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第 二十九 回

 一日、二日で気が付いた。結構淡い、緑っぽい水色。

 水色は空のイメージ。緑は草。落ち着いた激しくない雰囲気の草のある空は、のどかだ。

 しかし、何も起こらない。ノーアクションの意味を捉えてしまったのかもしれない。


 通常ルートを歩き、行き止まりになったので途中怪しかった場所へと戻った。何度か戻って歩き、地図を見ると、どうやら絵になっているようだ。

『馬』の絵だ。目の場所が一敷地になっているから、目的の場所のようだ。

〈便利生活研究所〉

 生活に便利なロボットなどを、造っている。例えば、責任者の方が説明をしてくれる。

 ベット歩くさん/トイレや冷蔵庫の前まで持ち主を乗せ、歩いて連れて行ってくれる。

 演奏楽器ロボ/どんな楽器でも生で演奏してくれ、弾き方もお腹にあるタッチパネルを使って丁寧に教えてくれる。

 冷蔵庫調理君/自分の中にある食材などを使って調理してくれる。

 さて、妖力点はどこにあるんだろう?

 冷蔵庫調理君に触れると、手の色が赤紫色に変わった。

 私は普通の質問をする。

「責任者さんも、便利な生活をされたいですよね?」

「いや、実は不便な生活の方が慣れていたりするから、そっちの方がいいと思っていたりするんだ、ややこしいけど」

「そうは言っても、便利な方が嬉しいですよね?」

「便利な生活なんて、世の中の不便さを考えると却って不便だと思っているんだよ。疎まれるしね」

 マイナス思考だ、こんなんじゃ順調な世の発展はなさそうだ。

 妖力点が、原因か…と、思っていたら皆、妖魔化してしまった。

 十八、九人の研究者たちがベットの妖魔になってしまった。「ベットなんだ、冷蔵庫かと思った」と、予備見さんがちょっとボケたことを言う。ちょっと前に、そういえば冷蔵庫の妖魔がいたけどそれはあまり関係ないだろう。作者がボケているって訳でもないはず。

 体が後ろ脚の、縦向きの長い方で立ち上がっている。前足は耳みたいになっている。横から人間っぽい手が出ていた。

 五、六人、人間のままで幻・世界にやって来てしまっている。

 今日は、予備見さんが人を守るポジションに、なって貰っている。

 私は妖力点の影を伸ばして一メートルぐらいに、ロープ状態である。手のひらの上でビヨーンと、うねうねと、させた。結構、いやす感じになっているんじゃないだろうか。

 鬼襞さんが「元に戻って、一から色々考えて過ごしてみよう」と、言ったら皆、人間に戻ってくれた。鬼襞さんの説得術も進歩していっていると、私は喜んだ。


 責任者さんは、言った。

「でも、やっぱり素晴らしい世界が見たい。ごまかしてないで、きっちり頑張ってみるよ」



                     続く

書くの、難しい。

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