第 十五 回
「付いていけてない社員がいることは分かっておりました。業務の分担などをもうちょっと頑張ります」と、社長は話した。
考えないといけないことはいっぱいあるけど、これでもう少し働きやすい環境になるのではないだろうか。ノリで旅行プランを考えてくれるとは、ものすごく楽しそうなんだから。
二、三日後に気付いた。
オレンジは前にも思ったように太陽。太陽はノリの意味を出していると思う。
赤は危険を示す動いてはいけないという意味の信号。オレンジっぽい赤だから。明るいけど赤信号の状態を伴っている。
あの別の旅行店へ転職する人も病んでいたそうだ。自分にあった環境へ移るという選択はいい選択だと思う。
〈お芝居・食事会 企画会社〉へ、来た。
社長の弟が経営しているホテルで食事会をしている。桃太郎、一寸法師、白雪姫。
オリジナルストーリー、テレビドラマの役。
グループでオーダーも出来る。
社長曰く「仮面舞踏会は古くて仕方がない!」
私はそんなことは、ないと思うが。仮面もまあ、オシャレだ。社長はまだ、語る。拳を突き上げて。まあ、勢いのある人だ。
「役柄での食事会は、人類のストレス解放だ、完全に。演じながら、楽しく食事をするのだ。ハッハッハハハーッ」
しかし、取り敢えず妖力点を捜さなくちゃならない。
事務所の床の一部を触ると、金色になった。
私は一番近くにある机にヒントがあるんじゃないかって感じて聞いた。
「この机は社長が皆で作業をするときに使う物です」
ってことは社長に聞かないとならない。
「社長何かお悩みは…?」
すると社長は切なそうな顔をして、語る。
「本当はお芝居・食事会は一部の人しか楽しめないんじゃないかという不安があった。でも、そうならないように我々スタッフがフォローすればいいって思っていた。しかし、参加者が減っていくんだ。ヤケにもなる…」
皆、妖魔になってしまった。
ブタ。顔はブタで身体は人間だ。尻尾ははえているが。
Tシャツ、黒い皮のジャケットとズボン穿いていて肩と手と足にトゲの武器を付けている。二十一、二人が妖魔だ。いつもより数が多い。
でも、戦闘じゃなく、また話し合いになる方向にもっていきたい。
七、八人の妖魔でない人たちも守らなくてはいけない。「予備見さん、人を守って下さい」「了解」
私は影を一番遠くにいる妖魔よりも遠くに横の長さを三センチぐらい細くして、伸ばしていった。
そして横に振り「影、疾風」
妖魔の足が止まった。
「話し合いましょう!!」私は何とか皆に聞こえるような声を出す。
向かってくるかと思ったが、皆、人間に戻った。
「冬美、よくやった」「ナイスです、冬美さん」
私は鬼襞さんと予備見さんに褒めて貰った。
「もっと気長に商売に挑戦してみます。お客様に渡す、キャラクター台本をもっと魅力的に書いてみます」
続く
何とか書いた。これから先小説、頑張ろう。




