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第 十六 回

 一、二日でこうじゃないかとピンときた。金色になった理由。

 金は錆びない。貴重。ずっと輝いていられる。つまり、輝いている部分に心配な部分があるんじゃないかって考えられる。

 実際、社長は悩んでいたので聞いて、良かった。


 私と鬼襞さんと予備見さんは『地獄・迷路図鑑』と場所のイメージが重なっている場所をひたすら歩いて到着した。〈仮装ハーフ・マラソン大会〉に。

 

 出場者は八十名近くだ。

 自分の気に入った仮装で約二十一キロを走る。自分で決めたシュチュエーション設定で。

 ずっと走り続け、ゴール後にオチを言う。シンプルな設定の方が速く走れるが、面白くないという弱点を伴う。

 だから例えば『お掃除』のチームはホウキの人とチリトリの扮装の人がいる。「サッ」「トリトリ…」なんて時々言いながら走るのだ。最終的にホウキの人が人間っぽくなって「綺麗になった…」というオチだ。

 それを約二十一キロ走って、やる。一番最初の時は一.五キロだったのが年を重ねる度に距離が伸びていったそうだ。根性のいる大会だ。


 しかし、橋田金蔵さんの右手の電車に妖力点が…。

 行く前に出発ギリギリに触ってしまったのだ。白っぽさを感じるピンク色になっていた。

 橋田金蔵さんは昨年の仮装部門の、優勝者である(走者部門では、三位だった)。

 仮装とゴールのタイムどちらの優勝も狙えると言われていたのであった。


 金蔵さんは右手、左手にそれぞれ別の電車をつけ「すれ違うのか?」とたまに、言っていた。

 鬼襞さんが「競技中、下手に刺激を与えて妖魔化した方が危険だろう」と、判断をしたので、

 最後、ゴール後、片方の電車に身体全身装いを変え「通過しました」とオチを言った。最後の電車の姿が本当に電車っぽいので優勝をガチで狙えるのであった。

 金蔵さんは走者部門で一位で帰ってきた。「これまでで一番キツい大会だった。仮装なんて関係ない。こんなの、ただのハーフマラソン大会だ。走る距離長過ぎだ」


 すると、他の戻ってきた出場者も妖魔化してしまった。皆、キツ過ぎて嫌だったみたいだ。二十人ぐらい二本足で立っている虎になってしまった。Tシャツにズボン長靴のような靴を履いている。普通に私より一回りでっかいから、マズそうだ。

「木刀っ」

「予備見・異界・フラッシュ」で、幻・世界へと移った。十五人近く人の姿の人も、いる。そういえば、屋外でこうなったの今までなかったな。

「妖力点の影」

 私は影を細長く横を三センチ、縦を七、八メートルに伸ばす。「影の蛇の細か跳びっ」木刀にくっついた影の蛇を虎たちの近くで細かく跳ねさせる。

 予備見さんが「話し合いをしましょう」と、提案をする。

 こういう時でも鬼襞さんはあまりしゃべらない。ただ、眉毛が穏やかな雰囲気で動いている。



                      続く


新しい感じにはなったけど、結構書くの難しい。

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