

どうも気長に待つ客ばかりで

二人は休む暇が無い。


明日は休みにして

料理人募集を出してみようと

いうことになった。



****************************************



募集というだけで

明け方になると

人だかりが出来ている。


夜中に張り紙で

求人広告を出しただけなのだが。

明け方には

既に人の列が出来ていた。


勿論面接も

二人に丸投げである。

この店をどう運営するのかは

二人に任せている。


確かにこの一月は

予想を上回る売り上げで

人を何人か雇っても

何とか成りそうな気もするが

要は二人がどう判断するかだ。


スタッフが多過ぎても少なすぎても

(最も、今は少なすぎる状態なのだが)

経営は成り立たない。


それを判断するのは

自分では無い。

自分の目的は

調達を名目にして

目的の食材を見つける事。

それを入手し確保するために

この店を開いている。


欲しい食材を入手するか

または入手するルートが

出来さえすれば

最低限の目的は

達成出来るのだ。


お店の経営は

自分にとっては副次的な事なのである。


だからと言って

経営を疎かにする気は

毛頭無い。


経営が成り立てば

生活基盤の一つが安定する。

それに越した事はない。


しかし

この人の集まり方は尋常では無かった。

募集と書いて有るだけで

何の条件も書いていない。


書いていないから

これだけの人が集まったともいえるが

少なくとも

就職するには

自分の希望も有る筈だろうと

思うのだが。


そこんところ

この人達は

どう思っているんだろうか?


そう思って見ていたら

募集は女性のみです、と

二人が言い切った。


その言葉に

多くの男の不満の声が

聞こえたが

二人にとっては

それは当然の事。


なるほどなって思う。

もしかしたら

一緒に暮らすかもしれないのに

オトコはどう考えても

無理だからだ。


んっ? オレはどうなのよ。


まあ

そこんとこは軽く無視して

どうやら料理人は

一人決まったみたいだ。


アヤメが気に入ったらしい。

まあ、本人さえ良ければ

こっちは問題無いけれど。


接客の方も

どうやら一人決まった様だ・・・

というかそういう選択かぁ?


子供を連れた、若いお母さんである。

どうすんだろ?

まあ、二人が決めたのなら

それでイイ。


二人決めた所で

この募集は終了となった。

良識的な判断である。



****************************************



「こちらがオーナーです」


そう紹介されると

雇い入れた二人が、怪訝そうな顔をする。

若い方がカンナに向かって

聞き直してくる。


「オーナーって、何ですか?」


「この店の持ち主です!」


「どうも、オーナーです。

オーナーって呼んで下さい」


「オーナーさんですか」


どうやらオーナーを

自分の名前だと思っているらしい。

そう言えば、アヤメとカンナにも

自分の名前は行っていない。

そう考えると、少し可笑しくなった。


このままオーナーで通しておこう。

何の問題も無いのだから。


新しい店員は、若い方がシュリで

子連れのお母さんがノーラと言うらしい。

多分一回では覚えられないから

おいおい覚えて行こうと思う。

どちらも、料理人のスキルも持っているそうだ。


新しいスタッフに向かって


「店の経営は、この二人に任せていますので

聞きたい事、困った事が有ったら

二人に聞いて下さい。

二人が対応出来ないその時は・・・」


「その時は?」


「この二人が何か言って来るでしょう(笑)

とにかく何でも、先ず二人と相談して下さい」


カンナとアヤメに向かって


「住まいはどうなった?」


そう尋ねると


「二人とも、自宅から通いたいそうです」


「それで大丈夫ですか?」


改めてその二人に聞くと

それでいいと言う。

こちらとしても、その方が有難いのだが。


小さい子供は

どうするんだろうと思ったが

それはアヤメとカンナが判断すれば良い。

店で遊んでくれても、構わないし。


店の方は、明日から4人体制となった。





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