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神様に殺された!  作者: 猫めっき
23/82

新しい魔石の使い方


お店を休みにすると

給料を手にした二人は

そろって遊びに出かけていた。


静かな休日である。


異次元収納から

持っている魔石を取り出すと

魔光石には

まだまだ余裕が有ったが

考えてみたら

魔石に付いては

何一つ使い道を考えてもいなければ

利用方法も判らずにいた。


魔石の使い方って

何だろう。


みんなどんな風に使っているのだろう、って

考えたら

これはもう誰かに聞くしかない。


そもそも魔石って一体何なんだ。

どう使えばいいの?


そんな時に

二人が帰って来る。


二人の首には

お揃いの魔石のペンダントが掛かっていた。


「その魔石、どうした?」


「可愛いと思いませんか?

綺麗にカットしてあるでしょう。

お揃いのカタチにしました」


「それって、何かのお守り?」


「違いますよ、ただのアクセサリーです。

その内赤く変わりますから

その変化を楽しむものです」


「赤く変わるの?」


「けっこう綺麗ですよ」


「そうなんだ」


そのアクセサリーを

見せて貰うと

僅かに魔力を感じる。


「魔力が入ってるね」


「だって、魔力が入ると色が変わりますから。

そういう石なんです」


魔力を吸い取って、色変わりをする石。

なんだ、それっ。


「二人は魔法が使えたりするの?」


二人は顔を見合わすと


「そんな力、有る訳ないじゃないですか」


笑って見せた。


「でも、魔力が入ってるよね」


「魔力は大抵みんな持ってますよ。

この国の人間なら、大なり小なり」


「そんな物なの?」


「でも持っているだけで、使えないんです。

魔力量が小さ過ぎて。

だから何も出来ないんです。

魔力量が有れば、魔法師に成ってますよ。

仕事も一杯来ます」


魔力量が小さい。

でも魔力は誰もが持っている。


「使えないの?」


「全く使えません」


二人はケラケラ笑う。

でも、本当にそうだろうか?

使えない魔力。

だったら、最初から無くても良い筈だ。


でも、身に付いているのである。

そこには、何らかの理由が無くてはならない。

もしかしたら

魔力の使い方を知らないだけなのかな?

何か方法が有るかも知れない。


さっきの疑問もぶつけて見る。


「魔石の使い方って知ってる?」


そう聞くと、

カンナが上を指さしながら


「この店でも使ってるじゃないですか。魔光石。

あれって魔石が変化した石なんですよ」


「これってそうなの?」


「知らなかったんですか?」


二人は大笑いする。


魔石は自然に特性を持った石と

後から特性を付与する石が

存在するらしい。


一番力を持っているのは

天然特性を持った石だそうだ。


後から特性を付与された石は

天然のものには敵わないと言う。


ちなみにこのお店の魔光石は

その輝きから

天然物ではないかという。


道理で高い筈だ。

店主がオマケを付けてくれたのも

頷ける話しだ。


魔石はその質によっても

力が異なるらしい。

純粋で綺麗で

それでいて特性の無い魔石なら

力の付与によっては

天然のものと比べても

勝るとも劣らない力を

発揮出来るそうだ。


それは逆に

使い勝手の良さを

示している訳で

そういう石は

べらぼうに高いと言う。


まあ、下手な魔法使いが

力を付与してしまうと

役に立たなくって

宝の持ち腐れに

なってしまうらしいのだが。


これは結構有益な情報だった。

自分なら

どんな力の付与も

出来るに違いない。


もう一つの可能性も

見えて来る。


ここで一つ

疑問が出て来た。


魔力の宿った石はどうなる。


「魔石は魔力が入るとどうなるの?」


「色が変わります」


「それだけ?」


「それだけです」


魔力が籠るだけの魔石。

果たして

それだけなのか?


少し実験が必要だろう。



********************************



アヤメとカンナには

魔石の小さい物を

常に持ち歩かせる事にした。


魔力量が小さいので

大きい物を持たせると

いつまでも魔力が籠らない。


色が変わったら

次の新しい魔石を持たせて

次々に魔力の籠った石を

作らせていく。


魔石に魔力を吸い取らせていくと

面白い物で

色が変わって行くのが

どんどん早くなって

数日のうちに

思いの外、結構数が増えた。


もうそろそろ

テストしても良いかなって

先日発注した

有る物を取り出す。


タクト(魔法の杖)だ。

特注品である。


彼女たちの魔力量は小さい。

大きいタクトでは

きっと使えないだろうし

その効果も

確認出来ないと思っていた。


だから

魔道具店にお願いして

20センチ位の

小さくて細いタクトを

お願いして作ってもらって有る。


片方の手にタクト。

もう片方の手に

この数日貯め続けた魔石を

全て持たすと

小さな魔光石を取り出して

タクトの先を、魔光石に触れさせて見る。


「魔石からタクトへ。

タクトから魔力が流れるイメージで!」


カンナのタクトの触れた魔光石が

輝き始めた。


それに続くように

アヤメの触れた魔光石も

輝き始める。


その様子に、二人はびっくりしている。


「魔法、使えてる!」


「こんなの初めて!」


自分には、想定内の出来事だった。

魔石に魔力の注入が出来るのなら

放出も出来るはずだ、と。


問題はどう放出させるか、という

事である。

二人は魔法を使えないし

使い方も知らない。

たとい知っていたとしても

使えない可能性が高い。

その力が微々たる物だからだ。


魔力を放出させる手段。

それはタクトしかない。

しかも、魔力の小さい者でも使える

小さなタクト。


この実験ではっきりした。

魔力は貯める事が出来る。

そしてそれを集めれば

魔力を僅かしか持たない者でも

それなりに使える事を。


「これでお店の灯りは

自分達で賄えるよね。

頑張って貯めて行こう」


そう言って

小さな魔石の入った袋を

二人に手渡すと、唖然としていた。


翌日から

安くて質の良い魔石を

買い集め始めた事は

言うまでもない・・・が

その一方でこの出来事が

この国の魔石事情を

一変させた事に

自分は気付いてはいなかった。





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