表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/9

真相(仮)

難産です。持って行きたい方向はあったのに表現が出来る気がしませんでした。このまま書かなかったら100%エタッてるので、まずは書くことが優先、ってレベルなのでクオリティは推して知るべし

『私がこの里に来たのは、まだ10歳の時でした。』



『大きくて、お顔は恐いけど近所の子供達に怖がられる度にお家でこっそり凹んだり、村で問題が起こったとき、皆で力を合わせればなんとかなる、と村中を説得し、がんばって乗り切って皆に慕われていたお父さん。』



『明るくて、綺麗な声で、お顔はそんなに美人でもなかったけど、そこにいるだけで皆が笑顔になるような、お料理上手なお母さん。』


『そんな大好きな両親と、暖かいお家、仲良しだった友達、大きな牛さんを飼っていた隣のおじさん、綺麗なお花畑、村の皆が使ってた粉ひきの水車、そういった私の世界の全てを、山賊に奪われてから大体2週間後のことでした。』


『その時のことはあまり良く覚えていません。お父さんは、他の大人の人達と武装をして出て行ったっきり会うことはありませんでしたし、お母さんは、お母さんは…ボロボロにされた挙げ句、逃げればこうなるぞ、と脅しのために私や他の捕まった子供達の目の前で殺されました。』


『そして、馬車に詰め込まれ、何度か違う人に受け渡され、最後に辿り着いたこの里で、私は仙人としての素質があると言われ、言われるがまま修行に放り込まれたのです。』




 淡々と黙したまま語る幼女に、僕は不覚にも涙が溢れてしまった。目の前で話を続ける幼女に悟られぬよう自然に拭い、声を震わせぬよう慎重に続きを促す。




『いえ、決して辛くはなかったのです。達観していたと言いますか、起こったことをそのまま受け入れてしまえたといいますか。その時は修行が大変で、余裕がなかったと思っていましたが』



 その隣には、親子と呼ぶには少し年が離れている、初老の老婆がいる。別段興味は無いけど、明らかに似すぎた特徴が、否応無しに目を引きつける。僕は、真面目な話をする自分自身と思考を分割して陰鬱な気分をそちらに押し込む。ただでさえ嫌な話からスタートしているのに、幼女の未来の姿の答えを見せてくるとは…冷静な思考を確保するためにもこれは必要な処置だ。うんうん、仕方ないね。

 



『実際は自分の心を守るために、傷付かないように、逃がしてしまってただけなんですよね』





『仙道とは、自然との一体化こそが極意と教えられてきました。確かに私には才能があったようです。中身を捨て去り、出来た空白を世界で埋める。私は修行を始める前から独覚で仙道を歩んでいたようなものなのですから』





 今回の事件、というか現象の真相は、想像以上に早く解決した。




 洞窟で会ったご老人はどうやら里の中でもそれなりに偉い人だったらしい。面会した(拉致された次の日)後速やかに情報が流され、更にその翌日には、小さなレディと、その成れの果てが現れて説明をしてくれた。



 ざっと経緯を説明すると、ある元幼女が心にぽっかり穴が空いた状態で修行をしていたら、我と世界を繋ぐうちに心の奥底にあった自我の一部が世界に逆流し、その自我の一部が独立した自我、一種の精霊のようなものになったらしい。一部の仙人は真に自然と一体化するため、肉体を捨てることを承知の上で、意図的に行うらしいから、よく分からない理論によれば出来ることは出来るらしいが、本当に恐ろしい世界である。とは言え…




『きちんとした修行の果てになったわけではなく、飽くまで自然に意思が混じったくらいのものなのでそんな大きな力は持っていません。精々、無機物を含めた物体と意思疎通を図ったりできるくらいです。』


 とのこと。むしろ石ころの意思とかどんなのか聞いてみたくは…別にないかな。


で、結局あの痴女モドキは何だったの?と尋ねたところ、



『あれは私の意思ではありません。強く邪な心を持った御仁の心を覗いてしまって、その時動揺した私が、彼と世界を繋ぐ道に漏らしてしまい、そのやたら強い妄想力が具現化されてしまったのです。そして彼がそれを見たことにより実在を確信し、世界そのものがあの女性を認識することによって、具現化が強化されるという悪循環が生み出されてしまいました。』

 


 との回答をいただいてしまいました。…これって、原因は分かったけど解決してないし、出来ないのでは?





 …ま、いっか。帰る前に一番大事なことを聞いておこう。



「僕の名前はロリロ、小さな精霊さん。君の名前は?いや、元の名前じゃなく今の君の名前さ。そうそう、それと、彼氏とか募集してない?」




 後はグンシンさんにたのもーっと



やっぱりロリロさんだったよ。

なお、初のモデル無しキャラ。つまりオリジナルのNPC

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 当たり前の日常が破壊されたことによって仙女となった少女、色々と思うことはありましたが、笑顔を取り戻して欲しいですね。 最後の一言で台無しだよw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ